公開中
J.B.記憶喪失は彼なのか?
※妄想
多少のキャラ崩壊は目を瞑ってほしいです…
タイトル元ネタ:「U.N.オーエンは彼女なのか?」
「……ん…?」
「…お、ようやく起きたかジャック?
てめぇがそんな重傷を負うとはなぁ。
滑稽なんだが、そもそも生きてるのが不思議だよ。
生命力ゴキブリなんじゃねぇの?」
―――目覚めたら、知らない男の声が聞こえた。
いや誰だよ何で私はベッドに横たわってるんだ
なんでこいつは私を見下ろしているんだ????
…いったん落ち着こう。
目の前の金髪男は、まるで心配していないような口調で私に
話しかけてくる。ほんっとにこいつ苛つくな。
「…悪いけど、君は誰だい?」
「あ?…どうした急に。
ヤクでもキメてブっ飛んだか?」
「はぁ…君との会話は好ましいものではないな。」
「んだよ、いつもと違う喋り方しやがっ…いや、なんでもねぇ。
おい、自分の名前は言えるか?」
「ジェー…いや、ジャック・ブライト、だけれど…。」
「あ~~~~~~~こいつマジで厄介ごとしか引き寄せねぇな。」
突然金髪男は頭を抱え込み、呆れたようにため息をついている。
いや、こっちのほうが嘆きたい気分なのだけど。
「いいから状況を説明してくれないかな?
私はSCP-963の移送中だったはずだ。
なのになんで、こんなクソ野郎と一緒にいるんだい?」
「クソ野郎っつたな今。
まぁいい、俺はアルト・クレフ。
いいか?てめぇは今記憶喪失だ。」
「記憶、喪失…あぁ、あれか。」
生命工学と異常遺伝子学に優れている私なら、
記憶喪失くらいはすぐにわかる。
まぁ、それで納得できるかはまた別の問題だ。
「…じゃあ、君は記憶を失う前の私の同僚、ってことでいいのか?」
「世界一癪だがそれでいいだろ。
ほらさっさと起きろ、こんな滑稽な姿晒さないと損だぜ?」
金髪男…クレフ、とやらは無理やり私を起こして、
医務室から連れ出した。
いや、こっちは怪我人なんだが? やっぱりこいつはクソ野郎だ。
「ちょっ…離せ、クソ野…クレフ。」
「てめぇ、今またクソ野郎って言おうとしたな???」
「君の耳がご臨終なだけさ。
いいから離したまえ。私は怪我人だよ?」
「怪我人だから何だっつーの。
…お、ちょうどいいところに。
コニー!」
「…アルトかよ、なんか用か?」
「コニー」と呼ばれた男がこちらに振り向く。
困惑している私を見て、「コニー」とやらは目を細め、クレフに訊く。
「おい、ジャックなんて連れて本当にどうしたんだ?」
「ジャックが記憶喪失になった!」
「そんないい笑顔で言うな。
…いや待て記憶喪失って言ったか???」
「いや今言っただろ。その耳はお飾りか?」
「わかったわかった、あとで「終了」させてやるから落ち着け。」
「何も落ち着けねえわバカ」
「いい加減黙ってくれないか?
…てかジャックが記憶喪失とかどうしたんだよ。
ジェラルドでもあるまいし、体乗り移れば解決だろ?」
「思ってたことを全て代弁するな。」
「いや知らねぇよ」
「あの、悪いのだけれど…」
話が平行線だ。いつまで経っても、この二人の口論にしかならない。
それに、私としても早く戻りたい。
何より視線が痛いんだよこの二人といると。
「君の名前を教えてくれないかい?
私、ク…レフが言った通り、記憶喪失みたいでさ。」
「はぁ…本人が言うなら、そうなんだろうな。」
噓をついてるようにも見えないし…と小声で彼は呟く。
見た感じ、クレフよりかは話が通じそうだ。
まぁクレフみたいな奴なんてそうそういないだろうが。(失礼)
「俺はコンドラキ。愛称は、まぁ…こいつが言った通りコニーだ。」
「えっと…よろしくね、コ…ニー?」
「まぁそれでいい。
で、このジャックくんをアルトはどうするつもりなんだ?」
「は?んなもん決まってんだろ、見せしめに行く!!」
「オーケー、想像通りの返答をありがとう。」
「…私、結局どうすればいいの?」
また口論が始まりそうになり、口を挟む。
多分今、私は世界で一番呆れている…かもしれない。
「あー…まぁ、適当にやりすごせばいいだろ。」
「見せしめ!見せしめすんだよジャック!」
「嫌に決まってるだろうこのクソ野郎が」
「F**k you!!!!!!」
「うるさいよクレフ。」
「―――あら、問題児が三人もそろって…何をしているのかしら?」
「え?」
「お、ライツ博士。」
「げ、ライツ博士。」
「『げ、』とは失礼ね…」
そうして話に入ってきたのは、美しい女性だった。
整った顔立ち、完璧なスタイル、綺麗な金髪。
財団にはこんな人物もいるのか、と感嘆してしまう。
思わず私が見惚れて、言葉を出せずにいると、その「ライツ博士」は
私に近づいて、顔を覗き込んできた。
近い、近い、近すぎる。
彼女のつけている香水までわかってしまって――――
いや私が変態みたいじゃないかやめてくれ!!!
「おいジャック~。
なに頬染めてんだよ、もしや童貞かぁ?」
「ちょ、っ…うるさいよクレフ!!」
「アイツのあんな顔、俺初めて見た」
「俺もだよ。
いやー、ジャックはやっぱガキだな。」
「俺よりチビなお前も人のこと言えねぇけどな。」
「黙れカス。」
「は?」
「そ、そんなことより…!
ライツ博士、離れてくれると嬉しい…のだけれど。」
この光景に耐えれず、目線をそらす。
ライツ博士は黙ったまま私を見ていて、離れようとも、
近づこうとも、喋ろうともしない。
「そうねぇ…クレフ、ジャックはどうしたのか教えてくれる?」
「あぁ? 俺かよ。
チッ、はいはい。わかりましたよー。」
ようやくライツ博士は離れて、クレフに私の状態を聞きに行った。
なぜかクレフはライツ博士に対して反抗的…というか。
まぁあのクソ野郎は誰に対してもそうだろうが。(ド失礼)
「記憶喪失。 …ジェラルドならまだしも、ジャックとは珍しいわねぇ。」
「それコニーと同じこと言ってんぞ。」
「まぁ、運命かしら?」
「それは残念、お断りだな。」
「あらやだ、振られちゃった。」
くすくすと彼女は笑い声を漏らして笑う。
あ~気が狂う。というより、未来の私はこんな人たちと仕事してるのか?
正気じゃない、というより信じられない。
「つーかジャック。
お前、SCP-963の移送中とか言ってたよな?」
「え? そうだけど…それがどうかした?」
クレフからの突然の質問に、なぜか三人は目を見開いていた。
たったそれだけのことなのに、三人はよほど驚いている。
おかしいな…あのアノマリーは特に危険ではなかったと思うんだけど。
「…あー。」
「……。」
「え?え?なに急に、どうしたの?」
「ジャック、お前は――っ、
いや…なんでも、ねぇ。」
コニーが何かを言いかけたところで、クレフが彼の
腕を掴み、ライツ博士は肩に手を置いた。
本当に三人ともどうしたんだ?
「ジャック、何でもないわよ。
疑わしい行動をしてしまってすまないわ、気にしなくて結構よ。」
「別に…構わない、けど。」
「なぁ、ジャック。」
「…なんだい?クレフ。」
クレフがいつになく真剣で、真面目な表情で私に視線を合わしてくる。
こんなクレフは初めて見た。
まぁ、出会って数時間も経っていないが。
「お前は、記憶喪失じゃない。
俺の推測だが――過去から、未来に転移されたってトコだろう。」
「へ?記憶喪失じゃ、ない?」
「あぁ、憶測で推測だが。」
「なんだぁ…たったそれだけ?」
「あぁ。…あぁ、それだけのことだ。」
「もう、不安にさせるのはやめてよね。」
別に記憶喪失でも過去からの転移も、特に問題はないと思うのだけど。
なんで三人はそれだけのことでそんなに狼狽えてるんだ?
…まぁいいか、いつか戻れた時には忘れてるだろうし。
---
――――クソッ、クソ、クソ!!!!!
なんでアベルが収容違反してるんだ!?
せっかく、未来から帰れたばっかりだと言うのに…!
だめだ、もう逃げられない。必ず、当たる。
だめだだめだだめだだめだ当たる当たる当たる当たる
「っ、あ゛ぁ…!?」
痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!
あぁ…どこに、刺さった?
そう思って自分の体を見る。
脇腹。血は流れ続ける。激痛。
手に持っているSCP-963も、手が痙攣したのか硬直したのか離せない。
目の前が真っ赤で、体に生暖かい液体がぐっちょりとついている。
視界がぼやけて、瞼が重い。
閉じてはいけない。そんなのわかっている。
脳は理解していても体は理解してくれず、だんだんと瞼が閉じていく。
走馬灯、なんて言葉はよく聞くが、本当に流れるとは思わなかった。
まだ兄さんと話していたかったな、とか。
まだTJに自由にさせてあげられなかったな、とか。
まだ父さんに会いたかったな、とか。
…あの、未来の三人と会いたかったな、とか。
いや待て。今思い出せば、あの三人は私が
SCP-963の移送中だと知ってから狼狽えて―――
あぁ… そういうことだったのか。
そう悟った瞬間、私の瞼は完全に下りて、
私の人生の終幕は、下りたのだった。
記憶喪失のクレフ(フランシス)も書きたいな~
所々設定違うのは、財団入団初期の若手時代だからです
権威とかはまだ持ってなさそうなので、「優れている」に。
権威って称号みたいな感じなのかな?それとも肩書?
ちなみに、名前を聞かれて「ジェームズ」って言いかけたのも、
まだジャック・ブライトに慣れていないから、という訳です。
(※ブライト博士は確か財団に入る前はジェームズ・ブライトです)
結局どんな話?と思われるのでまとめます。
ブライト博士、SCP-963の移送中に転移
→未来(ブライト博士不死身後のいつか)に来る→記憶喪失だと勘違い
→本当は転移だと(憶測で)判明→過去に戻る。アベルの収容違反に遭遇
→殺害される。死ぬ直前に、言ってたのはこのことだと悟る。
的な感じ。
未来の三人は出来るだけ止めたかったでしょうけど、
CK-クラス:再構築シナリオ(簡単に言うと世界の前提が現実改変や
過去改編で作り変えられ、世界滅亡へ繋がるシナリオ)になるので。
同僚で、悪友で、「不死の首飾り」に苦しめられて、叶わぬ願いを抱き続けている
ブライト博士を見続けてきた彼らにとって、それを止められるのに
止めてはいけない、というのは苦痛でしょうね。
以下登場SCP・職員ライセンス
Dr.Bright's Personnel file - 「ブライト博士の人事ファイル」
著者:TheDuckman 作成年:2008年
http://scp-jp.wikidot.com/old:dr-bright-s-personnel-file
CC BY-SA 3.0
SCP-963 / "Immortality" - 「不死の首飾り」
著者:Admmin Bright 作成年:2008年
http://scp-jp.wikidot.com/old:scp-963
CC BY-SA 3.0
Dr.Clef’s Personnel file - 「クレフ博士の人事ファイル」
著者:DrClef 作成年:2008年
http://scp-jp.wikidot.com/dr-clrf-s-personnei-file
CC BY-SA 3.0
Dr.Kondraki's Personnel File - 「コンドラキ博士の人事ファイル」
著者:DrKondraki 作成年:2008年
http://scp-jp.wikidot.com/dr-kondraki-s-personnei-file
CC BY-SA 3.0
Dr.Rights' Personnel File - 「ライツ博士の人事ファイル」
著者:agatharights 作成年:2008年
http://scp-jp.wikidot.com/dr-light-s-personnel-file
CC BY-SA 3.0
みんな2008年生まれ。