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日🔥と雷⚡️の使い手、鬼になりました。 伍
善逸は心の中でため息をついた。
「ちぇ〜‥今日も炭治郎は訓練で俺のところに来てくれないのかぁ…」
けれど、その裏には嬉しい気持ちもあった。
「でも本当の気持ちを表してくれて、嬉しいな…」
その時、背後から声が響いた。
「お…お前!!もしかして元鬼殺隊か!?」
振り返ると、血走った目でこちらを睨む隊士が立っている。
「元って〜笑 ひどいなぁ…まあ鬼だからそっか。」
善逸は軽口を叩いたが、その目はどこか冷静だった。
隊士は身体を小刻みに震わせ、震え混じりの声で詰め寄る。
「なんで鬼なんかになったんだ!!」
善逸は少しだけ間を置き、ふっと肩の力を抜いた。
「ん〜‥好きな人と一生一緒に居たかったから?それだけ」
隊士の震えは止まらず、目に涙がにじむ。
「人を何人食った!!」
「まだまだだよ〜‥ざっと20人くらい‥?」
善逸は肩をすくめて笑った。
その言葉に隊士は堪えきれずに激昂した。
「ふざけんな!!!!」
叫ぶと同時に、荒々しい気配を放ち、刃を振りかざした。
『水の呼吸、肆ノ型!打ち潮!』
その瞬間、隊士の動きは制御不能になったかのように荒々しくなり、無茶苦茶な勢いで善逸に襲いかかる。善逸は咄嗟に身をかわした。
「うぉ、急にくるなよ笑」
善逸は慌てずに雷の呼吸を展開し、刃を走らせた。
『雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃』
一閃の刃が隊士の身体を斬りつける。隊士は喉から声を漏らし、その場に崩れ落ちた。
しかし、そこへまた新たな声が響いた。
「大事な仲間を!!何してくれてんだ!!」
涙で目を赤くした別の隊士が震えながら現れる。
「また来たの〜??面倒くさいな〜‥」
善逸はため息混じりに言う。
次の隊士は震える手で刀を握りしめ、叫んだ。
「水の呼吸、拾ノ型!生生流転!」
その斬撃は激しく善逸を襲う。善逸は顔をしかめながら身をかわすが、傷を負い、苦しげに呻いた。
(やば、普通に死んじゃいそう‥)
善逸は必死で心の中で叫んだ。
(助けて、炭治郎!!)
隊士がとどめの斬撃を放つ。
「とどめだぁぁぁぁ!」
『水の呼吸、壱ノ型!水面斬り!』
その斬撃は善逸の身体を襲った。
(あ、死ぬなこれ)
(炭治郎。今までありがとう)
だが、その瞬間、背後から強い風が吹き、黒い霧が立ち込めた。
「――あれ、死んでない‥?」
振り返ると、炭治郎が息を切らしながら駆け寄ってきた。
「ごめんな、今すぐこれなくて」
隊士は震え、涙をこぼした。
「なんでお前も!!」
炭治郎は真剣な目で言った。
「血鬼術、使えるようになったんだ」
善逸は驚きの声を漏らした。
「え、」
炭治郎が刀を構え、静かに宣言した。
『血鬼術|刀血上昇《とうけつじょうしょう》』
刀の刃が血に染まり、赤く妖しく輝き始める。血の力を取り込むたびに炭治郎の動きは鋭さを増し、黒い霧が刀身の周囲に立ち込めた。まるで人間を超えた力が宿るかのようだ。
炭治郎は冷静に言い放つ。
「俺の大事な人を傷つけた罪は重い。」
隊士は恐怖で声を震わせる。
「ひっ‥ひぇえ…」
炭治郎は勢いよく斬りかかり、息を合わせて技を放つ。
『ヒノカミ神楽 円舞』
隊士は呻き声を漏らし、力なく倒れた。
善逸は胸をなでおろし、感嘆の声を上げた。
「す、、すげえええ!!」
炭治郎は笑みを浮かべて言った。
「良かった、無事で」
善逸は嬉しそうに言った。
「命の恩人だよおお!!」
炭治郎は照れくさそうに笑った。
「大げさだな笑」