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デスゲーム4 その名前は
『__《《零花》》?』
声はあまりにも違っていた。今まで明るくてやわらかい、軽い口調だったフィルターを外したように。
「れい、か?」
そう結月が呟くと、レイは納得したように言った。
「__貴方は、わたしを殺す、いや、この世から消滅させるために、わざわざこんなのをしたってこと?」
『何か問題でも?』
何ら機械的な声が混じっていない、素の、人間の生声。幼い声なんかじゃない。明らかに、大人のものだった。
「貴方が、わたしを抹殺したくなる気持ちはわかるわ。でも、それは、結花や岬を殺して良い理由になんてならないでしょう?」
「レイ…?」
黒いモニターテレビに目が釘付けになっていたレイが、暦の一言で、振り返った。
雪菜を見て、暦を見て、結月を見て、フークを見る。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「わたしが死んだ理由って、言ってなかったかしら?」
返事を待たずに、レイは続ける。
「いじめよ。飛び降りで死んだわ」
「わざわざ説明させるなんて、変わらないわね、《《佐奈》》?」
『…………チッ』
そんな舌打ち音が聞こえた。
「佐奈って?」
「わたしを殺したグループのリーダー。最近、わたしを殺した奴らの子供を行方不明にさせたの。それで精神を病んで、あの子達と同じ場所へ行くんだって死んだとか」
「だから、その復讐に?」
「多分」
そう言って、レイはさっと身構えた。
「下がってて。あのモニターテレビ、破壊させる。雪菜、お願い」
「なんで破壊をするのよっ?それじゃ、どうやって脱出させるのよっ」
そんなの問答無用で、
「氷攻『氷の札技』」
と雪菜がモニターテレビめがけて、氷の札を飛ばした。モニターテレビは呆気なく割れてしまった。
「雪菜っ」
「わかってるわよ。ちょっとじっとしててもらえる?遊符『あやとりの罠』」
レイの手から伸びた赤い糸は、結月たちを守るドームとなった。
「氷攻『アイス・ブリザード』」
「遊符『花火の吹雪』」
そう雪菜とレイが唱えると、あっという間に壁は破壊された。外はただの原っぱになっていた。
「結花と岬、返してもらえる?ほら、あなたには殺すことなんてできないでしょ?あの散り散りなんて、神様にうわべばっか言えばできるんだから」
割れたモニターテレビは、ずっと黙りこくっていた。その後、不利なのを感じたのか、結花と岬は現れた。
「うわっ!?」
「うおぉ。どっかに閉じ込められてたけど、戻れたーー!!」
そう言った後、パッとどこかから光が漏れ___
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「あ」
気づけば、いつものところにいた。
竜頭蛇尾になっちゃった!許してね!!これで終わりだよ!次はいろはなのとこでやるよ!!