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溶けゆくピンク
今回は人物視点です
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あんなに好きだったのに。
誰にも負けてないと思ってた。
-しょうもな-
私には好きな子がいた
その子はモテた
でも勝ってると思ったんだよ
一番というくらいに一緒にいてくれてさ
LINEも数時間してさ
でもだんだんそんな甘いピンク色の風景は溶けていった
少しずつ、風景は自分を蝕むように溶けていった
目の前ではふわふわに接するのに
影では尖った矢を放つ
矢は、時間が経って私に刺さる
風景は私の悲しみを包むようにピンクを溶かした
私はピンクに包まれた
風景色が灰色に変わったことに気づく
包んでいたピンクを剥ぐ
刺さっている矢を全て抜いて折る
新しい矢を放つ
もう嫌い
大っ嫌い
的を射たのかはわからない
どうせ向こうもまた新たな矢を放つ
もう刺さらない
ピンクの盾であんたから自分を守る
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「解説」
私には好きな子がいた
その子はモテた
でも誰よりも私が好かれてると思ってた
一番というくらいに私と一緒にいてくれてさ
LINEも数時間してさ
でもだんだんその楽しくてわくわくな時間は消えていった
少しずつ、楽しさは自分から身を潜めるように消えていった
私が好きだった子は私の前では優しく接して
私のいないところでは陰口を言い
楽しさは今の私の「悲しさ」をこんがらがらせる
私は以前の短い思い出にこんがらがらされた
私の感情が哀れさに変わる
私は楽しかった感情をなくそうとする
言われた陰口を心の中で抜き出して言い返す
私だって言われっぱなしはやだからって陰口を言う
もう嫌い
大っ嫌い
好きだった子に届いたとかはわからない
どうせまたその子も陰口を言う
楽しかった思い出をお前との壁にするね?
読んでくださりありがとうございます
わかりにくかったらすみません
「私」も陰口言ってるんですね…