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猫拾ったら好きぴだった件。#1
「ふぁ~……」
推しグッズを前にあくびをする。
私は最近、買いたい…いや、飼いたいものがある。
それは…
「え~~っやっぱマンチカンかなぁ~♡」
猫だっ…!
もふもふだし可愛いしっ…毎日癒されると思うんだよなぁ…!
あぁ~…なんか猫の画像見てたら目覚めてきた…
よし、散歩行こ。(?)
「はぁー…さむ」
はぁ…と吐いた息が、白く染まって空に溶けていく。
これからどうしよ…コンビニでも行こっかなぁ…
そんなことを考えていた時だった。
にゃ~……
「…え、…猫…?」
20メートルほど先に見えた一つの段ボール。
覗き込んでみると、中には小さな白猫がいた。
「え…」
「にゃ………?」
「なっ……何この子~…!!可愛い~っ!!」
ちょっと…ちょっとだけ…
小さな頭に手をのせると、甘えるような声を上げてすり寄って…あーまずい。
可愛すぎる…
「ね、君……うちの子になる?」
そんな言葉をかけてみると、
「にゃ…っ」
さっきよりも、元気そうな声が聞こえた。
「あ゛っ……」
推し見てるときと同じようなうめき声をあげながら、小さな体に手をまわした。
怜雄side
夕方。
「あぁ~~…かわえぇ…」
自分の猫を撫でながら、そんなことを呟く。
「なぁ…なんでお前そんなかわええんや…」
「おい怜雄ー!宿題やったのかー!!」
「あぁー?黙れやー!!」
腕の下には、答えの欄が空白のプリント。
やろうかな…一瞬そう思ったが、「にゃぁ~」と鳴いたハルに、
「ん~?♡んふ~かぁいーねぇ♡ん~、うるさいねぇ~お兄ちゃん」
「にゃぁ~…」
「ん~…あ、ご飯食べるぅ~?ん~♡あげる~!」
「はぁ~…」
疲れた。
頭にはそれしか出てこなくて無駄にハルを抱き上げてみる。
「あぁ~…猫なってみたい。可愛いし。」
そんな無駄な思いを馳せながら、俺は眠りについた(夕方)…はずなのだが。
目を開くと、茶色い壁。
ここどこだ。
そう言ったはずなのに。
「にゃ……?」
自分の耳に入ったのは、明らかに俺の大好きな猫の声だった。
よく見れば、自分の腕は白くて…?
え、おれ…もしかして、猫になってる……??
「にゃ、っにゃ…!?」
これ…よく漫画とかで見るやつ…だよな、
とりあえず誰かに見つけてもらおうと、鳴きまくってみる。
するとそこへ…?
「え…」
人がやってきた。
しかもこいつ…見たことがある。
俺と同じ中学で、こないだ絡まれてるとこ助けたやつ…
「にゃ………?」
「なっ…何この子~!!可愛い~!!」
そう言いながら、そいつは…俺の頭を撫でてくる。
ちょうどいい。帰るところもわからないし、拾ってくれる人も
誰かわからないから。
こいつなら…
言葉は通じないけど、拾ってくれるっぽい。
俺は、そのままこいつの家へ連れていかれた。
二話へ続く
怜雄の学校の姿載せときますね
「はぁ…ざけんな。黙れや」
「っち、」ドンッ(蹴)
「てめぇ何やってんだ!!!!ふざけんなやぁ!!!!」
「……ん、保健室…行くぞ」
「っだから……腕、腫れとる…って、」
「ぇ、おれ…?ぁ。…いや、こんくらい大丈夫だって…」
「え、あつい…?熱?え?」
ここからは主様のご想像にお任せします。