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6話
最近更新できてなくてすみません!!
でもしっかりと書きだめをしてました!(そんな暇あるならしっかり書こう)
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夜が来た。
森の奥、倒れた木を囲うように、彼らは小さな焚き火を囲んでいた。焚き火の火は弱々しく、まるで彼らの心を映しているようだった。
リアンは火の番をしながら、口をつぐんでいた。誰も言葉をかけようとはしなかった。無言の空気が、チーム全体を覆っている。
「さっきは…悪かったな。」
沈黙を破ったのはリアンだった。
「つい、言いすぎた。……ドライ、お前の言ってること、分かってる。」
ドライは焚き火の反対側で、膝を抱えるように座っていた。彼は少し間を置いてから、静かにうなずいた。
「俺も…言い方が冷たすぎました。けど、リアンを責めたつもりはない。……ただ、心配だっただけだよ。」
その言葉に、リアンの肩が少しだけ緩んだ。火がぱちりと弾ける音が、夜の静けさに響く。
「……心配、ね。お前らしくないな。」
「まぁ。僕もそう思うよ。」
冗談にも似た会話に、テオが軽く笑った。
「やっぱり、火と水がぶつかるとすぐ蒸気になるなー。ま、それが自然か。」
テオの言葉に、リアムが小さく笑う。
「蒸気も雨になるしね。植物は喜ぶよ。」
「俺も。」
その時、不意に後ろの闇から声がした。ゼインだった。いつの間にか輪の近くに立っていた。
「動くなら、早めに決めておいたほうがいい。」
焚き火の炎が、ゼインの顔を一瞬照らす。彼の黒い瞳は、誰にも向いていないようで、全員を見ていた。
「戦いが、続く。乱れたままじゃ、命がない。」
一同が静まり返る。ゼインの言葉は事実だった。だからこそ重い。
「……そうだな。」
カイが初めて口を開いた。焚き火にかけていた手を下ろし、立ち上がる。
「次の敵の拠点は東の渓谷だったよな。偵察に行って、動き出そう。早めに。」
「無茶するなよ、カイ。」
リアンが声をかける。
「無茶は……もう、したくない。」
そう言って、カイはそのまま森の中に消えた。
その夜、彼らは各々、静かに過ごした。だが、焚き火の熱が伝わらなかったのは、心の距離がほんの少しだけ、開き始めていたからかもしれない。
互いに信じたいという気持ちと、言葉にならない迷いが、少しずつ、しかし確かに、絆に影を落とし始めていた。
おつはる〜