公開中
独りぼっちの慣れない。
紅魔館を出て歩く。
俺らの間には沈黙が続き話そうにも気まずい状況。
そんな中shp桾が口を開いた。
「何でそんな死にたいんすか。体質が嫌だとか、そんな理由じゃないっすよね。ホンマの理由教えてください」
「…いっつもshp桾にはバレるよな。ごめんやけどほんとの理由は教えへん。その察しの良さから考えて見てや。俺からは絶対言わへん、わかったらいつでも言ってや。答え合わせしたる」
「そっすか。分かるまでは死のうとしても絶対止めに行きますからね」
真面目なトーン。
ライバル関係を結んだかの様な雰囲気。
止めていた足をゆっくり進める。
軽く鼻で笑うと不貞腐れた様な顔をしてそっぽを向く。
行動や言動に出ない分、表情に出やすいshp桾。
彼の唯一の弱点はそれなのだ。
少し指摘すればすぐ真顔に戻るので見て見ぬふりをする。
のんびり歩く内にzm達がいる場に着く。
「よぉ~、帰って来たで」
「お、shaちゃんおかえr…」
**ばちんッ**
いきなり頬を叩かれる。
訳も分からずただ混乱が渦巻く。
目の前には今にも泣きそうなzm。
それを驚いた目で見つめるshpとut。
ただ呆然と立ち尽くす俺。
「…は?何やねん、zm。いきなり叩いて」
「は?はこっちの台詞やわ…ッ、お前、紅魔館に行って何してたんや‼︎なぁ"‼︎答えろや‼︎」
「何でお前がそれを知っとるんや。俺何も言ってへんよな、まずはそっちを教えてや」
心の底に居座る怒りを抑えて冷静を装う。
ジリジリと頬が痛み、少しだけ顔を顰める。
zmは考える様に俯き、ゆっくり口を開く。
「…香霖から聞いたんや。ちょうど人間の里に遊びに行っとってな。その時にお前が聞き込みをしとったって言って、内容を詳しく聞いたら博麗神社の場所を聞いてたんやってな」
「…おん」
「それで博麗神社に行ったら紅魔館に行ったって。嫌な予感がしてん、やからshp桾があそこにおった。何しようとしたんか、聞かせろや」
怒った様な、帰ってきて安心した様な。
そんな口調で淡々と話すzm。
なぜそんな俺に皆んな執着するのか、
そんなに死を止めるのか分からない。
緊張した口から出たのは、心の底からの声。
そして願いだった。
「何千年と知らん世界におって、お前は慣れたと思うけどさ俺は慣れてないねん‼︎慣れへんねん、まだ、外の世界の…あの時の感覚が残って焦ったくてしゃーないッ‼︎やから幻想郷で死んで輪廻転生したら戻れるんちゃうかって、皆んなとまた笑えるんちゃうかって…ッ、やから博麗神社に行って殺して欲しいって頼んだ。けど殺さんかった。紅魔館のやつに殺してもらえって、それで行ってフランに殺して貰おうとしたんやッ‼︎慣れへんこの世界で今後も生きていくことが出来やんって感じた‼︎やから死にたい!なのに何でお前らはそれを受け入れずにずっと執着するんや!止めるんや、ッ」
溜まっていた思い、何もかもが口からほろほろと溢れ出る。
気づけば目には塩水が溜まっていて魔力の暴走もしかけている。
見たことのない表情を向ける3人。
嫌になってまるで“幼少期”を思い出す様に呼吸が苦しくなり、涙だけが零れ落ちる。
羽を伸ばして飛べば体は自然と地底へと向かっていく。
2000年前、俺が落ちた場所。
そして悪魔となった場所でもある。
1417文 字 。
ま だ 短 い … 。
追 記
た い と る 修 正 。