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デスゲーム1 ゲームは突然に
「は?」
そう声を漏らしたのは、雪菜だった。
それに応じるように、次々と人が起きていく。灰色の真四角に、黒いモニターテレビ。
「雪菜…?」
見慣れたメンツ。
雪菜、岬、フーク、暦、結花、結月、レイ。
唯一違うのは、紫桜がいないことのみ。
『皆さん揃ってますね〜。雪菜さん、岬さん、フークさん、暦さん、結花さん、レイ、結月さん』
キレのある、凛とした声。その声は、どこか幼い。
「ここは?」
黒いモニターテレビから、声がする。
『今から皆さんには、デスゲームを開催しま〜す』
そう言われた時、空気が凍ったようにしんとした。
「デスゲーム?」
『はい、デスゲームで〜す』
「小6とか、中1にやらせるには酷じゃない?」
『いいえ?大丈夫で〜す。あ、呼び名がないと不便なので、あたしたちのことは〜マスター、とでもお呼びくださ〜い』
そういうことが問題じゃない、というツッコミをぐっと堪える。
『未成年もいるから、頑張れば全員生存できま〜す!だから、勿論全員生存を目指しますよね?能力がない人も、安心できるわけで〜す』
「全員生存」
そう結花が呟くと、「頑張ろう?」という暦の声がした。
『これは、特定のゲームをやるわけではございませ〜ん。〝投票式〟のゲームです』
「それは、誰かが死ぬってことじゃないの?」
『いいえ。まず、投票者は2つの権利が与えられま〜す。〝投票権〟と〝破棄権〟です。〝投票権〟を使用する場合、誰を殺すかを決めてくださ〜い。〝破棄権〟を使用する場合、投票せずに終了しま〜す。全員一致で〝破棄権〟の場合、誰も死にませ〜ん。ですが、一人でも〝投票権〟を使った場合、その〝投票権〟が優先され、誰かが死にま〜す。上限はありませんが、必ず1回は〝投票権〟を使用しなければなりませ〜ん。自分には使用禁止で〜す。全員が〝投票権〟を使い、一人も被らなかった場合、誰も死ぬことはありま〜ん。でも、投票に関わることは何も話せませ〜ん。もし話してしまった場合、その人が死にま〜す。計7回投票がありま〜す。10分おきに投票しなくちゃなので、頑張ってくださいね〜』
そんな軽い口調で、デスゲームはスタートした。
だいぶ酷