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# 小 さ な 街 灯 に 灯 さ れ る
大沢 瑠樹 小5、男子
村上 彩華 小4、女子
瑠樹side
もぶ1 すきです、付き合ってください!
るき ごめんね
ああ、毎日こんな日々。もう見飽きたよ
僕は恋愛しない主義。
基本恋愛する人ってなんで恋なんてするんだろうなって思う。
ただ、ちょっとちらってみるような子もいて…
るき …あの子可愛い…
なんて、呟いたりする日が増えてきたかもしれない。
それと同時に告白される回数も増えた。
なんなんだよ僕!こんなのにかまってないでその子に生涯つくしちゃえばいいのに…。
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彩華side
もぶ2 お前なんかいらねぇ!
いろは …。
この日々にも飽きてきた。
もぶ2 なんか反応しろよ!
ドカッッッッ
いろは ゔ…
もぶ2 こんなんで傷つくな馬鹿!
いろは …
死んでもいい?
死んだ方が楽だよね。
…ノヽノヽノヽノ \ / \/ \。
しょうがない。明日の夜に死ににこよう。
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本当に死にに来た。
最後ぐらい愛されたかった…。
なんてw
もう叶わないんだし。
*彩華の目には真っ暗な道しか見えていなかった。*
ぐしゃっ
あレれ?死ねテなイ?
私なんテ死んだ方ガいいの二…。
ごめんネ死ねなくテ…。
私はそこで意識を失った。
?? 119番!!
と叫んでいる、小さな小さな灯りがあるとは知らずに。
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瑠樹side
はぁ、はぁっ…。
ちょっと気になってて目で追っていた天使がここにいる。
るき !?
残酷な光景に、思わず目を背けそうになった。
るき よっと…軽⁉
と驚きながらも小5とは思えない行動力で
るき 119番お願いします!
そう、言った。
ぴーぽーぴーぽー
サイレンの音が近くなっていくにつれ、どんどんぐったりとしていく好きな人の体を背負いながら待っていた。
救急隊 救護者は?
るき ここです!
救急隊 なるほど…容態が大分悪い!君もついてきて!
るき …はい!
君が僕にできることといえばこれくらいだろう。
貴方の血でまみれた服で、救急車に乗り込んだ…。
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初対面の僕に何ができるかなんて知らないし、君の名前も分からない。
ただ、君の人生を照らす相手になれたら。
医者 僕、大丈夫??
るき …はい。
医者 あの子のことは、知ってる??
僕は、どう伝えようか迷った。
るき …僕が、初めて好きになった子です。全然、知らないんだけど、学校の帰りによく見るんです。
医者 なるほど…。
るき で、あの子は無事なんですか?
医者 …一命はとりとめていますが目が覚めるかはわかりません。
るき …なるほど。
医者 病室に行きますか?
るき …お願いします。
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部屋に入ると、呼吸器がついていてボロボロになっている好きな人がいた。
医者 今日はここに泊まりますか?開いているお部屋があるので。
るき お願いします
そうして長い一日に幕を閉じた。
医者 __頑張ってくださいね__
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彩華side
んっ…
起きるとそこは真っ赤な世界だった。
いろは …地獄に落ちたのかな?
そんなの承知の上。私は世間から邪魔な存在だったんだ。
いろは …あーあ、死んじゃったなぁ(笑)
死ねて私は嬉しいんだよなぁ。
だって、楽になるんだm…
?? あなたは死んでいません。
いろは ⁉
?? まだ、あなたには希望があります。
いろは で、でも…私はしにt
?? 本当に、いいんですか?
いろは いいんです。私は今、世界から嫌われているので。
?? そんなことないですよ、ほら
ぽとっ、としずくが降ってきた。
いろは …あれ、泣いてない…誰の涙?
?? それは貴方のことを思ってくれる人の涙です。
いろは 私のことを…?
?? ほら、涙って甘いと悲しい、しょっぱいと悔しいって言われてます。
いろは …なんか、混ざった感じ??
?? 守れなくて悔しい、今いなくて悲しいんです
いろは …私、あっちで生きててもいいの?
?? ええ、生きてはいけない人なんて、いないのですから。それに
**あなたなら幸せになれます**
いろは …私、戻る。現世に。
?? いってらっしゃい。
いろは ありがとうね!…名前きいてなかった…ありがとう!!
ピュンッ
?? よかったね
いろは? 未来の彩華。
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瑠樹side
るき …
最近、この子の名前が判明した。
「村上彩華」ちゃん。
るき ぽろっ
あれ、なんで僕、涙が出てるんだろう。
彩華ちゃんはつらかった、はず、なのに…っ
るき ぐすっ
そう泣いていると、
とくんとくん
…という心臓の音が聞こえた。
るき え、、、
いろは いてて…
るき …お医者さん!!
医者 はい?
るき 彩華さんが起きました!!
医者 え、わかりました!すぐに検査します
僕は、君が目を覚ましてくれて胸の奥が熱い感覚に襲われたような気がした。
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彩華side
起きたらなんか…
顔の近くに男の人がいる…ん?
え?顔の近くに?あぇ?どゆことー?
ん…__?
いや、それよりもかっこいいな…これが恋?
なんか言ってたなー。幸せになるって。
幸せになりたいな、
医者 彩華さん、目が覚めましたね
いろは はい
医者 これから検査します。特に問題がなければ1週間後くらいに退院できます。
いろは 分かりました。
あの子のことが、胸に残って離れない。
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無事特に目立ったものはなく、1週間後には帰れることになった。
帰る場所はないけれど。
そういう時にしのいでいたのがいつもの公園。
補導されちゃうから最初の方は図書館にいて、公園いって、最後にだいたいコンビニにいたりする。
たまに|優しい《気持ち悪い》おじさんがそのおじさんの家に連れてってくれることもある。
さあ、今日はどうしようか。
一旦図書館で考え直そう。
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今日はどの本よもっかなー。なんて考えていた。
能天気な馬鹿野郎たちが騒いでいる。
その中に、一人見覚えのある男子がいた。
いろは …むすっ
なんか、変な感じがする…。
そう思いながら、かどっこで読んだことのない本を読んだ。
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瑠樹side
あ、彩華ちゃん。
ちょっと女子に呼ばれて図書館に来ていたころだ。
面倒臭い女子から離れて今すぐに会いに行きたいが、変な目で見られている好きな子に近づくのが自分には難しくて情けなかった。
もぶ1 瑠樹くん♡行こ!!
きもちわるいな()
こーんこーん
もぶ1 じゃあまた明日ね♡
本当に地獄の時間。
彩華ちゃんがどこに行くかを見ようと思った。
最近、家に帰っていなかったから帰らないと、とも思った。
だけで親はどうせ夜勤でいないから放っておいた。
ちょっと、あとをつけてみようと思った。
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…こんな夜遅い時間に、年下の子がどこに行くんだろうか。
僕もだけど。
そんなこんなで彩華ちゃんがおっさんに話しかけられていた。
…見た目、可愛いもんな。
どうやら、彩華ちゃんは付いて行っちゃうらしい。
それは危ない、と思い、おじさんに声をかけた。
るき あの?ぼ…俺の彼女に何してるんですか?
おじさん ああ、もうこの子は僕のものだから。
るき …は?
僕のもの。
僕のものではない。
人はモノではない。
だけど、僕の気持ちを率直に伝えると、君が好きだということになる
君にはごめんだけど、嘘をつかせてもらうよ。
るき ほら、彩華ちゃん、いこ
いろは …。
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彩華side
あれ、あの子この前病院にいた…
…ってあの瑠樹くんじゃん…
最悪っ…抜け出さないと…
るき ほら、彩華ちゃん、いこ
ああ、最悪。バレちゃったなぁ…。
私はずっと黙っていた。
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何から話されるかと思ったら、一言は優しい言葉だった。
るき …さっき、彼女って言っちゃってごめんね?
いろは い、いや別に…逆に嬉しいです…愛されたこととか、なかったんで…
何言ってるんだ自分!
るき …僕、君のこと本気で好きになっちゃったみたい。さっきの一瞬じゃ物足りない。ニコ
いろは …え・・・?
るき うん。だから、僕は、君のことが好き。
いろは …。
目の奥がじーんと熱くなる。
るき …いやだったら、ごめんね?
いろは …本当に、私も好きになっちゃったみたいですニコ
瑠樹くんの顔がぱあっと輝く。
るき ありがとう
そう、一言言って私たちはゴールへ向かっていった。
頑張って書きました!