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生きる理由 死ぬ理由
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周囲の圧に潰された経験はあるだろうか
お前は偉くならないといけない、お前は完璧でないといけない
そんな命令に俺の体躯は酷く歪んだ
そこらへんの失敗作より脆い固形物と化してしまった
その事実すら隠蔽しようとするのだから、あの親に救いようはなかった
完璧でないと俺に需要はない
だから「跡取り」という肩書のために何度も何度も犠牲にしなくては...いけなかった
望んでいないのに
願っていないのに
これしかないのに
誰もいないのに
許されない
赦されない
笑えない
泣けない
生き
言
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雑音ひとつしかしない市街地ではそこに居ることが嫌になる
鬱陶しい程張り付いた笑顔は忌々しい不祥を嫌うように俺を呪う
どうせ逃げられないと言わんばかりの蝉の合唱に耳を切り落としたくなる
俺は今もこんな夢に囚われる
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昔の貴方は純粋無垢で年相応だった
でも今は...気が付く間もなく唐突に、道徳の向う側の正義とは掛け離れた所に貴方は居た
手を出す様な直接的な行為はせずとも着実に
貴方は捻れていった
「そんな顔しなくてもアンタは何一つ悪くないよ」
淡泊な言葉を紡ぐ貴方はいつもより不安そうだった
なにかに怯えるように頻りに周囲を気にしていた
気付いていないかもだけど、言葉の裏側が私に透けているよ
隠しているつもりかしら
真昼の無彩色を取り戻すには私達色々と間違えちゃったみたいね
あの子は染まりやすいから悪い大人が不穏な色で縛っちゃう
心の底、芯まで全部真っ黒にして
正解も不正解も答えを明かさずに提示されるから、正義と悪の違いも分からなくなってしまって
自分自身が歪む事を誰よりも恐怖しているのに
それでも「逃げろ」だなんて
違うわよね。本当は助けてほしかった
こんな苦痛から殺してもいいから早く解放してほしかった
誰でも良いから変わって欲しかった
それなのに私を逃がそうとしてくれたのよね
本当に...馬鹿な嘘つきさん.
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薫る夏風に誘われて逃げ出した6月をアンタは覚えてあるのだろうか
あの夏の日はアンタの中に霞む死神も泣いていたよ
逃げるは恥だが役に立つ、だなんて嘘だった
俺たちを捕らえようとする始まりの合図が鳴り響いていた
誰も自由にしてくれない
飛行機雲に乗って地球の反対にでも逃げたら良かったのだろうか
胸を締め付ける閉塞感と千では足りない世迷言で|正常《歪》に回る膿んだこの世界が終る前にナニをすれば良いのだろうか
俺は隣で悩み苦しんでいたアイツをを助けることすら出来なかった
忘れないし忘れたくない
夢の中でさえもずっと焼きつけたい
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--- 不俺 ---
--- 幸の ---
--- にせ ---
--- ない ---
--- っで ---
--- たあ ---
--- んい ---
--- だつ ---
--- よは ---
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草臥れた回転木馬はもういらないかしら
こんな物は見たくもない欺瞞に溢れた呪いの産物よ
見たくもない
見るだけで汚れてしまいそうだもの
あの子はまだ気付いていない
これら全てはあの子の██に仕組まれたという事実に
そして知っている。それを認知したらあの子は壊れてしまうって
惨劇の丘に咲いた|蓮華《残花》はきっと枯れるのを待っているのだろう
跡形もなく心を破壊して扱いやすくしようとしているの
そんなの私がさせないわ
だからダメよ
見てはいけないわ
見ないで
お願いよ良い子だから私を見ないで
貴方の言葉1つ1つが私を穿っていく|呪い《まじない》
白を白を入れようと、醜い透明の月はその陰りを晴らすことはない
ならばいっそ曇天で隠してしまうのも悪くないのかもしれない、なんて変な話よね
私は黒にも白にもなれなかった
中途半端な灰色の心が笑っている
また春が終わってしまった
貴方は夏は好きかしら?
私は好きよ
日差しを受けて輝く海が一番映える季節だから
無数に悲鳴を上げるのは目を背けたくない人達の足掻きだから
貴方を引き剥がせなかった私もその一人なのだけれど
私達は何かを変えるには間違い過ぎたみたいね
誰かを裏切る背徳も、誰かに裏切られる憎しみも、冷たく凍った私の白い息も、次第に白銀が覆い隠してしまうよ
まるで神隠しにでもあったみたい
私の本心は何処に消えたのだろうか
あの子は今日も笑っているのかな
あの子は今日も生きているのかな
あの子は今日も苦しんでいるのかな
おはよう▓▓、今日はいい天気だね
今日は私のやりたいことをしても良いかな?
そうだね...
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「あぁ...痛いなぁ...」
湿る街角に飛び散った血は案外激しく舞っていた
アンタに似た人を見つけてしまったから俺は咄嗟に動いていたんだ
庇ったときに腕を抉られた。血が止まらないし止まる気もしない
耐えるにはキツい、叫びたくなるような感覚がする
ふざけないでほしい
限界を超えたときにはこんなふうに視界が弾けるんだな
なんか...叫ぶ気も起こらない
吠える迷子犬を葬ってくれ、と初めに言ったのは誰だったか
俺を使い捨ての道具にするヤツらの顔をいちいち覚えていたらキリがない
黒煙の立つ空にアイツは何を感じたのだろう
キリのない問い掛けと、たった千の綺麗事でこの世界をどう受け入れば良い?
自分の周囲だけでも最高の世界にしたいのに
変わらず回るこの膿んで腐りきっただけの世界の終りなんて見たくない
だったら呆気の無いくらいでいいのか
俺だってこの世の理不尽に中指立てて、暴論なんかも吐き捨てたいのに
死にたくないって喚きたいのに
俺は未だに秩序に縛られている
「▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒」
何かを伝えようと声も、大した必要もない喚く踏切が遮ってしまった
そうだな俺達はこれで全て終りなんだろう
自由に羽ばたくには俺達...間違い過ぎたみたいだ
アンタは今も笑っているの?
アンタは今も悩んでいるの?
アンタは今も苦しんでいる?
うん。おはよう▓▓今日もいい天気だ
今日は何がしたいんだい?
聞かせておくれ
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さよならの合図が轟いて溶けて流れる飛行機雲
アンタが望んでいることなら俺は止めないよ
止める資格もない
俺の存在が██理由になっても、俺の存在が███理由にならなかったのだから
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がなる現世の境界で-
「また来年。約束だからね 」
愚かな私の言の葉に貴方は泣いていた
嬉しいとは思うけれど泣かせてしまったのは申し訳ないわ
薫る夏風に誘われて私はちゃんと戻ってくるから
だから悲しくなんかないよ
現世に天国も地獄も無いのならこんな泥塗れの現実を誰が裁けるの
自衛しろと、誰かを守れと勝手に押し付けるのは大概にしてよ
__頑張ったね__
見ているわ
これからもずっと
意識が透過する
やっぱりこの世界はどうかしてる
貴方は今も後悔してる?
「来年の7月。桜が散った時に、また会いましょう?」
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拝啓 桜花へ
今年も貴方に会えて良かった
もっと自分を大切にしてね
敬具 ▒▒
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考察要素とかあると楽しいですよね
情報は小分けに出すタイプ✌️
物事の本質を見分けるのは簡単じゃないんです
あ、そうそう
お盆って地域によって7月と8月で違うみたいですね〜
え?なんでそんなことを言うのか???
さぁ〜なんででしょう?