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壱
私はみつば。
時の国に暮らしていた、17歳。
2年前に音の国で、女性幹部として働き始めたんだ。
その頑張りが認められ、幹部のこえくんと婚約が決まりました!
こえくんに相応しい妻になれるように、これからももっと頑張るぞ!
と、思っていたんですが・・・
私「あれ?ゆいちゃん、どうしたの?」
私が廊下を歩いていると、幹部のすちくんの妹、ゆいちゃんがうずくまっていた。
ゆい「みつば姉さん!実は、足が痛くて・・・」
私「ええ!?大丈夫?歩ける?」
ゆい「多分無理・・・。肩貸してください」
私「いいよ。ほら、つかまって___」
私がゆいちゃんに手を差し出したタイミングで、私が嫌いな声が聞こえてきた。
?「あーーーっ!みつばがゆいに怪我させたーーー!!」
私「は!?」
大声を出したのは、|皇賀愛《こうがあい》。私は愛が苦手だった。1年前に音の国にやってきた愛とその姉は、何故か私を毛嫌いしていて、いつも私を目の敵にしてくる。今までも陰湿な嫌がらせをされていたので、正直言って困っていたんです。
愛が大声をあげたので、他の幹部達も集まってきた。みんな私がゆいちゃんに怪我をさせたと思っているようで、説明しようがない。それでも否定し続けた結果、とうとう・・・
ないこ「もういい!こえとの婚約を破棄して、音の国から出ていけ!」
その瞬間、私は頭が真っ白になった。
ゆい「そんな・・・!お願い、いなくならないで!」
LAN「近寄っちゃダメ!また怪我するよ!」
愛のせいで、私がこれまで築き上げてきた2年間が、全て無駄になってしまった。
私「そこまで信じてくれないのね」
もうどうなったって知らないから!
私「だったらお望み通り、出ていかせてもらいます!」
私は部屋の荷物を全部まとめて、即出て行った。チラリと後ろを見ると、愛とその姉、舞が不気味に笑っていた。
その時、私はあの2人の罠だと悟った。
私の行く先はただ一つ。時の国!