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神に助けを求めようとした
俺がそう答えると、神は納得したようにうなずいた。そして俺は神に別れを告げて自分の家に帰る。俺は家に帰ってすぐ、神からもらった神の酒を飲もうとしたが、まだ残っていることに気がついて、一人で晩酌を始めることにした。「・・・うぅ・・・うまいな」
俺は一人酒を楽しんでいると、だんだん眠たくなってきた。「少し酔ってきたし、そろそろ寝ようかな」
俺は部屋に戻るとすぐに布団に入った。そしてそのまま寝てしまった。
次の日の朝、俺は目を覚ます。しかし目の前の光景を見て愕然とした。なぜならそこに広がっているのは、いつもの部屋ではなかったからだ。そこには草原が広がっていた。そして俺の周りは木に囲まれている。「な、なんじゃこりゃ!?」
俺が驚きの声を上げると、後ろの方で声が聞こえた。
「ん?なんだい、騒がしいねぇ」
俺はその声を聞いて、振り向くとそこには老婆がいた。俺はその老婆に向かって「あんた誰だ?」と聞くと、その老婆は答えた。
「ああ、私は女神だよ」
俺はその言葉を聞いた時、あまり驚かなかった。いや、むしろ当たり前だとすら思っていた。この世界はきっと夢の中だからだ。夢の世界なら何が起きても不思議ではない。「ふーん、そうなの」
「はい、そうです」
俺がそういうと女神は「なにか不満なの?」と言ってきたので、「いいえ、なにも」と答えた。「そういえばあなたの名前は?」と聞かれたので、俺は素直に名前を言う。「俺は田中 和馬って言います」
すると「へぇ、良い名だね」と言われた。「ありがとうございます」と答えて、「では俺はこれで」と言うと、女神は驚いた顔になった。どうしたのかと思いきいてみた。
「あ、いや、別に何でもないよ」と言われてしまった。まあ気にすることでもないと思ってそれ以上は聞かなかった。そして俺は帰ろうとするが、俺の足は地面に貼り付いたかのように動かない。
「どうしたんだ?」と思って足元を見ると、草で地面が見えなくなっていた。「ああ、なるほどな」と思っているとその隙を狙っていたのか、「ねえ、私の話をしましょう」といきなり言ってきた。そしてその話は始まった。
女神の話の内容はとても興味深かった。その話を聞いた後、俺は女神と楽しく話をしながら過ごした。その楽しい時間も終わりを告げるときがくる。
そして時間は流れていく。しかし俺はいつまで経っても起きることができない。いくら時間が過ぎようとも、俺は起きられない。そのことに気づいた俺は焦っていた。どうすればいいのだろうと考えていると、俺は一つの結論を出した。
それは神がこの世界に来ればいいということだ。そう思って俺は神の方を向いたがそこに神はいなかった。
どこに行ったのだろうと探してみると、神は俺の近くに座っているのを見つけた。俺はその神の方に近づきながら話し掛ける。
俺はその時に気がついたのだが俺はもうこの世にいない存在となっていた。つまり幽霊のような状態になっているのである。だがそんなことは今はどうでもよかった。神を見つけられて、安心感を覚えたのだ。しかし神は俺の事が見えるのに、俺の事を認識できていない様子だ。
俺はそれでも構わないと思っていた。神と会えるだけでも良かった。
神に声を掛けようとしたその時、突然大きな音が鳴った。そして俺はその音の原因を知った。それは俺の死んだ時のものだった。そして俺はその音の正体に気づく。その瞬間俺は怖くなった。自分が死ぬのが嫌だと思った。そして神に助けを求めようとしたが、神は俺の存在に気づいていなかった。俺は必死に叫ぶ。しかし神は気付かない。