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雷雲麗羅の過去
名前。
それは、人に一つ与えられ、一生付きまとうもの。
それによって救われたり、傷つけられたり。
わたしは雷雲麗羅。読みにくいけれど、テストの時ちょっと苦労するけど、とってもお気に入りの名前だ。
雷雲なんてかっこいい!カミナリも光って素敵だし、雲っていう銀に輝いたりもくもくと偉大な感じ!それにあめかんむりが同じだからまとまってるし。
それに麗羅も、麗しいっていう字も素敵。羅なんてなかなか見ないから自分だけの字って感じがする!レイラという読みだって外国の人っぽくてかわいい。
だから、わたしは、雷雲麗羅自身に自信を持てた。救われたんだ!
あるとき、絵を描いてみた。図工の時間、「自分の名前をテーマにして絵を描きましょう。」と言われたから。
そして、雷雲だから、遠くで稲妻が光っている様子を描き、もくもくとした黒い雲をかっこよく描いた。そして、夜をイメージした天体望遠鏡を描いて、くもは一部分だけなくして、星が見えるように…
見事な出来栄えだった。もともと絵を描くのは好きだったし、自分の好きなテーマ、「雷雲麗羅」で描けた。
…でも。
「ヘンな名前!画数多いしさ!」
ひとつの冷やかしから、《《それ》》は始まった。
「|雷雲麗羅《かみなりぐもうるわしら》?バカみたーい!俺、読めねーや!」
あはははと、みんなが笑う。
わたしの名前をばかにされた。
冷やかされた。
わたしの名前が、いじめられた。
耐えられなかったんだ…
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それから、わたしは口を閉じるようになった。
みんな、口を開けば、ばかにしてくる。
名前、気に入ってたのに。
そんなにダメなのかな…?
あるとき、スマホが暗くなった。オオカミのイラストと、リアル人狼のサイト。
もしかしたら、ここでなら話せるかもしれない!素敵って言われるはず!
わらをも掴む思いで、わたしはされるがままにした。
名前をばかにするのって許せないですよね。
あとサイドストーリーばっかですみませんね(ネタ尽き)