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異世界の女王、現実世界へレテポート。#1
❁annzu❁
喉が痛いです…
今日は大人しく家で本を読みます。
それでは本編どうぞ。
ああ、別の世界へ行きたいわ。私は政治には関わらず、批判も浴びず、自分の好きなように生きる世界。信頼できるお友達も沢山いて、学園にだって行ってみたいわ。あんな重いドレスは着ないで、好きな服を着て、家族だっている…目が冷めたらそんな世界で目覚めたいわ…
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「ん…」
重い瞼を無理やり開ける。
だけど目の前に広がる光景はいつもの無駄に大きなベッドの天井では無かった。
質素なただの白い壁。
(誘拐…⁉)
そう思って体を起こす。
まずは自分の体を見た。いつもの寝間着用ドレスではなく、シャツのような…いや、シャツとは違う生地の横シマ柄の物を着ていた。
着心地は良かった。安眠が出来そうだ。
そして、一体此処は何処かと思った。領民からしたら普通かも知れないが女王を放り込むには狭い部屋。
窓はカーテンが閉まっていて外の景色が見えない。
書斎にあるような…いや、それでもかなり質素はナチュラルウッドの机が部屋の角に置いてある。こんなデザイン見たことがない。
更に、枕元には薄くて黒い物が置いてあった。何かカバーが付けてあって、裏面は白かった。右上に黒丸が三つ…一体此れは何なのだろう。
物凄く違和感を覚えた。
家具、そして空気までもがエマがいるリヴジック帝国とは違うのだ。
此処は少なくともリヴジック帝国ではない。
今頃国では大騒ぎになっているだろう。
(私のすべきことをしよう…)
女王の血が騒いだ。私は女王。あんな嫌な国でも、生きて帰れば安堵の声は上がるだろう。
ドアに向かった。
ドアノブはエマが知っている銅ではなく、鉄の物だった。
右に捻り、ドアを引く。
鍵がかかっていなかった。
周りに警戒しながら足を進めた。普通の領民の家なら床がギシギシ音をたてるが、音は無かった。
やはり此処はリヴジック帝国ではない。かなりの先進国だ。
この世界ではリヴジック帝国がかなりの先進国だと感じていたが、上には上がいるようだ。
少し短い廊下らしき所は私が出た部屋以外に、3つ部屋があった。
敵がいる可能性があるので、開けなかった。
少し進むと、いや、ほんの3m程しか進まなかったが、下りの階段があった。右側にしか手すりはない。
私は階段を下りた。
階段を下りると、又もや廊下が見えた。廊下の終点はどうやら玄関…のようだ。
玄関は床が一段低かった。そして、靴が並べられていた。
そして、私が今靴を履いていない事に気づき、汚く感じる。
右側には、真ん中が半透明になっている扉があった。
そこからは賑やかな音が聞こえたが、そこに複数人いる雰囲気では無かった。
その扉に手をかける。
そして、開ける_____
「あら。|笑真《えま》お早う。良く眠れた?」
そう、声が聞こえた。優しい声だ。
そこにはパンを食べる20代くらいの女性が居た。
(何故私の愛称を…国民はその愛称を知らない筈だ…)
だが、感じる限り敵意はない。
「誰…ですか…?此処は、何処ですか…?」
弱々しい声で問う。
「え?なーに言ってんの。夢でも見た?あんたは笑真。私の姪っ子。此処はあたしの家でーす」
(姪っ子…?私に叔母など居ない。しかも顔の系統が全然違う…この世にあんな人種いただろうか…?)
「何故、私は此処に…?」
「あんた今日から高校でしょ?こっちの高校行くって言うから、私ん家来たんでしょ?学校目の前だし」
「え…?」
(コウコウ…?呪文かな…あ…もしかして…)
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私の願いが、叶ったのでは無いだろうか…
つまらないかな…(´・ω・`)
感想、教えて下さい…