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捜査開始
--- 捜査開始 ---
モノクマ「じゃじゃーん!捜査タイムが始まると見せかけてからの…」
モノクマ「ザ・モノクマファイル!」
モノクマ「やっぱ素人のオマエラにはこれが必要だよね!」
司「なんだ…?これ…」
モノクマ「全く、決まり事をいちいち説明するのは骨が折れますな…」
モノクマ「ま、骨なんてないんですけどね!」
モノクマ「えー、モノクマファイルは、死亡状況や死因を正確かつ丁寧にまとめたものであります」
モノクマ「オマエラの捜査がスムーズに進むように、優しいボクがまとめてあげたんだ!」
モノミ「ど、どこが優しいんでちゅかっ!」
モノクマ「おやおや、意味なしマスコットのモノミちゃんはまだこんなところにいたの?」
モノクマ「ほら帰るぞ!オマエの出番はもう終わりだ!」
モノミ「いたい!耳は引っ張らないでくだちゃいー!もげちゃうー!」
やっと…行ってくれたか…
司「…モノクマファイル…」
司「とりあえず、確認してみよう…」
被害者の死体が発見されたのは、ホテル・ミライの旧館にある大広間
死亡時刻は午後11時30分頃
死因は刺殺で、腹部から喉にかけて十数ヶ所を滅多刺しにされている
それ以外には特に外傷もなく、毒物などの薬品類を摂取した痕跡もない
やっぱり、宵崎は本当に死んだんだな…
犠牲者を1人も出さないって約束していたのに…お前が犠牲者になってどうするんだ…っ
……とにかく、まずは片っ端から調べていくしかないな
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類「ねぇ司くん、少し確認なんだけど…」
類「宵崎さんって、停電になる前までは、この大広間に僕達と一緒にいたよね?」
司「あぁ、そうだな」
類「その宵崎さんが停電後に、死体で発見されたとなると…」
類「彼女が死んだのは、その停電の最中としか考えられないよね」
司「それは…そうだな」
類「でも、どうして宵崎さんの死体はテーブルの下で発見されたのかな?」
類「もし犯人が隠したにしたって、結局はすぐ見つかってるわけだ…」
司「む…意味がわからないな…」
類「どうやら、あの停電の最中に何が起きていたかが…謎を解く手掛かりになりそうだね」
司「そんなの分かるわけないだろう…停電中は真っ暗で何も見えなかったんだ」
類「ふむ…ひょっとしたら、見るのは無理でも聞くことはできた人ならいるかもしれないよ」
聞くことはできた…?
それって…あいつのことか?
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司「雫…大丈夫か?」
雫「…ごめんなさい…大丈夫とはとても言えないわ…」
雫「さっきまで一緒にいた人が…いきなりあんなことになって…」
司「…すまん、大丈夫なわけ、なかったよな…」
雫「いえ…仕方ないわ。こんな状況なんだもの…」
雫「……あの停電の時、私がもう少し冷静になっていれば…宵崎さんは死なずに済んだかもしれないよね…」
司「そんな風に…自分を責めたって意味ないだろ…」
雫「…司くんは優しいわね…ありがとう」
雫「それに、私だけが持ってる手掛かりもあるし…」
司「雫だけが持ってる…手掛かり?」
雫「写真よ。停電の直前に撮ってたでしょう?」
司「そうか…あの時の…」
雫「よければ見てみる?デジタルカメラみたいだからすぐ見れると思うわ!」
司「本当か…!頼む!」
雫「ええと…この2枚の写真だよ」
雫「この2枚が、私が停電直前に撮った写真なんだけど…」
雫「…あら?」
司「む、どうかしたか?」
雫「いえ…ふと気づいたのだけれど…」
雫「停電前の宵崎さんって、あのテーブルから結構離れた場所に立っていたのね…」
雫「死体が見つかったテーブルは、モニターの真下の…ランプが置いてあるテーブルでしょう?」
雫「宵崎さんが立っていたのは、そこから1番遠い壁際ね…」
司「確かに…かなり遠いな」
司「……なぁ、その写真から、みんなの詳しい立ち位置を割り出せたりしないか?」
雫「え…っ?」
司「この写真だと分かりづらいし…ちゃんとまとめてみたほうがいいかも…と思ってな」
雫「なるほど…分かったわ!」
司「それじゃあ、よろしくな!」
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みのり「うーん…」
司「花里?どうした?」
みのり「あ、司さん…さっき落とした髪飾り、床の下に落ちちゃってるみたいで…」
みのり「この隙間からじゃ手なんて入らないし…道具を使っても届きそうもなくて…」
司「ふむ…床下に入れる方法でもあるのか…?」
まぁ、入れたとしても特に何もないだろうが…
みのり「じゃあ、床下に入る方法を見つけるついでに、髪飾りも回収しちゃおうかな…」
司「あぁ…また転ばないように気をつけろよ…」
みのり「ひょわ…っ!お、思い出させないでくださいよ…!恥ずかしい…」
みのり「き、記憶から消し去ってください…!」
司「な、何もないところで何回も転ばれたら、忘れたくても忘れられないんだが…」
みのり「そうですよね…これからは気をつけます…」
みのり「うぅ…いつでも落ち着いて行動できるようにしないとぉ…」
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このテーブルの下で…宵崎が……
…先にテーブルの上から調べるか…
と言っても、テーブルの上で気になるものって…
司「この卓上ランプくらいだよな…」
電源コードでコンセントと繋がってるみたいだから、停電の時には役に立たなかったはずだ
それ以外に気になるものは無い…となると…
司「……………」
司「に、逃げ腰になってる場合じゃ…ないよな」
オレは天馬司…スターになる男…
オレならできる…大丈夫だ…
オレは一気にテーブルクロスを捲りあげた
司「…っ!」
途端に、錆びた鉄のような…なんとも言えない匂いが漂ってきた
目の奥がチクチクした痛みに堪えながら、
宵崎の死体にゆっくりと視線を移す。
超高校級の宵崎奏…
オレ達のリーダーとして、みんなを引っ張っていこうと頑張ってくれた…
司「それが…どうしてこんなことに…」
…………
死んだ宵崎のために、オレが今できることは…
司「…宵崎を殺した犯人を突き止めることだけだ…!」
司「…?なんだこれ…望遠鏡か…?」
類「あ…司くん、それは望遠鏡なんかじゃないよ」
司「む?じゃあこれはなんだ…?」
類「暗視スコープ…じゃないかな」
司「あ、暗視スコープ…?」
類「前にスーパーで見た気がするんだよね。あそこには防犯グッズも置いてたはずだから」
だとすると、犯人はこの暗視スコープを使って《《停電の中で》》宵崎を刺し殺した…って事か?
血塗れのナイフが落ちている…これが凶器になったのか?
だが…そもそも犯人は、どうやってナイフを大広間まで持ち込んだ?
宵崎はボディーチェックをしてたはずだ…旧館のあちこちだって調べ回った…
没収した危険物は、ジュラルミンケースに入れられてたはず…
司「ジュラルミンケースから持ち去ったか…」
司「それか、見つかりにくい場所に隠していたかだな」
それと…このナイフ、柄の部分に何か塗料が塗られているんだよな…
薄暗いテーブルの下で見ると、ぼんやり光ってるような気がするが…
司「もしかして…夜光塗料か?」
テーブルの裏に何か貼り付いてるな…
これ…ガムテープか?
しかも、ガムテープの表面にも夜光塗料が塗られているな…
…テーブルの下で、うつ伏せの状態で倒れている…
まるで、何かしようとしてる最中のような…そんな風に見えるが…
確か、モノクマファイルによると腹部から喉にかけて滅多刺しにされてるんだよな
…滅多刺し……
そんなこと…本当にオレ達の中の誰かがやったのか…?
宵崎の体の周りに血液の水溜りができている…
すごい量の血だな…テーブルクロスの内側にも、あちこちに血痕が飛び散っている…
きっと…刺された時にかなりの勢いで血がまき散ったんだろうな…
司「だが…血痕には引きずった跡はないみたいだ…」
えっと…テーブルの下は一通り調べ終わったはず…
あ…これ、宵崎が持ってたジュラルミンケースか?
いつの間にか開いているな…
中には警棒や防犯スプレー…防犯グッズばかりだ
……ん?
これ…硬いビニール製のケース…?だが、ケースだけで中身は空…
何が入っていたのか気になるな…
あとは……この小さな鍵だな
もう一つのジュラルミンケースの鍵のはず…
あっちのジュラルミンケースの鍵がここに残ったままということは…
宵崎が回収していた危険物が、現場で使われたとは考えられないな
つまり、あのジュラルミンケースの中の凶器は、宵崎の殺人に関係していない…
司「…それにしても、やはり全くわからんな…」
宵崎はどうしてこんなジュラルミンケースを持っていた?
どうしてこんなに警戒していた?
司「あいつは…何か知っていたのか…?」
司「だからここまで…念入りに警戒していたのか…?」
リモコンとセットになったエアコン…
……エアコン?
司「あ…もしかすると、あの時聞いた音は…」
停電直前に鳴った謎の音…
司「この大広間にある機械類と言ったら…このエアコンだけだ…」
司「タイマーも11時30分に設定されているな…」
司「宵崎の死亡時刻も同じくらいの時間帯だったはずだ」
司「だとすると…やはり…」
あの時聞いた機械音は、このエアコンの起動音だったんだな…
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類「あ、司くん…ちょっといいかい?」
司「ん、なんだ?」
類「ここの捜査が一通り終わったなら、一緒に他のみんなの話を聞きに行かないかい?」
類「ほら、僕が1人で行くと警戒されて話してくれない人もいるだろうから…」
オレ達の中に犯人がいるとか言われたら…
まぁ、他の奴らを警戒するのも無理はないしな
司「あぁ、もちろんいいぞ」
類「よかった。それじゃあ行こうか」