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東方霊魂墓1
※原作と違う描写がありますが、温かい目で見守ってください。
「ひっ!?」
お墓のところから、ふらふらと人の住むところに出てみると、そこにはゾンビみたいになった奴らがいた。
「闇!大丈夫?」
「あ、空さん。わたしは大丈夫なんですが…この人たちって」
「…ただならぬ空気が感じられるわね。これは、この世界だけで起こっていることじゃない。絶対に、他の世界にも影響を及ぼしている。行くわよ」
「えっ、行くって」
「九十九心晴さまのところへ」
九十九心晴、と思わずびっくりした。全然知らない人だし、「さま」ってつけてるから、神様かなにかなのかな。
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「ここが偉い神様たちがいる場所。神界、とでも言うのかしらね。そのトップたちが、『管理神』といって、この世界、あるいは他の世界を管理している神様なの。九十九心晴さまは、その1人」
信さんの許可をもらい、わたしたちは管理世界へと行った。
「九十九心晴さま、こんにちは」
狐の面をつけた神様。やっぱり、この世界は個性的な人?ばかりだ。
「妾の名は九十九 心晴と申す。包神という種族なの。よろしくなのじゃ」
「わたしは、極光闇です。種族は幽霊です」
「わたしは斎藤空です。種族はともに幽霊です。今回来たのは、この異変のことについてです」
空さんは慣れた口調で話す。
「人里にて、人間がゾンビのように、魂を抜き取られている異変をご存知でしょうか。その異変を解決すべく____」
「わたしはやってきました」
「どうした?」
え、と声を漏らしそうになる。隣に、わたしが座っている。
「えっ__」
「なんで、わたしが__」
見ると、わたしは空さんの身体にすり替わっている。いや、魂がすり替わったのかも知れない。
「魂が___」
「なんで。これも、異変?」
嘘でしょ、どんだけすごい能力の持ち主なの。
「魂がすり替わっています。たぶん、これも異変のひとつでしょう。この異変には外の世界、他の世界の者が関与していると考えられます」
「そうか…何処に行ったらいいか」
「香子様なら知っていることでしょう。香子様のところへ、案内していただけませんか」
「わかった」
わたしの身体になった空さん。でも、冷静に、淡々と話している。かっこいいなあと思いながら、わたしは空さんについていく。
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「あら、また来たの」
「この間の世界が怪しいと睨みまして」
こんな偉い神様に2回も会うなんて。香子さんは相変わらず膨大な量のモヤを管理しているみたいだった。
「そうねぇ。あそこは何かと不思議なところだし。じゃあ、行きなさいな」
「ありがとうございます」