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プロブレム・ガールズ 6話(アスカ編)
憂鬱な気分を背負ったまま、教室の扉を開ける。
誰とも挨拶を交わさず、黙って席に座る。
周りはみんな騒がしい。
ふと、ふざけ合っていた男子が、よろけて私の机にぶつかる。
私は机の位置を元に戻す。
ぶつかった男子は謝らない。
気づいていなかったのか、それとも私だからいいだろうと思ったのか。
どちらでもいい。どうでもいい。
むしろ謝られない方が楽だ。
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授業が全部終わり、帰る時間になる。
机からは、朝来たときから一度も離れていない。
また、一日が終わった。
誰とも話さずに終わった。
でも、家に帰ってもどうせ親はいない。
私は、いつでも独りぼっちだ。