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ボクだけのキミ、愛す。 #7 最終話
朝日がやわらかく差し込む部屋の中。
望月結は布団の中で目を覚ました。
昨夜の会話がふわりと心に残り、温かい気持ちが胸を満たしている。
「司くん……」
小さく呟く声とともに、彼女はゆっくりと起き上がった。
リビングに向かうと、御影司がすでにコーヒーを淹れていた。
彼の背中はどこか落ち着いて見え、朝の光がその輪郭を優しく照らしている。
「おはよう、結」
司は振り返り、微笑んだ。
「おはよう」
結は少し照れながら答え、隣に座る。
「昨日はありがとう。お前の気持ちを聞いて、俺も変わらなきゃと思った」
司の言葉に結の胸がじんわり熱くなる。
「私も、司くんのこともっと理解したい。怖がらせないでほしい」
司は真剣な眼差しで結を見つめる。
「約束する。これからはお前のペースを尊重する」
その日から、二人の関係は少しずつ変わり始めた。
司は結の自由を尊重し、彼女の意見や感情を大切にするよう努力した。
結もまた、司の強さだけでなく弱さも受け入れ、自分から素直に気持ちを伝えるようになった。
学校の帰り道、手を繋ぎながら話す時間が増え、
時にはふざけ合い、時には真剣に未来について語り合う二人。
ある夕暮れ。
公園のベンチに並んで座り、橙色の空を見上げる結に司が言った。
「結、俺はお前のすべてを受け入れたい。強いところも弱いところも全部」
結は司の手を握り返し、微笑む。
「私も、司くんの全部を愛したい」
司は結を優しく抱き寄せた。
「これからもずっと、一緒に歩こう」
「うん、ずっと」
束縛はまだ完全になくなったわけじゃない。
けれど、それはもう苦しい鎖ではなく、
二人だけが分かち合う 絆の証 となっていた。
完
説明ですが、 司 が朝早くから 結 の家に居たり
逆に夜遅くまで居るのは
結を何処までも監視するため であり
決して、同じ家に住んでいるわけでは ありません
それでは、また何処かで
作者 滉