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鏡の花と未来⑧
「鏡花、起きて。」
「何……?っ⁉︎」
夜中。鏡花は未来に起こされ、周りの様子に絶句した。宿舎の壁や柱が赤く燃えていたのだ。
「荷物まとめたよね。それ持って今すぐ外に出よう。」
「うん。」
まだ火が回っていない廊下を走り、なんとか出入り口へ着いた。
「いきなり爆発したりするかもしれないから気をつけて。凪、鏡花のそばから離れないでね。」
「ちょっと待って、未来はどこ行くの?」
「まだ逃げてない人がいる。その人たちを助けて来る。」
未来の瞳には、強い決意が見えた。
「でも、未来が行くことないんじゃない?誰か違う人助けに…」
「鏡花が今中に取り残されてたら、早く助けに来てもらいたいよね?」
「うん……」
「だから、僕が行く。」
いつもは冷静で無表情な凪も、今回ばかりは不安そうな顔をしている。
「じゃ、行ってくる。鏡花、絶対振り向いちゃダメだからね。」
「どう…して?」
鏡花の声は震えていた。
「僕が炎に入ってくとこなんて、見たく無いでしょ。じゃあね。さよな…」
「またね‼︎」
鏡花は力強く叫んだ。
「え………?」
「神都から戻ったら、またみんなと授業受けるんでしょう⁉︎中学で、新しいこと学ぶんでしょう⁉︎もし神都にずっといるとしても、未来は私と一緒!お互いたった一人の幼馴染だもん!ね⁉︎」
「………うん。」
泣きながら叫んだ鏡花に、未来は力強く頷いた。鏡花はすぐに目を逸らした。見たくなかった。もう二度と会えないかもしれない。そんなネガティブが鏡花の頭の中を支配する。
「大丈夫だ。」
「え?」
ずっと黙っていた凪が口を開いた。
「そんなネガティブ捨てろ。未来はちゃんと戻ってくる。」
「アンタ私の心読めんの?」
「なんとなくわかるだけだよ。」
鏡花と凪は、燃え続ける宿舎を黙って眺めていた。
いやー、未来どうなっちゃうんでしょう。完結までのお話が大体考え終わったのでさっさと書きたいと思います。