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Prologue 。
※実話 を 元 に した 話 です 。
いろいろ 逆 ですがね (
昔から可愛い服が好きだった。
フリフリのレースがついたドレス。
ヒラヒラリボンがついたワンピース。
フワフワ動くスカート。
僕はそういう服が好きだった。
お小遣いを貰うと、買うのはいつもメイク道具かフリフリヒラヒラ可愛い服。
服以外でも、特にピンク色が好きだった。
ランドセルはピンクがいい。
リップはピンクがいい。
上着はピンクがいい。
ベットはピンクがいい。
僕は可愛いものが大好きだ。
「きもちわるい。」
「…え?」
どうしてそんなことを言うの。
好きなものを好きだと、そう言っただけなのに。
「ちょっと、近寄らないでよ。」
「どうして、どうしてそんな事を言うの。」
「だって変なんだもん。」
何が変なの?
好きなものを好きでいることが変なの?
「お前、男なのになんで女の服着てんの?」
「だって、可愛いから。」
「お前なんなの?変だし気持ち悪。」
男が可愛いものを好きだと変なの?
かっこよくないといけないの?
「僕は女になりたいんじゃない。可愛いものが、好きなだけなんだよ…!!」
友達もいない。
皆は僕を変だという。
先生は僕を変だという。
家族も僕を変だという。
僕は僕を変だという。
あぁ、なんて生きづらい世界なんだ。