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第6話 受験生
ペラッ…
「なんだろう…この嫌な予感は…。」
ペラッ…
本のページを捲る。
「何もない…と…いいけど…ね…。」
ペラッ…
ピーンポーン
「あ、雨音じゃん!」
「差し入れ持ってきたぜー!」
雨音が箱を開けるといい香りが広がってきた。
「わあ、これってクッキー!?」
「ふふーん、食べていいぞ。」
私は浅葉風香。
マンションタンカフェーヌの住民です!
お菓子が好きなのでたまに雨音からお菓子をもらっている。
コツンっ、コツンっ。
「なんかいい香り…。」
誰か来た音を聞いた雨音はすかさず話しかける。
「あ!玲奈じゃねえか!一緒に食うか?」
「あ、えっと、その…食べます…。」
学校帰りなのか、制服を着たまま一緒に食べている。
「美味しい…」
「…」
「!?」
何も言わない玲奈さんをチラッと見たら、なんと大粒の涙を流しているじゃないですか!
「ええええええ、どうしたんだよ!すまん、不味かったか!?」
雨音も大慌て。
いやあ、どうすればいいのこんな時
「あの…すいません…なんか不安が溶けてって…」
…なんか大変そうだな。
「じゃあ、私ここら辺で…。」
玲奈さんは立ち上がって頭を少し下げると廊下の奥へ消えていった。
「…。」
「大変なのかな…。」
---
「あ、れいねえ!高校帰り?これ、作り置きなんやけど、絶対食べ切れへんから」
妹の声。
ふと振り向くといつもの笑顔。
「いただくね…」
その後雑談を少しする。
「ああ、受験なんて…」
「ん?なんか言った?」
「いや、何にも。」
わーい
タンカフェーヌ5話目きたー!
わーい
(⌒▽⌒)
今回は雨音、風香、紫桜そして玲奈が出てくる平和な話でした!
受験に対する恐怖…がんばれ玲奈ちゃん!