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スパイ一家とハンター 〜それぞれの朝〜
あらすじ
最新設備が建ち並ぶ、日本のどこかにある街。
ここは、|千羅街《チラガイ》という名前。
別名、『スパイタウン』。
なんでこんな名前なのか…。ご存じだろうか?
それは、たくさんのスパイがいるからである。
もちろん、スパイたちはこの場所の人々ではない。
ここでは、戦争をしていた。
でも国同士ではない。
日本内での抗争だ。
つまりここにいるスパイたちは、敵陣営の人間。
そのスパイたちの中でも代表的な家系は、神寧家。
毎回毎回、世間を大きく騒がせるスパイを生み出している厄介な家系だ。
スパイたちは、このエリアの情報を外に漏らしたり、ここの市民を誘拐したりする。
ではもちろん、そんなスパイを捕らえる仕事を持つ者がいる。
こちらも代表的な家系が存在し、その名は、光来星家。
こちらも、どんどん神寧のスパイを捕まえている、優秀な家系だ。
どちらの家系も、スパイと、スパイハンターで、それぞれのプライドが高い。
だから、何十年も昔からバチバチだ。
そんな二つの家系に、同時期に生まれた男子たちがいる。
神寧は『翔』
光来星は『海斗』
彼らは10代の若きスパイとハンター。
しかも、お互いが、スパイとハンターという関係性だと知らない。
2人はまだ、これから自分たちの辿る運命を知らない_。
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朝(※翔視点)
翔「は〜…。今日もまた太陽のおでましだ。今日も学校行かないと…。スパイだってバレたら速攻◯されるこの世の中、スパイが生きづらすぎて困ったもんだな。」
朝7時30分。
俺は、重い体を無理やり起こしてベッドから降りる。
もう少し早く起きたほうがいいのは勿論わかっている。わかっているのだが…。
翔「起きれねぇよ!!」
そう。
俺は、夜遅くまでスマホ…ではなく、銃の手入れをしている。
銃刀法違反なんて関係ねぇ。俺はスパイだ。わかったか今ここにいない警察ども。
そしたら、ドアがノックされる音がした。
母親・雪「こら翔!朝っぱらから大声出さないの!ユユがびっくりするでしょ!」
俺の母親…。神寧雪は、いつも通り白猫のユユを抱えたままだ。
ユユ「にゃ〜✨!」
雪「きゃーーー!!!ユユは可愛いねええええええ!!」
いや、こっちの方が絶対近所迷惑だろ。
ユユは、一見ただの猫に見えるけど…。
翔「ユユ、制服ちょうだい!」
ユユ「にゃぁっ!」(ぽすっ)
このように、俺が遅刻しそうな時に制服を渡してくれたりする、優秀なスパイキャットなのだ!
雪「ちょっと翔!ユユをそんなことに使わないの!末っ子なんだからしっかりしなくていい!」
翔「多分反対じゃね?」
ユユ「にゃあ!」
そう、俺はここ、神寧家の末っ子。
上には兄が2人いる。
もちろん、ブラコンでクソめんどくさい⭐️
そう。家族全員から愛されすぎている!!
ま、兄たちはもう学校に…。
兄・小唄と綾「翔!!一緒に学校行こう!!」
翔「なんでぇぇぇぇぇ!?なんで居るの!!学校は!?」
小唄「そりゃあ、もちろん翔を置いて2人だけで学校に行くなんてそんなことはできないからな!」
綾「そうだそうだ!」
やっぱりクッソめんどくせぇわ。
先に行けよ!!なんでだよ!!
雪「まぁいいじゃない!翔、お兄ちゃんたちと学校行ってきなさい!」
翔「はーい…。」
綾「行くぞ翔!」
小唄「翔は俺たちのこと好きだもんな〜。」
**翔「いや、ウザい。」**
小唄・綾「嘘だろぉ!??!」
兄たちをガチ目のショックに誘い込んだ後に、引っ張って玄関に連れて行く。
これが俺の日課だ。
翔「母さん!じゃあ行ってきまーす!」
雪「気をつけて行ってくるのよ!」
翔「いや、俺のことだから素手で車くらい止められるって!」
雪「あらあら、確かにそうだったわね!」
小唄・綾「翔に嫌われた翔にウザいって言われたなんでなんでなんでなんで(以下略)」
翔「母親と喧嘩したマザコン5歳児か。」
そんなこんなで、俺の朝が始まる。
俺たちは、スパイハンターに捕まってしまうと連れて行かれてしまう。
スパイハンターは絶滅すればいいのに。うん。
……いや、同じ人間だから絶滅したらこっちも困るか。
あぁめんどくせぇ!!
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朝(海斗視点)
海斗「もう朝か…。朝の挨拶運動に行かないと。」
僕は光来星海斗。
スパイハンターとして、ハンター界では名高き(?)光来星の一人息子だ。
一応、生徒会長を務めている。
時計を見ると、7時だった。
海斗「今日の放課後は、この街の見回りですね。怪しい人がいないか、学校でもちゃんと見ておかないと。」
昨日用意しておいた制服を着て、荷物を持つ。いつもと変わらないな…。
よし、このまま朝食を食べよう。
海斗「おはよう、母さん。」
母・美希「おはよう、海斗。今日の朝ごはんは麻婆豆腐よ!」
海斗「………母さん?(; ^ω^ )」
美希「どうしたの海斗!何かあった?」
母さんは優秀なハンターだけど、どこか抜けてるというか、おかしいというか…。
…そういえば、父さんは…?
普段ならもういるはずなんだけどな…。
海斗「母さん、父さんは?」
美希「ああ、お父さんなら、スパイの通報が入って捕まえに行ったわよ!」
海斗「こんな朝からか…。」
父さんもハンターをしているから、朝からの仕事も異常ではないんだけど、疲れないのかな。
まあ、まずは学校だ。
気がつけば、7時半あたりになっていた。
海斗「母さん、今日は朝食いいや。もう行ってくる!」
美希「あらそう?行ってらっしゃい!」
母さんはいつも笑顔だな…。
でも、その分、ハンターの仕事をしている時のギャップはすごいんだけど。
海斗「よし、通学路についた。ここからはもう道なりだな…。あ。」
曲がり角から、クラスメイトの翔くんが出てきた。
なぜか苗字不明なんだよな…。
ぐったり?しているお兄さんたちを連れている。
毎日毎日、お兄さんたちと一緒な気がする…。
翔「あ、生徒会長!おはよーございます!!」
いつも通り元気いいな…。
僕も見習わないと。
なぜかいつも、流れで一緒に登校しているから、話しながら歩く。
海斗「ねぇ、翔くんってさ…。将来の夢とかあるの?」
とりあえずこれを聞いてみるか。
なんとなくだけど。
翔「俺の将来の夢?一流のスp…じゃなくて、ブラコンの兄たちに制裁を喰らわせることかな!」
…ん…?
一流の…なんだ?
というか、ブラコンのお兄さんたちか…。
大変なんだろうな。
海斗「そうなんだ。あ、もう学校見えてきた。5分くらいで着くんだよね。」
翔「ほんとだ!」
海斗「じゃ、僕はここで挨拶運動するから、翔くんは先に行ってて。」
翔「おっけー!」
翔くんと別れて、立っておく。
登校してくる生徒たちに挨拶をする。
これこそ、いつも通りの朝だよね。
第一話 完