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限界腐男子☆マーダーちゃん!!!!!!!!!!〜違う、Loveが欲しいんじゃない、オレはBLが欲しいんだ〜
ギャグですよぉ!!!!!!!!!!???????
前回見てからの方がこのテンションに追いつけると思います。
ナイトメアに腐バレして数日。今の所周りにバラされたりはしていない。よかった、ほんとに。そんなオレことマーダーは、今日も今日とてBLを書くこと、読むことに勤しんでいる。
最近の新作は…そうだな。エラメアの可能性を見出したから、二人で任務中に*****してる二人を描いたりしたな。ナイトメアに関しては腐バレした上に小説を読み上げられそうになったことの腹いせでもある。エラーは…まぁ、なんとなくだ。いやもうスワドリ×ナイトメアでもよかったかもしれない。うん。ナイトメアはポジティブが嫌いだからな。アイツを攻めにすればよかった。
…どれもささやかな反抗でしかないのだが。
ふと、妄想に耽るオレを呼ぶ声がした。
「おい、何考えてんだよ」
「___エラー」
オレは、目の前のグリッチを纏った黒骨の名前を呼んだ。
side 『エラー』
二人(骨)以外誰もいない部屋で、そのうちの一人がオレの名前をよんだ。
「目ノ前にオレがイるっテノに、何考えテんダよ?」
無視すんな、と意味を込めて目の前の骨…マーダーを睨む。
「いや、ちょっとした考え事だ」
ひらひらと手を振って、なんでもない、と表すマーダー。
「で、そっちこそなんなんだよ?オレを呼び出してさ」
頬杖をつきながら、今度はマーダーがオレを睨んだ。
「別ニ〜?いイコーヒーもらっタカラ飲まセてヤロうと思っテな」
それだ、とオレはマーダーの前に置いたコーヒーの入ったマグカップを指差した。マーダーは、そのマグカップをしばし凝視したあと、口を開いた。
「……インクか」
「まーなー」
あのクソインクもたまにはいいことするな。でもどうせアイツもマーダーに媚びるためなんだろうな〜。全部アイツの計算のうちってことかよクソが。
オレがインクへの無いに等しい好感度を下げているうちに、マーダーはそっとマグカップを持ち上げて、口をつけていた。
「ん…」
あつい、とこぼしながら、自身のパーカーの袖をミトンがわりにしているマーダー。まぁ、平たく言えば萌え袖だ。え、可愛いかよ。今度オレが作ったセーター着てもらおう、などと考えていると、マーダーが声を上げた。
「…あ、コレ…『ロット』ってカフェのコーヒーか?」
「ン?ソウだガ……」
おおかた、別のAUのカフェだろう。いやオレは行ったことないケド。インクからもらったのだし。
「ふーん……この前行ったとこだな」
「!?」
マーダーの言葉に、オレは目を点にして立ち上がった。
「ハッ、今なンて!?」
思わず声が大きくなる。オレの姿に気圧されたのか、若干引き気味にマーダーは答えた。
「え、だからこの前行ったところだって」
「誰トだヨ!!」
ガタンとそのまま立ち上がるオレ。すでにマーダーは引き攣った笑みを浮かべている。
「はぁ…、フェルとだけど?」
「アンnoくソ野郎ガッッ!!」
「はっ、ちょ、なんだよ!?」
驚くマーダーをよそに、オレはフェルへの殺意を高めていった。
side『マーダー』
「はぁ…なんだったんだよエラーのやつ…」
突然叫び出したりして…あ、入れてもらったコーヒーにこの前飲んだはまずかったか。いやコーヒーは美味しかったけど。
そう考えながら、オレは自室にてパソコンのキーボードを叩く。ちなみに、最初に話していたエラメアのやつだ。ほんとあのタコ許すまじ。この恨み、BLにぶつけてやる。そうケツイしながら、オレは目の前の液晶世界へと向き直った。
カタカタとキーボードを叩くこと数時間。流石に疲れてきた頃だ。少し休憩も必要だろうと、オレは使っているアプリを閉じた。
「あがってるかなぁ…」
某有名創作投稿サイトを開き、オレは推し作者様の更新をチェックする。これが生き甲斐である。
「アッッッ」
あがってる…あがってるぞ…!!!
興奮で震え始めた手でマウスを動かしながら、オレは新しくあがっている小説をクリックした。
「ッッッ〜〜〜〜〜〜〜」
「最ッッッッ高!!!!!!!!!!」
もはや下の階にいる奴らに聞こえるだろってレベルの声を上げるオレ。だが、この感動を塵みたいな語彙力でしか表せないのが惜しまれる。
コメントをパチパチと打ち込みながら、オレは独り言を呟く。
「ん…はは…最高かよ“X“様……」
“X“とは、オレの推しBL作者だ。主に闇AUと光AU(ドリーム、インク、ブルーベリーなど)のBL小説を書いており、その文才と表現力に魅了され、脳を破壊された者は数知れず…そしてイラストもお上手である。何それ最高かよ。
最近はめっきり更新がなく…もう自給自足しかないのかと思っていたが…なんと今日!新作が上がっていたのだ!!
「あー……さっすがX様…」
新しく上がっていたのはインエラの小説だった。いつもインクのことを嫌がってるエラーが、***でインクによって*********になるのは最高だった。もう、語彙力が貧相すぎて死にたい。もどかしくて甘酸っぱい恋愛は、“X“様の得意分野だ。純愛最高。
「はぁーあ……ん?もう一個あがってる」
タイトルもよく見ずに、オレはその小説をクリックした。
side『クロス』
さっきあげた小説、どうなってるかな。そう考えながら、オレ…クロスは、マイページを開いた。
オレはクロス。某有名創作投稿サイトでは、“X“の名で通っている。そこでは、主に闇AUと光AUのBL作品を投稿している。ありがたいことに、さまざまなヒト達から反響をいただいており、この前のコミケでは売り切れという嬉しい悲鳴を上げさせていただいた。
何が言いたいかっていうと、オレは腐男子な訳だ。しかも、センパイ方(闇AUの面々)のカップリングを妄想している。こんなの先輩…ナイトメアにバレたら、即からかわれるだろう。そんなのはごめんだ。腐バレしたとしたら、オレは迷いなく自死を選ぶだろう。
そして、オレこと“X“は夢男子でもある。推しというよりは想い人(骨)と、オレのカップリングを妄想している。正直楽しい。オレのことになんて興味ないはずの想い人が、オレの妄想のうちでは***で*********だ!!!!!
「やべ……」
だらりとぬるい液体が鼻の下を伝う。キャラから白い目で見られている気がする。
垂れた鼻血を乱暴に拭いながら、オレは早速届いたコメントを読む。賞賛と感想の文字列を読み進めていたら、一つのコメントがオレの目に止まった。
「Rotさん…またコメントくれてる…!」
そこには、『いつも見てます!最近更新がないから心配でした…今回の話もすっごく面白くて___』と、オレの書いたインエラ小説の感想が事細かく書かれていた。
Rotさんとは、オレが好きなBL作者さんだ。純愛から狂愛、エロやギャグなど、幅広いジャンルの作品を手掛ける、まさに神作者。この前コミケに行ったら、割と早い時間のはずなのに売り切れていてびっくりした。まぁ、そのくらいの神作者なのだ。知名度も高く、闇AUのBLと言えば真っ先に名前が出てくるような、そんなお方だ。
Rotさんのコメントを何回も読み返しながら、オレは何気なく呟いた。
「なんとなく…似てるんだよなぁ」
話し方は全く違うのだが、似ているのだ。オレの想い人である、マーダー先輩に。
本当に、Rotさんがマーダー先輩だったらいいのに。そしたら、オレはこの恋愛争奪戦で、一番優位な立ち位置にいる。
オレの想い人であるマーダー先輩は、ひどく皆に好かれている。フェルに、キラー、ホラー、エラー先輩に、先輩(ナイトメア)に、そして…オレに。他にも、マーダー先輩はいろんな奴らに惚れられている。この恋は争奪戦だ。誰か一人が選ばれて、その他が全て蹴落とされる。常に彼の意識内にいなければ、ライバルに消されるのみだ。
そんな中、Rotさんがマーダー先輩だったらどうだろうか。そしたら、オレは意中の人に一番気にかけてもらえている、『“勝利“に一番近いやつ』になる。
まぁ、マーダー先輩が腐男子なんて、ありえないだろうが。
過ぎた妄想を振り払いながら、オレは目の前のクロマダ小説に向き直った。
先ほど言った通り、オレは夢男子でもある。リアルで結ばれたらそれが一番いいが、まだそれはできていない。だから、乾いた欲望を妄想で満たすのだ。つまり何が言いたいかというと、自分×マーダー先輩の小説を作っているということ。ネットに上げるのは今書いているものが初めてなのだが……頭の中での妄想だけなら、何百回だってしてきた。そう、マーダー先輩への恋心に気付いてから、ずっと。
話が逸れた。まぁ、そんなこんなでオレはクロマダ小説を書いているわけだ。妄想と鼻血が溢れてきてやばい。上がりに上がった口角を隠すために、オレは自分の口許に手をやった。ぬるりと生暖かい液体が伝ったのはこの際気にしないことにしよう。そんなことは些細なことだ。そう、この溢れ出る妄想の邪魔でしかない。
「ふふふふふ…っ!」
もはや音速レベルのタイプ音を部屋に響かせながら、オレはクロマダ小説を書き上げた。
『だいぶやばいな…』
「うっさいぞ黙れキャラ」
side『マーダー』
「んっ、だよこれぇぇぇっっ!!!」
ダンっと音を鳴らしながら、オレは激しい怒りを込め、机を叩いて立ち上がった。
「はぁっ…裏切られた気分だ……!!!」
悪態をつきながら、オレはそのページを閉じる。
先ほど、オレは愛するBL神作者“X“様の新たな作品を読んだ。それの、タイトルやタグを見なかったのが間違いだったのだ。
その作品はクロマダだったのだ。そう、クロマダ。クロス×マーダー…つまりオレだ。
自分がBLするなど言語道断!!!!!オレは空気なんだよ!!!!BLを見守る空気!!!!オレはそのBL世界にいてはいけないんだ!!!!いるとしたら、空気が雑草か植木なんだよ!!!!!
「うぅ…“X“さまのばかァ…」
今までオレのいるBL小説なんて書いてこなかったのに。いや、相手さんの名前も顔も知らないし、好きを否定する気もないが……今までそういった気が無かった分、ショックだ。もしかしたら、しばらくそう言った小説しか書かないのかもしれない。そうなったら絶望だ。キラホラ…インエラ……返せよぉ…
心の中で嘆きながら、オレはもう一度そのサイトページを開いた。
「うっわぁ…すっごいコメント数」
さすが人気作者…なんて思いながら、オレはそのコメントを読んでいく。
『クロマダ最高!!相変わらずの文才で感動しました!!』『もうっ…尊い……1000000回くらい死にました』『生きててくれてありがとう』etc etc……自分が題材だと思うと、普段は共感でしかないコメントも、うわぁ…となってしまう。普段オタクはこんなふうに思われているのか。
「うぇい……“X“様のだし…コメントしたいけどなぁ………」
オレがマーダーなのだ。流石に複雑な心境すぎる。まぁ、普段アイツらで妄想してるオレが言えた話じゃないのだが。でもオレはアイツらが絶対見ないってこと知ってるしな。うん。
「あー…今回はコメントしないでおこう……」
side『クロス』
なんでだ。どうしてだ。Rotさんからコメントが来ない。オレがあげた小説やイラストには、例え別サイトであろうが数分後にはコメントがつくのに。なぜだ。なぜ、数十分たったのにRotさんからのコメントがないんだ??
『クロス、顔がうるさい』
「はぁ?黙ってろキャラ」
オレのあたりで文句を垂れるキャラを威圧して、オレは文字の羅列を遡る。だが、どんなに下に行っても『Rot』の文字はない。
「なんでだぁ……!」
きっと、同じ趣味をしてるだろうと思ったのに。なんだか、裏切られた気分だ。
でも好きなんだよなぁ、なんて考えながら、オレはそのサイトのページを閉じた。
side『ナイトメア』
アイツらは本当に面白い。いつだって、互いが互いを蹴落とそうと、意中の相手を落とそうと必死だ。
ここでいう『アイツら』とは、俺の部下であるマーダーを好きな奴らのことだ。マーダーは、本当にいろんな奴らを引っ掛けてくる。どこに魅力を感じるのか俺には到底わからないものだった。最初は、アイツのネガティブが極上と言うだけだったんだがなぁ。
何が言いたいかというと、マーダーは俗にいう『腐男子』である。腐男子・腐女子とは、BL(ボーイズラブ…男同士の恋愛)が好きな男子・女子のことだ。その事実を知っているのは、俺だけだろうか。そう考えると、なんとなく優越感がある。
話が逸れた。まぁ、そんなこんなでマーダーは腐男子な訳だ。この前思考を読んだら、どうやら俺達で妄想しているみたいじゃないか。こんなの、いいネガティブ以外の何になり得るというのだ!
ということで、いじめてみた。そしたら、顔を真っ赤にして、涙目になって、ひどく…煽情的で。ぶっちゃけ、理性がぐらついた。
もう、腐男子だとか、ライバルが多いとか、そんなことは関係ないくらいに。この前までわからなかった、『マーダーを手に入れたい』という感情がわかった気がする。これは、Loveなんかじゃない。決して。
「だから、逃げないでくれよ?」
|俺《悪夢》は、いつでもお前のそばにいるんだからな。
いえーーい!!厄介な奴らに好かれまくるまだちゃ再び!!!!
メア様はロッティ(腐男子まだちゃの呼び名)のこと好きにならないと思ってたんですが…うーん、無自覚☆
あぁ…可哀想なまだちゃ!
タコと快楽殺人鬼と食いしん坊とバグと夢男子(w)とマスタードに好かれてるなんて!
ちなみにこの後光AUとそれぞれがなぜロッティを好きになったかをやります。後二個くらい続くのか。嘘だろ。
まぁ、とりあえず完成させたんで許してください!
活休するので、お詫びです!
謎追記:ロッティが推してる作者さんには、『守護月』さんって方がいるとかいないとか....