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新学期
今日は、|しんがっき《うんめいのひ》。
谷川さんとまた同じクラスになるかもしれない。
逆に、別のクラスになって、いじめから逃れられるかもしれない。
どきどきする。
同じクラスになりたくない。
別のクラスになってほしい。
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「行ってきます…」
「気をつけるのよー」
私は学校行く時、いつも元気ない。
だけど、ママはもう慣れたみたい。
まぁ、いじめが始まってから1年経つもんね…
うちの学校では、毎年昇降口が開くと同時に、クラス分けの紙が貼られたボードが出されるシステムだ。
少し早めに学校に着いてしまった。
まだ昇降口は開いていない。
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_____すると。
「あ!ゴミクソ愛菜だw」
ぎくっとする。
うしろには、谷川さんと、他多数のいじめっ子たちが立って、気味悪く笑っていた。
「どーせ、また私たちと同じクラスになって、ひっそり泣いてるんだろ?ww」
背中がぞくっとした。
だって_____谷川さんが言った通りの未来が、見えてしまったから。
必死に頭を動かす。
あ、でも3クラスあるし、確率は3分の1…
でも……
悲観的な考えばかりが頭に浮かんでは消えてゆく。
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_____その瞬間。
「_____わっ!!」
**_____ガツッ!**
よけられなかった。
また。
「うぅっ…痛いよ…」
私はその場に座りこむ。
「ほーら。赤ちゃん愛菜w」
「www」
周りの他のいじめっ子たちもくすくすと笑いだす。
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すると。
「ガチャ」
昇降口が開いた!
私は蹴られた足を押さえながら、ゆっくりと立ち上がった。
ボードに近づき、まじまじと見つめる。
自分の名前を探す。
「…あ」
あった。けど_____
その「6-2」の紙には、「谷川梨々香」という名前もあった。
もちろん、自分の名前も。
「ほーらね。ざこばかあほゴミカス愛菜w」
「…っ」
私は靴箱にダッシュして、靴を木のロッカーに押し込んで、上靴を手で持って、階段を3階まで一気に駆け上がって、6-2の教室の扉をガララッと開けて、中に駆け込んだ。
まだ1〜2人しかいない。
私は、今度はトイレの個室に駆け込んだ。
トイレに行きたいわけではない。
いつもの奥の個室の扉を開け、入って鍵を閉め、便器に腰掛けた。
すると、「ここなら誰も来ない」という安心感が溢れてきた。
同時に、教室ではいつも我慢しているなみだが、どーーっと溢れ出した。
「うぅうっ…なんで、私だけこんな目に……死にたい、死にたい、死にたいよ…」
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泣き疲れた頃には、目は腫れまくって、朝の会が始まる直前の時間だった。
「ちょっとくらいなら遅れてもいいよね…先生にはトイレ行ってたって言えばいいし…」
私はハンカチを濡らして、目にあてた。
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しばらくして目の腫れが戻ると、私は教室へ向かった。
足が重い……
「ガラッ」
教室に入った。