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#9 涙のあとさき
のあが亡くなってから1週間が経った
まるで俺らの心を表しているかのように、
この1週間は曇りと雨が続いた
葬儀や火葬も終わり、のあの存在を感じることはもうできなくなっていた
そして俺たちは、のあの両親に呼ばれて家にやってきた
インターホンを鳴らすと母親が出てきてくれた
母「のあの部屋の片付けをお願いできるかしら…」
母「なんだか、私たちがやったら駄目な気がして…」
涙ぐみながらそう言う母親に俺たちは頷いて、
のあの部屋へと入った
その部屋には、まだのあの香りが残っていて
自然と涙が出てくる
⚡️「これ…ノート、?」
たっつんが手に取ったのは一冊のノート
👓「…これ、一年生の時からのあさんが部活に持ってきてたノートだよ」
そのノートを開くと、のあさんの字が連なっていた
『私たちの目標!⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎すること!』
目標は黒く塗りつぶされていた
きっとあの事があってから消したのだろう
🦖「甲子園で優勝…届けたかったな、、っ」
ページをめくっていくと、色んなイラストや文字が書かれていた
🌷「バッティング法、ボールの送球…全部メモってたんですね、、」
『甲子園にみんなで行く!』
『じゃぱぱさんを最高のキャプテンにする!』
『みんなと同じ景色を見たい!』
⚡️「バカやろ……なんで、こんなに……」
俺たちはひたすら泣いた
泣きまくった
あんなに俺たちのことを思ってくれていたのあに
もう、会えない
🍪『皆んなで絶対甲子園行きましょ!』
声を聞くことも、顔を見ることも、触れることも、
もうできない
🐸「のあさん、いつも笑ってたよな…っ、どんなに辛いことがあっても笑顔でいてくれて、、」
🦊「俺たちがふざけてるのも注意しながら笑ってて、、っ」
🎸「それなのに…っ、なんで…っ!!」
もふくんが勉強机に置かれた本を手に取る
👓「これ、日記だ…今年の…」
俺たちはもふくんの近くに寄り、
日記を読み始めた
『5月1日 一年生の子達が入部して今年の野球部が完成した!』
『今年もじゃぱぱさんはキャプテン!頑張ってほしいな。』
『目標は甲子園優勝!』
『すごく高い夢だけど、絶対叶えたい!』
『みんなとならきっと叶えられるんだ』
『5月14日 今日も皆んなはヘトヘトになってる…』
『県大会に向けて一生懸命練習してて凄い!』
『マネージャーの仕事も、辛いけど楽しい』
『皆んなの為にもっと頑張らなくちゃ!』
『5月28日 今日もひたすら練習!だんだん暑くなってきた…』
『きっと皆んななら伝説を作れると信じてる』
『甲子園にきっと行ける!』
『てか、海斗先生の話し方可愛い…』
そんな日常がずっと続いていた
『6月7日 練習メニュー考えるの疲れる…でも皆んなの為だ!』
『去年甲子園で準優勝だった黒神高校の特徴を調べて、足りないところを見つけた』
『こういうことも野球部では大事!』
『6月15日 抽選では黒神高校と当たった…』
『でも私たちはこんなに強くなったんだから大丈夫!』
『県大会皆んな頑張れ!!』
『6月30日 今日は県大会だった!体調が悪くて応援に行けなかった…悔しい!』
『でも県大会で優勝できた!皆んな本当に強くなったなぁ…』
『私もそろそろ、向き合わないといけないのかもしれない』
🌷「向き合う、って…」
⚡️「…あの事やろな」
🦖「…うん」
『7月7日 本当に今日は辛い1日だった。親にバレてしまった。』
『こんな事なら最初から合唱部に入っていれば良かったのかなと、時々思う』
『とにかく、こんな大事な時なのに皆んなに迷惑はかけられない』
『私にはやっぱり、夢を叶える資格なんて無かった』
🎸「合唱部…?」
🦖「長くなるんだけど…」
俺は皆んなにあの事を伝えた
👓「そんなことが、、」
⚡️「俺達のせいや、ごめん」
🐸「誰も…悪くねえよ。これは、」
『7月10日 野球部のマネージャーはもう続けられない。』
『私はまた両親に操られていく』
『私は好きなことをしたかっただけなのに、』
『これからどうしたらいいんだろう』
『7月22日 今日部室に行ったらなおきりさんに会った』
『久しぶりに話したな』
『夢を叶えると言っていた、そう言ってくれた』
『本当に嬉しかった』
『私はまた、皆んなを応援したい。ちゃんと向き合いたい。』
🦖「なお兄、のあと話したの…?」
🌷「…はい、皆んなには言わないでと言われたので黙っていましたが、、」
🐸「何話したの?」
🌷「…退部届を出したと、」
⚡️「…そう、だったんか」
『7月23日 今日こそちゃんと言おう。両親にちゃんと言おう。』
『言って、認めてもらえなかったら皆んなのところに行こう。』
『皆んなに会いに行って、ちゃんと謝って、応援するって言いにいこう。』
え、
🦊「会いに、来ようとしてくれてたってことですか、?」
⚡️「そんな、え、?」
🦖「俺が先に謝っていたら…のあは、」
あの時、メッセージを送っていたら
あの時、声をかけていたら
のあは、生きてた、、?
🌷「じゃぱぱさんのせいじゃありませんっ!!」
🦖「でも…っ、でもっ!!」
👓「……あ、」
もふくんが最後のページを見て声を上げる
『皆んなの10年後の夢!』
『じゃぱぱさん…プロ野球選手になって活躍したい
絶対叶います!なんたって私の大好きな人ですから!✨』
🦖「え…っ、ポロッ」
『たっつんさん…IT企業で働きたい
頭良いですし、優しいですし、たっつんさんは絶対会社で活躍します!!』
⚡️「…んな、事、っポロッ」
『シヴァさん…皆んなに笑顔を届ける仕事をしたい
今でもこうやって笑顔を届けているんですから叶いますね!w』
🐸「のあさん…っポロッ」
『どぬ…剣術をもっと磨きたい
一回見せてもらいましたが今でも凄すぎます!いつか剣道の先生になっていたりして!』
🦊「っ、う…っポロッ」
『うりさん…最高のミュージシャンになりたい
歌も楽器も上手すぎますし、音楽に愛されているうりさんならきっとなれます!』
🎸「…っあ、ポロッ」
『なおきりさん…皆んなに頼られる人になりたい
私たち野球部の兄貴ですから!どこでも頼られるに違いないですよ!』
🌷「はぁ…っ、ポロッ」
『もふくん…医者になりたい
もふくんの頭脳なら天才な医者になれそうですね!w』
👓「うぅ…っ、ポロッ」
『ちなみに私は、野球のアナウンスするのが夢です!』
『皆んな絶対叶えて10年後会いましょう!』
涙が止まらなかった
俺はのあの写真を見つめながら泣き続けた
🦖「のあ…っ!俺は、ずっと謝りたかった…っ、ポロッ」
🦖「でも、それと同時に…、ありがとうとも伝えたかった…っ!!」
🦖「のあがいたからキャプテンとして頑張れた…っ、皆んなを引っ張れた…っ!!」
🦖「なのに…っ!こんな別れなんて嫌だよ…っポロッ」
🦖「のあ…!ねぇ、のあ…っ!!ポロッ」
🦖「甲子園行くって…っ、約束したじゃん…っポロッ」
俺たちはひたすらのあの部屋で泣き続けた
母「のあ…っ、私たちが…間違っていたわ…っポロッ」
---
🍗「はぁ…はぁ…っ、!」
夕暮れになり、部活がない生徒は帰る時間の今
俺たちは必死にのあさんを探している
🐏「どこにもいない…っ」
❄️「どうして…っ、もう、会えないんですか、?」
学校中探しても見つからない
🍫「駄目だよまだ諦めちゃ…っ!!」
🍫「屋上の鍵借りてきたっ!早く行こ!!」
俺たちは屋上へと階段を駆けて行き、
ドアを開けた
🍪「…待ってたよ」
🍗「…のあ、さん…っ」
そこには、ずっと探していた人がいた
🍫「のあさん…幽霊、だったの、?」
🍪「うん、ずっと黙ってて…ごめんね」
🍪「貴方たちなら、私の夢を叶えてくれると思って、」
🍗「夢、?」
そう聞くと、のあさんの身体が透け始める
❄️「…っえ、!?」
🍪「もう、時間がないみたい…」
🐏「待ってのあさんっ!俺たち…まだ…っ!!」
🍪「伝えたいことは全部あの中にあるの、」
あの中、?
🍪「…野球部の部室にある棚の1番上に、ピンク色の箱がある」
🍪「それに、私の想いや夢が詰まってる…」
どんどん見えなくなっていくのあさんの姿、
俺たちは慌てて近づいた
🍪「彼らを見つけ出して、、見て……しいの…」
❄️「待ってのあさんっ!!消えないで…っ!!」
🍫「いかないでよ…っ!!」
🍪「お願い…、私に……景色を…見せて…っ」
そして、のあさんは消えてしまった
もう、触れることはできなかった
---
🍗「ここだよね…?」
🍫「見つかったら絶対怒られるって…」
俺たちは懐中電灯で照らしながら箱を探す
❄️「!これじゃないですか?」
るなが手に持っているのはピンク色の箱、
🐏「これだ…開けてみよう!」
中身を開けて俺たちは驚いた
中には、ビデオカメラが入っていたから
次回最終回です…!!
のあさんの想いや夢は?そしてその後ゆあんくん達が見せた景色とは…!!
おつなこ!!!