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《変愛物語》part1 キケンな出会い
―書く前
はぁぁ。恋愛小説ってムズいなぁ。
皆すごいな。
「好きですっ!付き合ってくださいっ!」
やった! 言えた。やっと言えた。どうか。どうかっ,,,,,
「ごめんな。|紗友里《さゆり》。俺、まだ、お前と,,,,,,友達でいたいんだ。」
複雑な顔で|哀翔《あいと》は言う。
なんで? この2年間、私達はいつも一緒だった。
私は哀翔のことがずっと好きだった。哀翔のことしか見てなかったのに,,,。
哀翔は違ったの?
「,,,それ、じゃ。,,,お前も,,,気を付けて帰れよ,,,。」
「__やっぱりあなたも__」
「,,,?」
「ううん。何でもない。じゃあね。哀翔“君”。」
「,,,あぁ。」
誰もいなくなった放課後。
私は一人壁に寄り掛かり、地獄を味わっていた。
「何で,,,私ばっかり。」
私は前から、男に好かれなかった。
仲良くしてくれる人はいっぱいいる。
さゆちゃんすごくかわいいよ
さすが、さゆちゃん
元カノとは違って性格神ってるわ
髪切った?すごく似合ってるよ!
カラオケ行かね?,,,お前の歌聞きてぇわ
さゆはすげぇな、俺友達に自慢できるわ
さゆちゃん見てると何か元気出てくる!
,,,ずっと,,,一緒にいてほしいな
何よっ。何よっ! 何よっ!! 何よっ!!!
誰もっ!!,,,一度も,,,好きって言ってくれなかったじゃないっ!!!
この前の人なんて手も繋いでくれなかったっ!!!
何なの⁉ みんなして。近寄るだけ近寄って、ちょっとその気になったらみんな離れてく,,,。
私はアイドルか何か!?
なのに、周りはどんどん結ばれてく。
私を振った人を、いとも簡単に!!!
「俺、お前とは,,,,,,友達でいたいんだ」
「くうぅぅぅ!!!」
バンッ!!
思いっ切り壁を叩く。
何度も。何度も。
「ああぁぁぁぁ!!!」
初めて大声で泣いた。
泣き止む頃には、もう夕日が沈もうとしていた。
,,,家に帰って、また泣こう。
そう思った矢先,,,
人の気配がした。
「,,,,,誰っ!」
これまでもこうやってすすり泣いているのを見られることも度々あった。
ひっそりとネタにされたりだってしていた。
でも、
「こんな時間にまだ,,,,,誰なの!! 出てきなさい。」
人が泣いてるところを長時間ひっそり笑ってるなんて,,,もう許せない。
今日こそとっ捕まえてやる。
『,,,,,ごめ,,,ごめんなさいぃぃ!!!』
「⁉ 百合愛ちゃん⁉」
近くの男子トイレから出てきたのは、同じクラスの|百合愛《ゆりあ》ちゃんだった。
時々すれ違いざまにとか、休みの日もたまにばったり会って話たりしていたが、
最近は全く接してなかった。
妙に違和感のある、ボブヘアーの陰キャのくせに、密かに男子から人気があったので、皆同様、私を振った男と楽しくやってるんだろうと思っていた。
でも、出てきた百合愛ちゃんは,,,,,,,,大粒の涙を流していた。
『うぅぅ,,,ぐすっ,,,本当に,,,ごめんなしゃいぃ,,,,。あいとくんにぃ,,,,ぐすっ、こくはく、する、ところがらぁ,,,,ずっと、みてたぁ、ぐすっ、みてたのにぃ,,,,こえ、がけるタイミングっ,,,,わからなぐでぇ,,,,。』
「,,,,。」
私、こんなに他人に泣く人見たの初めてかもしれない。
いやいや、そんなことより。
「大丈夫。私は大丈夫。慣れてるから。落ち着いて? 」
『,,,ぐすっ,,,,,かわいそう,,,ぐすっ。』
,,,もしかして、哀翔で泣いてる?
,,,,,そうだよね。哀翔、最近、遊びの誘いも,,,今日だって、乗り気じゃなかった。
,,,,思えば私が一方的に振り回してただけだった。
,,,,,哀翔、もしかして,,,百合愛ちゃんのこと,,,,,
『紗友里さんが、可哀想ですぅっ!!!』
「,,,,へ?」
『だって、紗友里さん何も悪いことしてないじゃないですかっ!!! なのにぃ、バリバリ交際股ユル女とか、頼めば何でもする理想主婦気取りとか、結局誰でも良いクソビッチとか,,,酷すぎませんかっ!?』
それは酷いっ!(苦笑)
「私そんなこと言われてたんだ,,,,,。」
『え、違うんですか?』
「違うんですか!?,,,え、てか何で今日私が哀翔に告白すること知ってたの?」
私わざわざ哀翔を立入禁止の屋上に誘って放課後待っててって言ったんだけど。
哀翔誰も連れてきてなかったよね?
『え?,,,,,,,あ。』
「?」
『あ、や,,,,それは〜↗,,,,その〜↘』
「何?その、鬼は〜↗外〜↘みたいな抑揚。」
『えっ,,,と〜,,,』
え?
「何?? 哀翔と私の最近,,,知ってたの??」
できる限り密接に交際していた。
誰も関わっちゃいないはず。
『,,,,,,。』
え??
『,,,,す,,,,,。』
「す?」
『ストーカー、してましたっ!!!///』
「はい⁉」
『スキですっ!!!紗友里さんが!!///』
「ふえ?,,,え,,,そ,,,,あ,,,な,,,,はい⁇」
『はいー。』
「はっ倒すよ?」
『ゴメンナサイ。』
「え?,,,,ど、どういうこと? もっかい言ってくれない??」
『はい。ストーカーしてました。』
「うん!?!?」
『紗友里さんがしゅきですっ!!!』
ペチンッ!
『いったぁ〜。何でビンタするんですか〜。』
,,,,,今,,,はっきり,,,
好きって,,,,,っ!!///
誰にも言われたこと,,,,ないのに,,,,。
いやいやいや、それよりそれより。
『もしや、紗友里さんツンデレ⁉』
ペチンッ!パチンッ!
『2度もぶった,,,,。親父にもぶたれたことないのに,,,,,!!!』
「さ行で噛むにy,,,噛むなっ///」
『フフッ(ニタァ)』
「それスパイと殺し屋の間の超能力6才児がやる表情でしょ!?,,,,で?どこからストーカーなんてしてたの。」
『さゆちゃんが中学生の頃から♡』
「⁉⁉」
こいつっ。バレたからって目ハートにして吹っ切れやがって。
てか、中学いたっけ?
『さゆちゃん、いつも私のこと助けてくれてたよね。卒業ってなった途端、さゆちゃんに会いたくて、会いたくて,,,,会いにきちゃったの♡,,,それから時々会って話たりしたよね。それで、最近会わなくなったから、何してるのかな〜って♪ちょっとストーカーしてみれば,,,あんな男やこんな男とキャッキャウフフ。』
なんで,,,,。
『そのまま見守ってれば、皆もういいやみたいな顔して帰って行くじゃない,,,,どういうこと⁇ さゆちゃんはこんなに優しくてこんなにかわいいのに。でも、ホッとした気持ちもあったの。良かったぁ♡また
“前みたいに”さゆちゃんを独り占めできるって♡』
あ。
『ねぇ。さゆちゃん♡』
百合愛が私に抱きつき、耳元で囁く。
『また,,,,私といっっぱい、遊ぼ?♡♡』
ギュウゥゥ
『,,,,大好き♪❥』
「,,,,うん♡」
全て思い出した。
―書いた後
はぁぁ楽しすぎるっ!!!
(初恋愛小説で本当にシチュ想像して脳イキしてますこいつ)