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深夜、海のち奇形魚。
カタワレ
ホラーです
私は父と共に漁をしており、私達が住むところは私の一族でなければ入ることは義理でも許されない孤島である。しかし、母は死に、かつて居た兄弟は海から出ると言い、それ以来戻ってこない。この島には電波などの外部のものとの接続は一切断たれている。
私はある時期から、島から出たいと思い始めていた。理由は、この島が世界ではなく、世界はこの島の外にもあるということらしいからだ。父はある時、「羽間島」という島の名前を出したことがある。それを聞いた時、私は思えば世界はこの島で、この島は世界だと思っていたと。そう考えた時、こんな声が聞こえた。
*空もあるだろう。*
*海もあるだろう。*
*|生命《ふようなもの》もあるだろう。*
*何よりも*
声はそこで途切れた。しかし、そこで島から出る決心をした。
そこで、今日この事を父に相談したのだ。
「そうか。私の父もそんな経緯だった。だけど、それから帰ってこなかった。」「父さんは、この声はなんだと思う?」「そうだな…|奇形魚《うみかみ》様じゃないか?」「|奇形魚《うみかみ》様って何?」「俺たちの一族では、先祖代々こんな言い伝えがある。『海から来た者は、海へ還る。しかし、この一族を形成した者は、還ることはなかった。その代わり、|奇形魚《うみかみ》様の代わりとなった。』というものだ。」「じゃあ、私達が今ここにいられるのはその|奇形魚《うみかみ》様の代わりになった人のおかげって事?」「さてな。まあいい、要するに海から出たいんだろ?」「うん」「はぁ…またあれと対峙しなければならないのか。」
父が船を準備する。
「言っておくが、俺が目を閉じろと言ったら、絶対に閉じろ」「わかったけど、なんで?」「あれが聞こえるんだよ。これ以上聞かないでくれ。あれを思い出すのは御免だからな。」父が船を準備し終わり、船に乗る。父が乗ってこないのに気付いて、父を見ると、父はしばらくの間その場で一点を見つめながら何かを喋っていた。「…ら…いつだ…は…いでくれ…みか…ま…」そして父は紙に何かを書く。その紙を箱に入れ、その箱を持ってやっと父が乗り、船が出動する。
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しばらくの間黙り込んでいた。周りは夜の暗闇で、虫の鳴き声は聞こえず、聞こえるのは自分の心拍音、風の音、海の音だった。
すると突然、
**`「目を閉じろ!」`**という父の声が聞こえた。聞いたことのない声だったが、混乱しつつもすぐに目を閉じる。
甲板を何か大きなものが叩きつける音が聞こえる。同時に凄まじい揺れが起きる。定期的に水がかかる。
直後、ピーピーという一定のリズムで流れる電子音が聞こえる。
気づけば、見たことのない白い天井に、白い服をきた者がこちらを見ていた。体を起こす。
「まさかあの状態から復活するなんて…奇跡だ!」
どうやら、私はあの後船に乗ったまま、港に着いたらしいがあまりの衝撃で気を失っており、あの時に出血が多く、緊急治癒をしていなければ死んでいたらしい。横には、あの箱があった。真っ白な、真っ白な。
それから十年、身寄りはなかったが何とか就職し、家を手に入れた。あの箱には「10年後に開けろ」と書かれた紙が外側にあったため、それを開けた。
美しい海の見える夜の浜辺で。
中には、紙があった。
「俺は、お前に少しだけでも別の世界を見してやりたかった。読んでるなら、叶ったんだろう。だけど俺は、お前を助けるために死んだ。悲しむな、俺の選択だ。奇形魚様は俺たちが出ようとしていることに憤りを感じていて、俺は俺を犠牲にする事でお前を助けた。奇形魚様は、生命を気に入ってなかったんだ。奇形魚様は、おれたちをみすてたんだ。うみかみさまは、あがめるべきだ。」
思わず笑ってしまった。
だって、
もう、それをよみおわったころには、からだのはんぶんいじょうがみずに
`|生命《ふようなもの》よ。`
途中までハッピーエンドにしようと思ってたけど上げて落とすタイプのゲームやってきたせいでこうなった。