公開中
神様にお願い!(1)
|稲荷《狐》の神は、稲荷が祀られている全ての神社に行ける。
その総本部が「伏見稲荷神社」。
千本鳥居が有名な、いつ来ても綺麗な神社だ。
願いを叶えられる、すごい神様だ。
そんなところに祀られているぐらいだから、
とてもすごいと思う神が多数だが…
「ねぇ、稲荷寿司持ってきてよ。お腹すいた」
「なりません。天狐さま。今日も願いが届いております。」
ここの神…|天狐《てんこ》様は、極度のめんどくさがりだった。それを突っ込むのが白狐である。
「えぇー。思うんだけどさ、10円とか5円で願い叶えようと思う?」
「ボ○てのやつはいいです。」
「はいはい、わかりましたよっと…」
机に向き合い、「今日の願いリスト」を一瞥。
「なになに…「受験合格しますように」?えー、じゃあ、その人の家に答え送っとく?」
「ダメです。」
「じゃあ、受験の机の中に答えのってる参考書入れとく?」
「天狐様。」
「うぇー。じゃあ、ちょっと物覚え良くしとくか…」
「最初からやってください。」
はいはい。と言わんばかりの顔をしながら、次の願いをみ……ようとしたところで。
トントン…チャリン
賽銭箱にお金が入った音がした。
ちょっくら顔でも見に行くか。といいながら、天狐は席を立った。
襖の隙間から覗く。
「かみさま。ぼくのままにあいたいです。おねがいします。」
見ると、小さな子供だった。まだ5〜6歳だろう
いなくなってから見ると、賽銭箱には500円も入っている
「こーれは叶えなきゃなぁ…」
「5円10円じゃないですもんね。」
「やかましい。」
とりあえず突っ込んどいて、その子のお母さんをテレパシーで探す。(すごいね)
「あれれ〜?おっかしいぞぉ〜?」
どっかで聞いたことあるぞ。
「○ナンくんはいいです。早く探してください天狐さま。」
彼も同じのようだ。
「いや、地上にいないんだって。まじで。」
「地上とはどうゆうことですか。空にいるとかでもある…ま…いし…。」
「おーい、どうしたー。空にいるってどうゆうことだー。」
「天狐様。このお願いは、」
「**叶えられません。**」
「え?どーゆーこと?」
「あの子のお母様は空にいます。飛行機に乗っているとかではないですよ。」
「考えを読むな。」
そのまんまを考えていたらしい。
「あの子のお母様は逝去されています。」
「なるほどわからん」
一言で矛盾。
「亡くなっていると言うことです。」
「え?じゃあどうするの?」
神様の決まりで永眠した人を生き返らせるのは重大なタブーなのだ。
「「うーん…」」
2人揃って首をひねる。
「ねえ白孤。その子の家って商売してる?」
「ええ、そのようですが…なぜ?」
「この伏見稲荷神社のお利益に、商売繁昌が あるんだよね」
「はい、全ての神社の利益は記憶しています。伏見稲荷神社は五穀豊穣、商売繁昌、家内安全、諸願成就です。」
「え、すご…いや、そうじゃなくて、その子の家の商売を繁昌させて、お母さんのおかげ〜みたいな…」
「どうやってお母さんのおかげにするんですか?
「それはそう」
どうやら何も考えていなかったらしい。白狐が大きなため息をついた。
「お母さんの写真を玄関とか入り口に飾らせてその時に商売を繁盛させたらいいんじゃないですか?」
「おお、珍しくまともな意見。」
「ひっぱたきますよ」
でも、アイデア自体はとても良い。
「じゃあ、次お願いしに来た時に神の声みたいな感じで伝えるわ」
「了解です。」
〜時は流れ1週間後〜
チャリン。
「あ、天狐様ー。あの男の子きましたよ!」
「ええ…あと5分だけ…」
「天狐様。」
「はぁーい。」
これじゃまるでお母さんだ。
「かみさま。ぼくのままにあいたいです。おねがいします。」
「えー、ごほん…」
『其方の家の入り口にお母様の写真を立てるがよい…。お母様が邪気を祓い、利益を呼び寄せて店を守ってくれるであろう…』
「おおー。名演技ー」
「棒読みだぞ」
男の子は驚いたようすで辺りをキョロキョロと見ている。
そして少し考え込むと、一目散に走りだした。
「追っかけますよ天狐様!」
たったったったっ…
「ねえねえぱぱ!」
「ん?どうした?」
よしよし
「かみさまが、ままのしゃしんいりぐちにおいたら、まもってくれるって!」
「おお、そうか…じゃあ、置いてみるか。」
ことん。
「天狐様いまですよ!」
「ぬわぁぁぁぁ!」
すると、店に続々客がやってきた。
「ほらぱぱ!お母さんのおかげだよ!」
「ほんとだ…!そうかもな」
その日からその店はとても繁盛したという…
ごめんね最近投稿できてなくて。
あの…単位がやばくて…
うちの高校大学みたいなとこなんだよね…
やばい。単位落とすマンになる…