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漆
ひかり視点
胡桃から連絡が来た。
それを聞いた私は、いてもたってもいられなくなって、蓮くんの家に向かった。
蓮くんの家についた私は、扉の取っ手に手をかけた。・・・開いてる⁉︎
ひかり「蓮くん!」
リビングに着いた時、私の脳は理解を拒んだ。
蓮くんの首をがっちり掴んでいる手と、浮き上がっている足が視界に入った時、私はようやく状況を理解できた・・・。
ひかり「蓮くんっ⁉︎」
蓮くんは何者かに首を締め上げられていたんだ!
ひかり**「その手を離せっ!!」**
気がつくと、私はそいつを蹴倒して、馬乗りになっていた。
ひかり「あんた、私を助けてくれた大事な人に、手出したね」
自分でもびっくりするくらい低い声が出た。
ひかり「なんで蓮くんを狙ったの」
⁇「・・・」
ひかり**「答えろ!」**
⁇「ひいぃっ⁉︎獣人と関わりがある者は全員殺すか、計画に協力させろ・・・とボスに命令されました・・・!」
ひかり「そう。ありがと」
私はおさまらない怒りに身を任せ、ガムテープでそいつをぐるぐる巻きにしてやった。
ひかり「蓮くん!大丈夫⁉︎」
蓮「あ・・・ひ、ひかり・・・ちゃん?」
ひかり「蓮くんっ!」
よかった、蓮くん生きてる・・・!
安心してしまって、涙が溢れてきた。
蓮「ひかりちゃん⁉︎」
ひかり「うわあぁぁぁん・・・良かったよぉ・・・」
胡桃が「らっだぁ運営の人達が大怪我して倒れてる」って言ってくれなかったら、蓮くんはどうなってたんだろう・・・?想像したくもない。
梅視点
梅「これはひどい・・・。すぐ治すね」
秋夜の妹である私・|福山梅《ふくやまうめ》は、胡桃から貰った連絡を見て飛んできた。
かろうじて全員生きてはいるけど、もう虫の息だ・・・。
梅「『フグ特性・回復薬』」
私はフグ獣人・・・。毒を使える特性があり、応用すれば回復薬も作れる便利な特性。
胡桃「みどりん、れうくん!お願い・・・起きて!」
回復薬が効いたのか、体の傷は完全に塞がった。そして、どんどんみんな起き上がっていく。
胡桃「よかった・・・ほんとに心臓止まったかと思った」
レウクラウド「あれ・・・?」
らっだぁ「俺たち、あいつに切られたんじゃ・・・」
大丈夫みたいだ。無事に起きてくれたしピンピンしている。
梅「私、福山梅です。アニユニでは|梅花《ばいか》で活動しています。誰にやられたのかわかりますか?」
緑色「エート・・・クロズクメダツタヨ」
きょー「十字架のネックレスを持ってた。体格からして男かも」
コンタミ「それから、ちらっと見えた顔に傷がありました」
私は胡桃と顔を見合わせた。
黒ずくめで十字架のネックレス・・・ドラゴンナイトの特徴だ。
間違いない、らっだぁ運営を襲ったのはドラゴンナイトだ!