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第1人生
「皆さん、卒業おめでとうございます!」
体育館に響き渡る、校長先生の声。
僕は|佐倉《さくら》 |永遠《とわ》。私立中学に通う15歳……だった人。
なぜなら今日、僕は|中学校《ここ》を卒業するから。そして、系列の高校に推薦を受けている。来月からは隣の高校に通う男子高校生!
未来に希望を持って生きている僕は、今のところ何の心配もなく順調な人生を過ごしている。
教室に戻る。
もうここに戻ってくることはないのだ。目に焼き付けて、そしてここを旅立とう。
担任の|一条《いちじょう》先生が泣いている。式で一旦回収された卒業証書と、1輪の紫色のカーネーションが、涙に濡れそうになりながら出席番号順に渡された。
「皆さん……よい高校生活を!」
泣き笑いな一条先生に見送られて、学校を出た。
3年間通った中学校の隣にそびえ立つ、すこし新しい高校の校舎。
来月からよろしくお願いします――!
晴天の下、僕はカーネーションを手に歩いた。来れなかったお母さんに見せようって、そのために鞄から出して手持ちで帰る。
前から自転車がやって来る。僕は車道側に避けて――バランスを崩した。
左の方を見ると、トラックが走ってこちらに来ている。
世界がスローモーションに見える。
……え?僕、死ぬの?
ここまで頑張ってきたのに?
来月から、高校生なのに?
お母さんにカーネーション見せてないのに?
ついでにゲームも全クリしてないのに?
目と鼻の先にやって来たトラックを避けることもできずに、僕は、これがもしかしたら転生の入り口なのかもな、とふと考えた。
けど、僕は生まれ変わっても僕がいい。こんな所で死ぬなんて、諦めるなんてできない。
僕はまだ死にたく
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第1人生
死因:トラックとの衝突事故
この話は自分で作ったアイデアです。
みんなぁ参加してよぉ第3人生まで繋がんないからぁ‼
https://tanpen.net/event/c98d2536-6e27-4f0d-8d79-a64567c6b029/