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第一話 神殺しって地獄行きになりますか?
参加者
海嘯様(主催)
ののはな様
gross様
ぱるしい様
misa様
そしてわれらが愚作者湊よ。
by普
気がつくと、そこは見覚えのない場所だった。
天井や床は抜け落ち、埃が積もって蜘蛛の巣が張り巡らされている。
何かの異能に巻き込まれて転移したのか。
でもこのごろ物騒だから基本常時|異能《人間失格》出してんだけど…寝てた時か?え、寝てるときはやばいよ。不法侵入(そういう問題?)
そんな呑気なことを考えていると、辺りに人の気配がすることに気がついた。
どうやら、私のほかに五人。
おそらく異能者。
そしてかなりの手練。
でも敵意は感じられないけどなんか…オーラ?殺気?みたいなのを感じる。
「急に転移して悪いな」
私達のいる部屋の中心に、その男はいた。
先程までは誰もいなかった。
転移系の異能者か。
そしてやっぱり不法侵入か((
とりあえず寝巻きの時じゃなくてよかった、と謎に安堵した。
今の服は何時ものブラウスに黒のスラックス、そして黒のコート。
え、なんか、すごいちゃんとした装備((
私此処に来る前なにしてたっけ…あぁそうだ久しぶりの荒事任務で疲れてそのまま寝たんだっけ
「身勝手で申し訳ないとは思う。だが、お前らの手を借りたいんだ」
「万事屋は休業中だよ。依頼なら探偵社や特務課にどうぞ」
「探偵社やマフィアにどうしようもないからお前らを頼ってるんだよ、此方は」
少し離れた場所にいる青年であろう人物。
金髪に緑の眼をしている。
外国人かっけぇ。
しかし相対する男が上から目線。此奴嫌い。不法侵入だし不法侵入だし。
「まず、この世界はお前らの暮らす世界じゃない。そして、数日後に滅びる可能性が非常に高い」
「世界に関して、今は置いとくことにする。でも、滅びるってどういうこと?」
もうひとりの黒髪の女性が聞き返す。おそらく私と同い年ぐらいだろう。短パンに黒のロングブーツ。動きにくそう。
「この世界にはお前らみたいに頭一つ抜けて強い異能者が居ないんだよ。なのに、荒神の封印が解けようとしてる」
「荒神って、まさか荒覇吐じゃ……!」
黒髪の少女2((鏡花ちゃんにそっくりだ。かわいいー
「いいや、中原中也とは違う。人の手で生まれたという点は一緒だが、歴史の奥深くに忘れられた悲しき神だ」
中也を知ってる。平行世界の住人…みたいなものか?『本』みたいに。それならあの子も双子とかもあり得るのかもしれない。
「あー、話が長い。とりあえず、アンタは神殺しを頼んでるってことでいい?」
茶髪にパーカーを着た女性が男の話をまとめる。けだるげな印象。
「簡単にまとめるなら、そうだな」
神殺し、か。
何それ怖。呪われそう。恨まれそう。死後問答無用で地獄行きになりそう。
「これだけの人数を別世界から呼び寄せてるんだから、私の異能でも殺せないってことでいいのかしら?…場合によってはその神様、縊り殺してあげるけど」
五人目の女性…青と黄色のオッドアイで黒い服を着ている。私より少し年上に見える。
此処年上多過ぎね?鏡花ちゃんにのあの子以外全員年上な気がする。
しかし絡みづらそうな人だ。太宰みたい。
「……お前だけでは無理だ」
「『私達六人になら荒神は殺せる。』そんな確証が君にはある訳?」
…てか汚濁でも無理なのか?基本3分あれば大抵汚濁で一掃だけど
「ん、確かに。私なら人間失格でも汚濁でもなんでも使えるからね。てか、縊り殺すのところの反応薄くない!?ひみのちゃん泣いちゃうよ!?」
…彼女はひみのというらしい
私が最後に問うと男は少し黙り込んだ。私たちは男の様子をうかがう。
「ここにいる六人でも殺せるなんていう確証は、ない」
そう断言され、正直絶句したのも本心だ。
でも此奴に『私たちに神殺しができない』と一部分でも思われていることに腹が立った。
そしてこの男が集めてきた異能者。
それがいったいどのくらいの物なのか。
それが知りたかった。
「この世界が消滅すれば、神は世界を越えて他の世界を滅ぼす。お願いだ。俺に力を貸してくれ」
そんなこと云われたら…断るわけにはいかないのか…
「まぁ、断るつもりはなかったけど。…結局誰も突っ込まないんかい!」
わーすごいですー、と言っておいた。棒読みになってなかっただろうか。
「この世界が滅されるのを無視はできないですし……」
「私の世界が滅されるのは、少し嫌かな」
「それに、神を殺すまで元の世界へ帰れないでしょ?」
「僕に出来ることは少ないと思う。でも、戦わせてくれ」
「……助かる」
それから男の指示で自己紹介をすることになった。
そこであの青年が初めに口を開いた。
「僕はルイス・キャロル。26歳の元英国軍だ。異能力は“不思議の国のアリス”で、簡単に云うなら異能空間から物を出し入れできるこんな風にね。あと、ついでに__」
え、髪伸びてる。目の色変わった。かわいい((
なんで?
「はじめましての人が殆どかしら? 私はアリス。まぁ、ルイスの人格とでも思っていてちょうだい。異能力は……そうね、使えそうだったら教えるわ」
「……なるほど」
「自己完結しないで」
「まぁ、後で話すよ」
へーすげー。
じゃあ次、と彼はあの少女の方を見る。
「私!?」
「隣にいたし、多分一番知ってるからつい」
「な、なるほど」
二人は知り合いなのか。
でもみんなそれぞれ違う世界から来てるんだよな。
『本』のバグ…みたいなもので世界線混ざったことがある―みたいなのかな?
なんだよそれ
少女は少し緊張した様子で自己紹介を始めた。
「え、えと…初めまして!泉桜月です。16歳で、元探偵社員の現ポトマ幹部!異能力は奇獣、想像上の生き物を操れるのと、四季、季節の物を操作できる、其れと幸福の招き猫!私に幸せを呼び込んでくれる…みたいな?……あ、あと、お察しの通り泉鏡花とは双子の姉妹で、私が妹です!、、よ、宜しくお願いしますっ!じゃあ、次…」
桜月と名乗った少女の目線がこちらに向いている。あ、ほんとに双子なんだ。てか
え、次私?めんどくs…じゃなくて
「私は普。齢は17。元ポートマフィアの最年少幹部。正確には裏幹部なんですけど―…。まぁ今は探偵社員やってます。異能はpaste。許可を得た相手の異能をコピーすることができる。苗字は貧民街育ちだから知らないんだけど夏目先生が『あったほうが便利だしかっこいいから櫻城でいいでしょ?』みたいなノリでつけてきたからべつにそっちで呼んでくれてもいい。宜しく。じゃ、次貴女、どうぞ」
私はさっきの茶髪の女性を指した。なぜか?一番近くにいたからだよ((
「アヤカ・ウィルソン。18歳。元組合で今は猟犬隊員。異能力は『創造』と『空間移動』。創造は何でも作れる。異能力も作れるし、DNAがわかるもの……爪とか髪があれば人も作れる。空間移動は私を中心とした半径1m以内の空間を移動することができる。空間を分割して移動させることもできる。これでいい?次、どうぞ」
「桜月ちゃんとルイス以外は初めまして。二葉亭ひみのよ。年齢は22歳。元ポートマフィア2大最年少幹部及び双黒の|裏方《お世話係》で、今は武装探偵社と猟犬を掛け持ちしてるわ。異能力は「浮雲」。想像した異能力を使うことが出来るわ。あと、存在を知っている異能力も使えるわ。デメリットとしては、名前が同じだと1週間その異能力が使えなくなることだけど、其れは克服してるわ。後は…そうね、芥川龍之介、及び芥川銀とは異父兄弟よ。あ、私は貧民街育ちじゃないわ。母さん…、紅葉姐さんに拾われて、ポートマフィアで育ったわ。いろいろと性格が終わってることは自分でも判ってるから、そこらへんは頼むわ。あと、あなた達のことは転移される前から知ってるわ。あと、ルイス。前よりは強くなってるわよね?また手合わせ頼むわ。…次は紫露さん、貴女のばんよ」
あ、やっぱ絡みづらそう。彼女はなんかいろいろ私たちのことを知ってるらしい。こわい。
「マフィアではトラヴァースと名乗っているけど、紫露の方が呼びやすいよね?十八歳。マフィア準幹部。異能力は『メアリー・ポピンズ』で分身を創ることが出来る。しょうもない異能力だけど、使いようによっては結構便利。…これで終わり?」
とりあえず自己紹介は終了した。
「それで貴方は?」
「生憎と、名乗れるほどの名前は持っていない。好きに呼んでくれ」
「じゃあうさちゃん」
うさ、‥‥
「……。」
「嘘だって。そんなに睨まないでよ」
色んな人達から表現し難い視線を向けられたルイスさん。
黒いフードで顔が見えない男からすら凄い視線が…
「いいじゃん、クロで。判りやすいし」
とアヤカさんが言った。
「た、確かに……?」
「うさちゃんよりは良いわね…でも、うさちゃんでも良かったわね」
「ネーミングセンス皆無ですみませんでした」
うさちゃんもかわいかったんだけどなぁ…彼奴の反応面白かったし。
「判る、うさちゃん可愛い(小声)」
と桜月ちゃんが賛同してくれた。
もう半分の人賛同してるしうさちゃんでよくね?
「クロ、か……」
そう呟いた彼は、どこか嬉しそうに見えた。
「荒神の封印が解けるまで、まだ少し時間がある。応戦準備を進めるのも良いんだが、ひとまずお前らにはこの世界を見てきてもらう」
「大して私達の世界と変わらないんじゃないの?」
「実際お前の言う通りなんだが……うん、良いから見てこい」
「絶対なにか隠したよね、今。それとここはヨコハマのどこになるの?」
あー、とクロは少し悩んでから指をならした。
次の瞬間、足元に穴が開く。
待って怖い!
「それじゃ、一時間後にまた会おうな」
「説明が足りないって」
「これどこに繋がってるんですか!?」
『重力操作』
「お前にこれを渡しとく」
「へ?」
ルイスさんに渡された封筒。
中身を確認している後ろからのぞき込む。
十万。
…多いのか少ないのか
「ちゃんと説明しろよ!?」
ルイスさんがそう叫んだ次の瞬間。
六人は、とある路地裏に立っていた。
いぇい☆
「ということで1話が終わったけどどうかな」
いいんじゃなーい?
「書いたお前が言うと信ぴょう性がないからやめて」
ひどい…
「ぜひほかの方々の作品も読んでくらべてみてほしいね」
絶対他の方々のほうがうまくまとめてらっしゃる…
「そうね」
認めないで!!
「なんで」
自己肯定感下がる…
「あ、そう。どうでもいいけど。
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ということで次回はヨコハマ散策ね。
え、桜月ちゃんクレープ?
いいね、食べようか。
あ、じゃあ私チョコアイスで。
あそこのクレーンゲームでぬいぐるみとろうよ。
ん?作戦?何とかなるでしょ~