「大きすぎるお返し」

ーひーくん Sideー 照）はぁ、 ［今日は３月１４日、ホワイトデー。バレンタインのお返しをする日だ。ほんとは仕事休みで、ふっかと２人で過ごす予定だったんだが、、、］ 照）何でこんな時に限って、仕事入るかなぁ、、、 ［ただいま午後１１時。こんな時間だと、ふっかは寝てるか起きてるか微妙な時間帯だ。しかも、今日ふっかも朝からノンストップだったからな、、。きっと眠たくなって寝てるだろう。］ 照）ただいま〜 --- がちゃ。 --- 照）うえぇ！？ --- ばたん。 --- ［思わず扉を閉めてしまった。玄関には、なんかの物体が転がってた。］ 照）なにあれ怖い怖い、 照）でも、ふっかのためだったら、、、！ --- がちゃ。 --- ？）すぅ、すぅ、 照）、、、はぁ〜。 照）なんだ、ふっかかよ。 ［玄関に転がってたのは、まさかのふっか。毛布にくるまって、身を小さく小さくして、玄関で気持ちよさそうに寝ている。］ 照）真面目に考えて、なんで玄関で寝てたんだ、、？ 照）、、、いひっ、おれのためか笑 ［思わず口角が上がる。きっとふっかは、俺のために玄関で待っててくれたんだろう。それで待ちきれなくて寝たんだな、きっと。］ 照）ふっか、ふっか。起きて、 辰）んぅ、、、だれぇ、ひかぁ？ ［思わず開いたふっかの目と目が合い、にこっと笑った。その瞬間、ふっかのとろーんとした目が、大きく見開かれる。］ 辰）んえ！？うそ照！？ 辰）待って、いつから寝てた！？ 照）知らんて笑 ［いつのまにか寝てたんだな笑　、、、可愛い奴め。］ 照）ねぇふっか、なんで玄関で寝てたの？ ［ちょっとだけ意地悪に聞いてみる。すると、ふっかの顔はみるみる赤くなった。］ 辰）、、、// 照）ねぇ教えてよ、俺馬鹿だからさ 辰）っ、考えれば分かるだろっ！？ 辰）俺が言わなくても、 照）お願い。教えてよ。ねぇ、たーつーやー。 辰）っ！//　名前呼びは、ずるい、 照）ね、お願い。 辰）、、、ひかのこと、待ってたんだよっ、、、// 照）ん、言ってくれてありがと(ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ 辰）ん、、、// --- ーふっか Sideー ［ココアを淹れて、２人でソファに座る。この時間が好きなんだよなぁ。］ 辰）んで、今日何の日か知ってる？ ［これで覚えてなかったら俺泣くかも、　バレンタインは手作りチョコあげたからな、］ 照）んえー、円周率の日？ 辰）違う！ 照）康二と西畑くんの木７○×部の日？ 辰）それもそうだけど！ 照）舘さんの誕生日の２週間弱前？ 辰）何その微妙なの！ 照）これ書いてる主のリア友の誕生日の次の日？ 辰）うん！リア友ちゃんおめでとー！素敵な一年にしてね！ 辰）って、ちがーう！ 辰）いや、違わないけど！！ 辰）俺の求めてる答えじゃないのー！ ［くっそぉ、また意地悪されてる、、、！］ 照）いひ、ホワイトデーでしょ？ 照）最初っから分かってたよ笑 辰）照が分かってなかったら泣いてたよ！！ 辰）すでに木７(以下略)で号泣したけど！！ 照）あ、そーなんだ 辰）康二の過去を知ってるからこそめちゃ泣けた、、、 辰）じゃなくて！ 辰）今日はホワイトデーだよ！？ 照）うん、、、それがどうした？ 辰）え、？ ［え、忘れてる？　いや照に限ってそんなことは、　あ、元々俺なんかにプレゼントあげないかな、］ 照）なーんてね笑 照）ちゃんとプレゼントあるから。そんな落ち込まないでよ笑 辰）、、、！ ［よかったぁぁぁ、、、無かったら多分泣いてこもってた、］ 照）はい、ふっかの好きなとこのクッキー。 照）わりと高かったんだから、大切に食べろよ？笑 辰）うん、りょーかい！ 辰）じゃあ、照も一緒に今からたーべよっ！ 照）え、今から？ふっか太ってもいいの？ 辰）ちょっとぐらいだから！ 辰）うちには筋トレ大好きマンがいるしね笑 照）はいはい笑　じゃあ食べよっか。 辰）うんっ！いっただっきまーす！ 照）いただきます。 辰）うわぁ、美味そっ！ 辰）照はチョコのね、 辰）俺はぁ〜、、、抹茶！ 照）はーい。(ﾊﾟｸｯ　、、、うんま。 辰）うん！うまいっ！ 辰）ごほーびだねぇ〜 ［２人で淹れたココアと、照の買ってきてくれたクッキーを楽しみながら、のんびりとお喋りする。すると照が、妙なことを言い出した。］ 照）ね、ふっか。 辰）んー、なにー？ 照）ちょっと目つぶってもらっていい？ 辰）え！？なんで？え、怖っ 照）おーねーがーいー 辰）分かった分かった分かった。(ｷﾞｭｯ(目をつぶる) 照）、、、よし、目開けて。 辰）うい。 ［暗闇から急に明るいところを見たので、目が慣れない。目をぱちぱちしながら、照の方を向いた。］ 照）首元見てみ？ 辰）え？あっ、、、 ［そこには、ペンダントがあった。２つ雪だるまが付いてる。大きいのは帽子が黄色に紫のマフラー。小さめなのは紫の帽子で黄色のマフラーをしてた。］ 辰）、、、 ［それを裏返すと、大きい方のチャームには「Hikaru」小さい方は「Tatsuya」と書いてある。これって、］ 辰）おれ、たちの、、、？ 照）そ。俺らのメンカラと名前入れてもらって作った。 辰）、、、 照）、、、重い？ 辰）、、、泣 照）え゛、 ［嬉しくて、思わず涙がこぼれる。伝えたいことはたくさんあるのに、上手く言葉が出て来ない。］ 照）どうした、 辰）だって、だって、 照）うん、 辰）あのっ、えっとぉ、(泣) 照）落ち着け落ち着け。(ｻｽｻｽ(背中さする) 辰）んっ、 ［照のこの優しさに、いつも、いつも救われてる。］ 辰）あのねっ、 照）うん。 辰）俺っ、バレ、バレンタインとか、手作りチョコしか、あげてない、のに、(泣) 辰）わざわざっ、こんな物くれて、申し訳、ないなっ、て思って、(泣) 辰）あとっ、嬉しくてっ、 辰）そしたら勝手に、泣い、ちゃった、 辰）ごめんねこんな涙もろくて、 照）んーん。(ｷﾞｭｯ(ハグ) 照）俺は、辰哉のそういうとこが好きなの。 照）他人への思いで、他人のために涙を流せる辰哉が好き。 照）だからほら、泣き止んで？ 辰）んっ、、、あり、あとぉ、、、、 辰）(ｺｯｸﾘ､ｺｯｸﾘ 照）眠い？ 辰）んー、いやぁ、 辰）たちゅねむくにゃいもん、、、 照）絶対眠いだろ。笑 辰）んゆぅ、、、 照）おやすみ、辰哉。 辰）おやしゅみぃ、ひかぅ、、、 ーひーくん Sideー ［泣き疲れて寝てしまった辰哉をお姫様抱っこして、ベッドまで運ぶ。この寝る前のぐずぐずなデレタイムが癒しなんだよなぁ、、、　そして俺は、首からさげていたペンダントを外す。］ 照）俺も辰哉のとお揃いだよ。 ［寝てる辰哉にそう声をかけると、一瞬、にこっと辰哉が微笑んだ。］ 照）おやすみ、辰哉。 ［すやすやと寝る気持ちよさそうな辰哉にキスを一つ落とし、辰哉の隣に潜り込んだ。］ Fin.