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ストーカーはトンボ男。2
キャラクター
・海 火垂(かいみ ほたる)
自称美女中の美女?
年齢 中1
性別 女子
身長 低め
特徴 声がでかい、元気、メガネ
髪の毛 黄色っぽい黒髪、セミロングで上の方で縛っている
目 大きめ。綺麗。茶色っぽい
家族 母(小百合)、父(拓弥)、弟(れお)(小6)
・橋夏 陽夜李(はしな ひより)
自称冷静少女?
年齢 中1
性別 女子
身長 高め
特徴 動きがうるさい、明るい、頭良い
髪の毛 紫っぽい黒髪、ロングでポニーテール
目 細い、綺麗、赤っぽい黒
家族 母(叶)、父(幸田)、祖母(佳)
・トンボ
???
「はぁぁぁぁ。。。。」
家まで全力で駆け込み私、海 火垂(かいみ ほたる)は一息をつく。
「あっ、窓と扉の鍵かけなくちゃっ!」
私は慌てて家中の鍵を閉める。お母さんもお父さんも弟にももちろんストーカー説の事は言ってない。弟に至っては言おうものならどんな目に合うか。考えただけでも怖いよ……鍵をかけ終え家の静かな音が逆に怖かった。
「陽夜李(ひより)、もう眼医者終わったかな……30分は経ったし……」
陽夜李に私は電話をかける。
「………あ、もしもし、火垂?」
「あっ!陽夜李!良かったぁぁぁ!」
「無事家着いたの?ストーカーは?」
「うん!着いた着いた。ストーカーさ……もしかしたら|トンボ《・・・》かもしれない」
それが私の答え。
「は?え、ちょっと待って待って。トンボ?」
いつもは自称冷静少女の陽夜李でさえビックリした声で聞いてくる。
「うん。トンボ。帰り道にも、音楽の授業の時の窓にも、前日に急に決まった旅行も、コンビニにも!!いたの。トンボがいたの。」
「………分かった。今駅だから家に着いたらまた電話するね。」
「うん。できるだけ早く!」
はぁ。電話を切るとまた静寂がくる。私はスマホを操作して音楽をかけ、課題をやる。
「改めて考えると怖っ。早く電話、来ないかな……」
そうこうするうちに30分後。
♪
「あっ!陽夜李だっ!!」
「陽夜李?着いた?」
「家着いたよー。で。トンボってストーカーできる訳?」
「うーん。分かんないけど…でも必ずどの場所にもトンボがいるもん!」
「うー。そんな事ってあるんだ……」
「じゃあトンボがストーカーって事で間違いないのかな……」
「んー。そう言われると自信はないけれどね」
「作戦立てなきゃね。早くトンボを捕まえてこのビクビクしたストーカー追われ生活ともおさらばしたいんだよ…」
いつまで続くのか。考えただけで先行きが真っ暗だけど折角の中1ライフを満喫したいし。
「そうだね……火垂には悪いけど探偵みたいでワクワクすr」
「陽ー夜ー李ー?今なんて言った…?」
親友の危機をワクワクするとは……
「うっ。ごめんごめん。それは謝るよ、ちゃんと。」
「……許す」
やっぱり私は単純の中の単純っていう部類にが入る理由はこういうところなんだろうなぁ。
「ん。あ、今日はこれで切るね。じゃ、バイバイ」
「バイバーイ」
その後私はインターネットで
『トンボ ストーカー』
『トンボ 逮捕』
『ストーカー 逮捕方』
『トンボ 生態 人を追う』
『トンボを捕まえる方法』
とかも調べた。でももちろん私達が期待しているようなものは出てこず上の2つは「検索された文字に打ち間違いはございませんか?」とか出てきたし真ん中のは人のストーカーの逮捕方について。下の2つは弟のれおが小さい時によく虫を捕まえる方法を私に教え込んでくる内容とほぼ一緒。
「はぁぁぁぁ」
私は本日2度目の重ーーいため息をついた。
一応れおの小さい時の愛読書で今は塵のように忘れられている持っていた虫図鑑のトンボのページや虫の本、トンボについて細かく描いてある本を読んでも同じような結果。
「ただいまーって姉ちゃん何してんの」
まずい、れおが帰ってきた……れおはサッカークラブのエースらしい。学校の直後すぐに練習があるからほぼ帰宅部の私の方が早く帰ってくる事は多々ある。
「えっ。あー。えっとぉ。あ、今学校の課題で虫についての情報が必要だったの!」
「違う違う。なんで窓とか家の鍵まで閉めてんの?俺は鍵持ってたから大丈夫だったけど母さんは今日は持ってなかったから締め出すつもりだったのか!?」
「なっ。違うし!今はトンボがs、じゃなくて色々訳があるの!!」
「母さん、怒ったら酷いからな!姉ちゃんリビングじゃなくて2階の自分の部屋やってよ!あ、汚くてできないんだっけ?」
はぁっ!?ってここで怒ったらもっと状況がまずくなる。
「っ……2階でやってくるからほっといて。」
「……」
はぁぁぁぁぁ。本日3度目の深いため息を心の中で盛大についた。