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月雪家の1日。
am5:00
1番早く起きるのは涼太。
彼は朝早くからレストラン用の仕込みと9人分の朝食の用意、必要な人の弁当作りをする。
涼太が朝早く起きてこれを行う|原動力《エネルギー》にする物は、勿論。
涼太「…やっぱりいいわ」
8人の寝顔。
これ以上に原動力となる物はない、と涼太は考えている。
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am7:00
大介「おはようピーマンでありまぁぁぁぁす‼︎」
この掛け声で月雪家の1日は始まる。
涼太「おはよ」
辰哉「大介様今日も元気ですわね」
大介「なんてたって俺は月雪家の元気印だからな‼︎…ってなんだよそのキャラ…w」
亮平「騒ぎすぎると声優の命の声枯れるぞ」
大介「枯れないように特訓してあるので大丈夫でぇす‼︎」
亮平「あっそ」
大介「亮平…?どうかした…?お前、今日冷たいな」
亮平「…(はぁ…また始まったぞ、大介劇場)」
大介「まさか、、、‼︎お前、亮平じゃないな⁉︎」
亮平「正真正銘月雪亮平です」
大介「にゃはっwww流石に分かるよーん」
辰哉「はいはい。りょーちゃんもだいちゃんもイチャイチャしないでください」
亮平&大介「「しーてーなーいー‼︎///」」
辰哉「そういう割に息ぴったりじゃん」
ラウール「おにぃちゃぁん、おはよぉ」
辰哉「あらまぁらうちゃんじゃないのぉ♡」
ラウール「おかーさん‼︎おはよっ」
亮平「いつから辰哉母になったん」
辰哉「うふっ♡…ていうかいつもだろ」
亮平「…こいつが母…断固拒否」
大介「なんか今日本当にりょーへいおかしくない?大丈夫?」
亮平「いや…9割原因大介ね」
大介「ごめんて‼︎」
照「ん…騒がしい……」
辰哉「あらまぁひーくんじゃないのぉ♡」
照「⁉︎(ぞわっ)」
辰哉「そんなぞわっていう効果音に…ドン引きって感じの顔しないで…母さん悲しいわ」
照「…辰哉、お前大丈夫か…?…いや、ひーくんだけども…。あとなんで効果音見えるの」
辰哉「おほほほほ♡……ごめんごめん。おはよう」
照「ぇ、、うん、おはよう…www」
涼太「お客様、おはようございます。本日のモーニング、メインはホットケーキでございます。ヨーグルトにはご自由にトッピングをどうぞ。お飲み物は紅茶とコーヒーがありますので、気軽にお申し付けください」
5人「「「「「料理長…‼︎頂きます‼︎」」」」」
涼太「そーのーまーえに。残りの3人をお呼び頂けますでしょうか」
5人「「「「「承知仕りました」」」」」
数分後。
寝ぼけ眼×寝癖という完全に眠たそうな状態で降りてきた3人。
翔太「…もうちょい寝かせろ………」
亮平「だめだめ。ゆり組を見なければ俺の1日始まんないの知ってるでしょ」
翔太「それ………りょう、、へいの、自己満、だろ、」
亮平「いいでしょー。兄弟なんだしぃ」
翔太「…ん、大介」
大介「あぁざとい警察どぅぇぇぇす‼︎とぅぁいほぉ‼︎」
亮平「捕まった…w」
涼太「早く翔太も目を開けなさい、立って寝ないの」
翔太「…眠いだろ」
涼太「朝食抜くよ」
翔太「あ、待て、それは辞めろ」
涼太「料理長には逆らわないことをお勧めします」
翔太「ごめんなさい」
亮平「あぁぁぁあああゆり組…♡」
ゆり組とは、この双子の事である。
二人とも1番最初に覚えた言葉が「ゆり」だかららしい。
(なんでゆりなのか…?by長男・辰哉)
康二「今日の朝食はなんや…?」
涼太「本日はホットケーキでございます」
康二「やったーー‼︎食べるわ‼︎食べる‼︎」
蓮「ん〜…………ひ、かる、く…ねむ、い、、、ぎゅー………」
照「おぉ、」
辰哉「おい蓮‼︎俺の照を|奪《と》るな‼︎」
蓮「ん……やだ…」
辰哉「れーーーんーーーー」
蓮「ごめんなさいごめんなさい辰哉くんゆるして」
辰哉「可愛いから許しますこと」
蓮「…?辰哉くんなんかおかしい…?」
照「そのキャラ辞めろって」
辰哉「そろそろ限界を迎えて終わりますのでお許しを」
照「…」
涼太「朝食のお飲み物の希望をお伺い致します。コーヒーか紅茶をお選びください」
辰哉「あー…カフェオレ」
亮平「カフェオレ有り?」
涼太「勿論でございます」
大介「砂糖×ミルク増しまし(9割砂糖とミルク)でコーヒー」
翔太「気分で紅茶」
照「普通にブラックで」
亮平「俺コーヒー」
大介「亮平、、⁉︎お前コーヒーだったからおかしかったのか⁉︎」
亮平「うん?(大介何言ってんの?)」
康二「コーヒーでぇぇ‼︎」
蓮「コーヒー」
ラウール「翔太くん一人だと悲しくなっちゃうから紅茶‼︎」
翔太「別に悲しくなんないけど」
ラウール「え‼︎じゃあコーヒー」
翔太「…や、やっぱいい」
ラウール「じゃあ紅茶‼︎」
涼太「少々お待ち下さい」
そうして月雪家の騒がしい朝食の始まりなのである。
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am8:00
それぞれの学校・仕事場へ出発。
1日の闘いの始まりだ。
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noon
学生組はここでランチタイム。
涼太料理長の美味しいご飯を食べて午後の授業のエネルギーを取り戻す。
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pm1:00
辰哉・翔太・亮平はここで弁当。
こっちも午後の仕事のエネルギーにしているのに違いはない。
辰哉「あー…生き返るわ」
店員「何がっすか」
辰哉「この弁当」
店員「うわ、美味そうっすね」
辰哉「でしょ〜?うちの自慢の弟が作ったの」
店員「弟…?そんな万能な弟なんすか?毎日店長、アニメがどうとか、美容皮膚科がどうとか、Mr.甘党マッチョだとか、大学院卒だとか、カメラマンだとか、超絶イケメンだとか、天使だとかって言ってるっすよね〜」
辰哉「あー、言ってる。」
店員「…何人弟いたらそうなるんすか」
辰哉「8人」
店員「まじっすか⁉︎」
うん、と頷きおにぎりを頬張りながら9人の集合写真を見せる。
店員「うわ…え、⁉︎あ、えええ?」
辰哉「www」
店員「え、あの某アニメの月雪大介さん、⁉︎え、めちゃファンです…あ、⁉︎超人気美容皮膚科の…え⁉︎あのMoonSnowRestaurantの…料理長?え、ええ?この人あれですよね、バランすのダンスの…えええ?有名な塾の先生…え?先月号の某カメラ雑誌の表紙に載ってた写真撮った康二さん?…あああ‼︎まって、月雪蓮さんじゃないですか‼︎モデルの!しかも隣の人もなんかモデル体型じゃないっすか…」
辰哉「うん、うちの兄弟」
店員「まじっすか…‼︎店長凄い家族ですね」
辰哉「んー、そうかなぁ?うちの兄弟全員可愛いくて天使だけど」
店員「…(意外とブラコン……?)」
同じ頃…
「月雪先生、午前の診療終わりましたよ」
翔太「んぁ、マジ?おっけ、せんきゅ」
そう言って院内にある休憩スペースに向かう。
待ちに待ったお昼ご飯。
俺の片割れ、涼太の弁当。
美味いからな〜。
ニヤニヤしてると、
同僚「おぉ、月雪、お前何ニヤニヤしてんの」
翔太「ん、俺?弁当」
同僚「うわ…‼︎美味そ」
翔太「んだろ?」
同僚「誰作ってんの?」
翔太「双子の弟」
同僚「料理上手くね?」
翔太「レストランの料理長だからな」
同僚「レストラン…?MoonSnowRestaurantの?」
翔太「そうそう。今度行ったら月雪翔太の同僚ですっつってみ?」
同僚「え、絶対言うわ」
同じ頃…
生徒「りょーへーせんせー‼︎ありがとぉございました‼︎」
亮平「うんうん。気をつけて帰ってね〜」
午前最後の生徒。
見送ってから、塾のレストスペースへ。
亮平「いただきまーす」
他の先生「弁当?手作りじゃない?」
亮平「うん。美味しそうでしょ」
他の先生「美味そう」
亮平「美味しいの‼︎」
他の先生「亮平先生の手作り?」
亮平「ううん。お兄ちゃん」
他の先生「いいお兄ちゃんじゃん‼︎…ていうか前さ、他にも兄弟いるって言ってなかった?」
亮平「うん。俺含め9人兄弟」
他の先生「まじで?」__
話に夢中になりすぎて休憩時間が残り5分になってしまったのはまた別の話ね?
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pm3:00
大介「レコーディング終わったー‼︎」
今日は某有名アニメの劇場版の収録。
劇場版だから1時間分ぐらい収録したんだよね。
しかも俺実は悪役って言う…www(これは兄弟に内緒ね?)
だから結構声低めにしないとだし、裏切る時の演技とかも必要だから…
結構苦労。
大介「ふはははは。俺は実は■■組織の幹部、悪太r@#¥*?」
みたいな。結構ミス多め。カミカミ。
やっと帰れる。
涼太のレストランに寄り道してこっかな〜。
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pm4:00
ランチタイムもほぼ終わりかけ。
客足が遠のきつつある時にお客さん。
涼太「いらっしゃいませ…って大介じゃん」
大介「りょぉーたぁー‼︎来たぞ〜‼︎」
まだ一応お客さんいるからね?
しかもあなた結構有名人なんだから静かにしないと…
客1「えっ…⁉︎大介くん…⁉︎あの、〇〇っていうアニメの…」
大介「せーかい‼︎〇〇の××役やってる月雪大介でーす‼︎」
客2「ファンなんです‼︎サインください‼︎」
大介「勿論‼︎どこがいい…?」
客1「ノートにお願いします‼︎」
サラサラとサインを書く大介に思わず笑顔。
優しすぎる…。
客2「え、ここの料理長さんとどういうご関係で…」
大介が意味ありげに俺を見る。
どうぞ、と微笑む。
大介「兄弟‼︎」
客「「えええ⁉︎」」
大介「今日からここを俺の聖地とする‼︎」
…元々人気レストランだったんだけど、今日この日からレストラン激混みになったんだよね。
同じ頃。
ラウール「下っ校ぉぉ〜、下校‼︎」
康二くんが歌ってた『下校の歌』(作詞作曲:月雪康二)を歌いながら下校。
今日は部活無しなのでご機嫌が良いのです。
今日の晩御飯何かなぁ〜。
ハンバーグがいいな〜。
(昨日もハンバーグだったけど…?by四男・涼太)
ま、帰ってからのお楽しみだね‼︎
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pm5:00
ディナーの始まり。
注文殺到中。
バイト「りょーりちょー‼︎パスタ2、ハンバーグ1、今日も一日頑張れプレート…?1でーす‼︎」
まさかのディナータイムに来て裏メニューの今日も一日頑張れプレート。
しかもこれランチ限定裏メニューなんですけどw。
…まぁ作るけどね。
バイト「料理長、提供してもよろしいですか?」
料理長「あー、パスタとハンバーグはどうぞ」
バイト「えっと、、こっちは?」
料理長「俺が直接行くよ」
バイト「…え、?あ、はい分かりました」
裏メニューを提供しに厨房を出る。
蓮「涼太くん‼︎」
涼太「蓮かー…」
蓮「だめなの?」
涼太「…あなたお金払わないじゃん」
蓮「ひどいなぁ。別にいいじゃん、兄弟なんだから。大学帰りだし元気出そーって思って」
__兄弟なんだから。
朝も亮平が言ってたけど。
この言葉に月雪家は弱い。
涼太「…いつかうちの従業員に捕まるぞ」
蓮「りょーたくんが守ってくれるでしょ」
涼太「…www」
蓮「ありがたく今日も一日頑張れプレート頂きます」
涼太「うん、そうして。食べ終わったら厨房来て」
蓮「うん。あ、それと今日も弁当おいしかった。ありがとう」
今日《《も》》、と言うところが蓮なりの優しさ。
可愛いし、嬉しいし。
最後まで頑張ろうと思います。
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pm6:00
ここで俺が店長を務めてるゲーセンは閉店。
え、なんでこんなに早いのかって?
表向きは子供の安全確保。
裏は早く我が天使の弟たちに会う為。
(完全なるブラコンだよね…by六男・亮平)
いや‼︎
だって‼︎
弟たち全員可愛いじゃないか‼︎
本当にこの兄弟で良かったし、兄でよかったよ‼︎泣
辰哉「はいへーてんでーす‼︎出てって〜」
客「うわ、閉店かー…ま、でも子供の安全確保には丁度良いよね」
そんな中居なくならない客が1人居た。
何歳だろ。
5か6?くらいの子供が1人。
昔の照に何か似てるような…
辰哉「どうしたの?今日はもうお店閉まっちゃうよ」
子供「これほしぃの」
辰哉「また明日来てくれる?」
子供「こぇない」
辰哉「なんで?」
子供「きょうおひこし」
辰哉「お引越ししちゃうのか‼︎それは悲しいね」
子供「ちゃう。ぼくはひこししない」
辰哉「…?」
子供「おぉもあち」
辰哉「お友達引っ越しちゃうの‼︎そっかそっか。お友達にこれあげたいの?」
さっきからこの子がずーっと離れずに見てるのはくまのぬいぐるみ。
康二あたりがこの子と同じぐらいの時にねだられたの覚えてるー…。
景品獲ってあげるために俺はクレーンゲーム極めたんだよね。
子供「くま」
辰哉「くまさん欲しいの?」
子供「うゆ。おおきくなったらとろーねってやくしょくしたの」
辰哉「だけどお友達引っ越しちゃうもんね…」
子供「しょうなの。あげたいのぉ…」
店員「店長何してるんすか、もう閉店っすよ」
辰哉「ごめん、先帰ってていいよ」
店員「いいんすか?…うっす、お先失礼します」
子供「てんちょーさん?」
辰哉「あぁ、まぁ一応肩書きだけはね」
子供「てんちょーさんならとれりゅ?」
辰哉「もちろん」
そう言って100円玉をゲーム機に投入して、スタートボタンを押す。
…やっぱクレーンゲームはいつやっても楽しいわ。
決定ボタンを押せば、アームが降りてくまを掴む。
そのまま景品口にぽんと落ちた。
子供「くましゃん‼︎」
辰哉「はい、どぞ〜」
子供「てんちょーさん、ありゃと‼︎」
そう言ってとことこと歩き始めた子供を見つめ、微笑んだ。
よし、帰るか。
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pm8:00
今日はここで授業終了‼︎
やっと帰れる〜‼︎
お腹もぺこぺこだし、阿部。
超高速安全運転で帰りまーす‼︎
(この後事故りかけた)
キキーッ‼︎
亮平「うっわ‼︎すみませんすみません‼︎」
「気をつけろよ」
亮平(やっちゃった…)
同じ頃。
うっし。午後の診療(俺は)終了。
今日は整形手術(ほんとは俺担当じゃない)までやらされて…
マジで緊張した。
手ぷっるぷる。
まぁ弟たちに疲れを癒やしてもらいましょう。
んてことで、翔太帰りまー………
「月雪先生、追加で診療お願いします」
翔太「は、はあ?」
残業…
「ごめんなさい‼︎キャンセル枠に人入っちゃって…もう既にこっちの先生帰ってしまいましたので…」
翔太「…わあかった、やるやる」
残業じゃー、と兄弟に連絡し、診察室へ向かった。
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pm9:00
閉店から早30分。
店内の清掃、整理整頓、明日の仕込み、食材の調達も終了したので料理長はやっと帰れます。
残業じゃー、と双子の片割れから届いたのをくすっと微笑みながら見て、電車の駅に向かった。
途中でなんか事故りかけてる亮平を見て、あとで叱っとこうと思った()。
同じ頃…
翔太「なぁ、次こそ診察終了だよな?」
「はい」
翔太「やーっと帰れるううううう‼︎」
「せ、先生、まだ患者さんいらっしゃるので静かに…」
翔太「ごめん。ま、お前も付き合ってくれてありがとな」
「いえいえ」
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pm10:00
やっと帰宅。
帰った頃にはもう既にquiet time。(月雪家で静かにしないといけない時間帯。特に辰哉、大介、康二)
ラウールは明日ちょっとした行事があるみたいで、申し訳ないって言いながら寝たらしい。
その寝顔を拝んで、リビングに戻る。
翔太「ごめん、まっててくれてありがとな」
亮平「ゆり組を見るためならいつまでも待つよ」
辰哉「可愛い|弟《てんし》を見るためならいつまでも待つわ、お母さん」
翔太「辰哉、まだそのキャラ抜けてなかったのかよ」
辰哉「あら翔太くん反抗期?」
翔太「ちげえし…」
涼太「はいはい、拗ねないの」
翔太「…」
大介「にゃは、ゆり組だぁ」
亮平「はぁぁぁぁぁ♡」
辰哉「とにかく早く食べて寝ますわよ」
翔太「…」
照「早く食べろ」
涼太「冷めるよ」
蓮「てか康二なんでさっきからそんな静かなの」
康二「いや、ちゃうねん、なんかうるさいの定義がよく分かんないんや。やから静かにしてればええかな思って」
蓮「…あ…うん…」
なんやかんや食べて、風呂入って、自分の部屋に入って、11:00ちょい前にはみんな就寝。
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辰哉「うちの兄弟こんな感じですこと、OKですの?」
大介「…辰哉大丈夫か?」
翔太「いい加減そのキャラ辞めないと俺が化粧で化け物に仕立てあげるぞ」
大介「そんなことしなくても元々化け物だろw」
涼太「翔太大丈夫、そんなことしなくても俺がパイ大量に焼いてパイ投げゲーム開催するから」
照「そんなことしなくても俺がダンベルがわりに辰哉持ち上げる」
亮平「俺が円周率100桁覚えるまで帰れない授業するから」
康二「辰哉にぃのバスタイム盗撮するで」
蓮「モデル体型に仕上げてあげる」
辰哉「うん、モデル体型にしてくれるのは別にいいかも」
ラウール「きゃはっwww」
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Next Day
am5:00
…月雪家の騒がしい1日がまた始まる。