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東方玄魔録〜壱〜
以下、東方玄魔録より抜粋。
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はい?霊夢について…ですか?まあ良いですけど…高くつきますよ?
…え、奢ってくれるんですか?先代とは全然違いますねぇ。じゃあミスティア亭でよろしくお願いしますね?約束ですよ?
そうですね…私も発端は知らないのですが…。
確かあの日は、霧も凍るような寒い冬の日でした。
私はあの日、その前に起きた異変についての記事をまとめていたので山にこもっていたんですが…気付けば自分の後ろに扉がありまして。
「文、至急博麗神社に来てちょうだい。できれば永琳も連れて。」
摩多羅隠岐奈様でした。八大賢者のあの人ですよ。そんな人がいきなり現れたんですよ?スクープの予感じゃないですか。それに、あの人の声にはただならぬ緊張感が滲み出ていましたから。私は急いで永琳亭に飛んで行ってですね、カメラ片手に神社へと行ったんですよ。そしたら…
霊夢が、倒れていたんです。あの歴代最強とも言える博麗の巫女が。もう、助からないのだと、私の長年の間で察しました。あたりは焼け焦げがあったり、破壊された跡があったり。激しい戦闘だったんでしょうね。もしかしたら、いつもの弾幕戦以上のものをしたのかもしれません。
…私はどうすれば良かったんでしょうね?カメラで撮るべきだったんでしょうか。それとも、そのときその場を一瞬で去っていった人物を追うべきだったんでしょうか。
否。私はどちらとも違う行動をとったんです。カラスで山に伝令を飛ばし、霊夢を神社に運びました。
人間はやはり脆い。わかっていても、結界を保つためには選ばなければならない。次はどうしようか、なんて。そんなことを思ってました。私、ジャーナリストとしても、彼女の…なんでしょう。彼女を見出したものとしても失格ですね。
おっと。ついこんなことを言ってしまいました。いやはや。私としたことが。
あなたを見つけたのも私なんですよ?覚えてます?いやーあの日は紫様のおかげでスクープが取れましたよー。なんてったって新しい博麗の巫女ですからね。御阿礼の子の誕生並みのスクープでした。魔理沙や紅魔館の方々も喜んでましたからね。
あー、去っていった人物ですか?えっと…私なんかが言って良いのかわからないんで、本人に聞いて見たらどうですか?まあ、本人が誰なのかから調べないといけないと思いますけど。あ!私をぐでんぐでんに酔わせることができたらお教えしましょう!
(射命丸文 談)
※関係はないが、今回学んだことがある。天狗に酒を奢ってはならない。
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眠り姫です!ちょっと動きましたね!去っていった人物って…丸わかりですね
いや、言いませんけど。
こういう語り的な感じで進んでいくと思います。様々な人から見たその異変、的な。
では、ここまで見てくれた方に心からのありがとうを!