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3.初めての友達
その後、チャイムが鳴り、教室内は罪木の噂話でいっぱいだ。
しかし罪木は嬉しくなかった。
そう…自分の席がわからなかったからだ!
罪木「う、うぅ…席…何処でしょうか?」
クラスメイトに聞くのにも、先ほどの勇気はとうに無くなっている。
しかし、そんな罪木の元にある生徒がやってくる。
魔術師のアルカナを司る友人枠___西園寺日寄子だ。
西園寺「ねぇねぇ罪木ねぇ!!!あんな先生に逆らうなんて…!」
罪木「ひゅ、ひゅえっ!?」
西園寺「あ、ごめん、驚いたよね〜!私は西園寺日寄子!よろしく!」
罪木「あ、あぁ…よろしくお願いしますぅ…!」
西園寺「すごいよおねぇ!落武者に逆らうなんて…かっこいい!」
罪木「そ、そんなことないですよぉ…!」
西園寺はウキウキで、しかも懐っこく話しかけてくる。
きっといつもなら「ゲロ豚」と罵るはずなのに。
そう…これは罪木の勇気のおかげなのだ。
西園寺「あ、席わかんないよね!あそこ、一番後ろだよ!」
罪木「はい、ありがとうございますぅ…!」
罪木にとって、西園寺のアルカナが発生した瞬間だった。
【我は汝…汝は我… 汝、新たなる絆を見出したり…
絆は即ち、まことを知る一歩なり。
汝、“魔術師”のペルソナを生み出せし時、
我ら、更なる力の祝福を与えん…】
罪木「…はわ、ここここ、これってぇ…コミュ発生!?!?」
罪木蜜柑は、魔術師のコミュを手に入れた。
そう…つまり!西園寺と友達になれたのだ。
罪木「ふぅ…はわわぁ…嬉しいです…!」
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罪木「…って、え…?」
狛枝「あは、参ったなぁ…僕も転生されちゃってさ…」
そう、隣の席は狛枝凪斗。そのうえペルソナサウンドトラックを
あのペルソナ3の主人公が使っていた「ヘッドホン」でだ!!!
罪木「私は完璧攻略ガイドとかがあって…」
狛枝「え、本当に?いいなぁ…僕の部屋、何もなかったよ…」
罪木(つまり、私が主人公ってことですか…!?!?)