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王家の魔法使い ⑤
こんにちは。私は元日本人だったんだけど家が火事で燃えちゃってドルフィ王国の三女に生まれ変わった8歳のアリス(元環菜)。よろしく。実は私、魔法使いになったの。今日は風の魔法を覚えるんだって。
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「アリス、今日は風の魔法よ。裏庭に来て!」
「お姉様、今すぐ行きますのでお待ちくださ~い!」
裏庭についたら、赤い魔方陣ではなくて緑の魔法陣ができていた。
「アリス、今日は風の魔法だから緑の魔法陣なのよ。昨日と同じように緑の魔法陣に緑色のバンドをかざして、この魔法陣の中に入って!」
私は昨日と同じように入った。本は光らなかった。昨日はお姉様が倒したかららしい。残念。今日は風でものを操る練習なんだそう。
「あそこに石があるでしょう?あそこに全集中したら風がそこに行くの。そうしたら魔力を流し込んで!そうしたら石が持ち上がるわ」
試してみるとあんなに大きな石を持ち上げることができた。これで木とかにぶつけたりしたら攻撃ができるのだそう。すごいと思った瞬間
「ウーーーーーッ、ウーーーーーッ。MTGO(魔法使い出動)」
今日も私たち(魔法使い)の出番がやってきたわね。私はさっきの緑の魔法陣で城に帰って、ミサンガでそこまで飛んだ。だいぶ空を飛ぶのがうまくなってきたわ。
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着いた。今回は、雲と戦うみたい。
「アリス、変身。おりゃーーー!」
この雲、見た目よりもけっこう重いわ。
「アリス!アリスは魔力がたくさんあるでしょ?だからその魔力を流し込むのよ。どんどん流し込むのよ。あなたは魔力がたくさんあるから大丈夫よ」
お姉様が教えてくれた。私はそれに従って、どんどん魔力を流した。そうしても持ち上がらなくてだめだと思った瞬間。
「ニャーー!うにゃー――!」
ニャーニャが助けてくれた。ニャーニャも持ち上げてくれてようやく私の風に乗ってくれた。私はその瞬間を逃さず、近くの大きな木にぶつけた。その後も何回もぶつけた。そうしたらニャーニャと同じ感じで親指ぐらいの大きさになって動かなくなった。今回も
「アリス、この瓶にその雲を入れて!今回も上に渡しておくわ」
お姉様に渡して今日は撤収。城に帰った私はニャーニャに
「偉かったね、偉かったね」
とたくさん撫でた。どうやら明後日ぐらいに元々日本だったダンバ王国に行く。そこで元日本人だったと私がうわさされて日本だった頃の話をしてほしいと連絡が来たらしい。私は日本がどんな場所になったのかが気になるから、行くことにした。ちょっと楽しみ~。