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弟が羨ましかった。3
⚠不登校について、批判の描写あり。⚠
美鈴ちゃんは不登校
美鈴ちゃんが学校に来なくなったのは去年の二学期学期の初め。
「不登校」という言葉は聞いたことがあった。
なんで学校に来なくなってしまったのか。私は不思議でならなかった。
実は去年の一学期のGW明けに、稟ちゃんという子も学校に来なくなった。
「面倒くさいから。」という理由だった。
美鈴ちゃんもそんな理由で、学校に来なくなったの?
けれど私は、「不登校」という言葉の意味をあまり知らなかった。
私はSNSや図書館で、必死に「不登校」について調べ始めた。
そこで、「行かない」のではなく「行けない」のだと知った。
中にはいじめや起立性調整障害という病気の話もあった。
美鈴ちゃんはいじめにあっていたの?なにか病気になってしまったの?
私は不安になった。
案の定、いじめにあっていたそうだ。陰口を叩かれたそう。
それで学校に来なくなった__いや、これなくなってしまったそうだ。
そう。
私はなにも思わなかった。
そんなごときで来れなくなるほど、人間って弱いんだなと思った。
それをお父さんに話したら、怒られた。
晩ごはんを抜かれた。
何が悪いかわからない。
だって。
だって私もいじめにあっていたから。
物を隠された。授業中、発言をするだけで睨まれた。
班長が話し合って決めた席替えでは、
鼻糞を私の机に擦り付けるようなやつの隣に三回もなった。
体育の後、着替えようとしたらブラウスが墨で汚れていた。
悲しかった。それでも私は学校に行った。
友だちに話したら、「強いね」「凄いね」と言われた。
いい気持ちにはならなかった。
「お前らが弱いんだ」と言ってやりたかった。
ああ、私って本当に弱いんだな。
感想を、聞かせてください。
これは実話です(誰の話かは内緒)。
(美鈴ちゃん、稟ちゃんは仮名)
こんなこともあるそう。