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え?
寧々は朝、目覚ましより先にカレーの匂いで目を覚ました。
理由は簡単だ。
昨夜、布団でカレーを作って寝落ちしたからである。
「……あ、私んち今日インドだった」
寝癖は雷に打たれたハリネズミ。
歯磨きしながらスマホを見ると、担任から通知。
【今日テストです】
「ウソでしょ」
寧々はスマホに向かって土下座したが、既読はつかなかった。
急いで家を出た瞬間、
猫・鳩・知らないおばあちゃんに同時に絡まれる。
「それ私の弁当じゃない!!」
「それも私のじゃない!!」
「それは知らん!!」
学校に着くころには、なぜか勇者扱いされていた。
テスト中。
消しゴムを落とした瞬間、机の下から昨日のカレー鍋が出てきた。
「なんで!?」
先生は静かに言った。
「寧々……ここは戦場じゃない」
放課後、寧々は空を見上げた。
靴は左右違う。
カバンの中にはリコーダー7本。
なぜか成績は平均よりちょい上。
「……まあいっか!」
こうして今日も寧々は元気に生きている。
世界が混乱する音をBGMに。