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あの子が気になっちゃうんです!
脳裏
(ピピピピピ!)
「うーん……」
目覚ましの音で目が覚めたけど、まだ眠いや。ガシャン、と勢いよく時計を止めると、わたしは再び眠りについた。
(ピーンポーン!ピーンポーン!ピーンポーン!)
うるさく鳴り響く、チャイムの音で目が覚めた。
「ふわあ」
と、あくびをすると、
(ピーンポーン!)
と、再びチャイムがなった。おぼつかない足取りで、玄関へ行き、ドアを開けると、
「こーはーるーんっ!」
早苗がいた。
「ど、どうしたの?」
「今日、水族館行く日でしょ!」
「……………あ」
早苗はムウッとほおを膨らませている。
「わっ忘れてた!すぐ準備するから、先行ってて!」
「わかった」
素早く準備を済ませると、わたしはドアを、(バシーン!)と、勢いよく開けたら………
(ゴツン)
「うっ」
「あっ」
そこには、頭を抱えている、誠くんがいた。
「あっご、ごめん!」
「う、ん、大丈夫」
「なんでここに?」
「水族館に、2人とも全然来ないから迎えにきた。」
あれ、早苗に会わなかったのかな?………もしかしたらすれ違っちゃったのかも。
「あ、あの………、迎えにきてくれて、………その、………嬉しい…………かも………。」
「うっん、全然、大したことないし………。」
も、もしかして………、照れてる?か、可愛すぎだろおおおお!
「…………行こっか」
「うん」
どきどきしすぎて、声が小さくなってしまった。
(タッタッタッタ)
「はあはあ」
ようやく、水族館に着いた。
「もう!遅いよー!………あれ?2人できたの?」
「あ、うん。誠くんが迎えにきてくれて。」
「へー。……2人って付き合ってるの?」
「???????……………ち、違うよっ!」
「フーン、お似合いだと思うけど。」
恥ずかしさと、嬉しさが混ざり合って、顔が真っ赤になってしまった。
誠くんを見ると、彼も、恥ずかしそうにもじもじしてる。……………かわいい。
「そう言えば!わたし、食べたいクレープがあるんだよね!」
「え、いいね。ちょっとお腹すいちゃった。」
「僕も賛成。」
私たちはクレープ屋へ向かった。
「……そう言えば、誠くんの、不死身ってどういうこと?」
「うーんと、簡単にいうと、怪我をしないし、死なない、ってこと。」
クレープを食べながらわたしは聞いた。
「じゃあ、もうそれって無敵じゃん!」
「あはは、そんなに褒められると、照れちゃうよ。」
…………なんか、楽しそう。さっき2人で話した時は、なんかそっけなかったし。わたしのこと嫌いなのかな………。胸がちくりといたんだ。