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調理実習3
上鳴)調理実習ぅ〜?
相澤)そうだ。特別講師にランチラッシュを呼んでる。じゃ、そういうことで。
先生はそう言うと寝袋に体を納めてしまった。
切島)今年調理実習多くね?
芦戸)いいなぁ砂籐は。料理得意だから。
上鳴)それな!
上鳴)あ、爆豪もめっちゃ料理上手いよな
爆豪)あ”?んだよ”
上鳴)違う違う。褒めてんの!
ガラガラ
ランチラッシュ)やあ!みんな!
開いたドアに大きなコック帽を被ったランチラッシュが顔を覗かせる。
切島)うぉ〜ランチラッシュだ!
いつも美味しくて安価なカツ丼をありがとうございます、と心の中でそっと感謝を込めた。
ランチラッシュ)調理実習の班は、前とは変わらないから、一回班ごとに集まってくれるかな
A組はランチラッシュの言葉を素直に受け止め、ざわざわと席を移動し始める。僕は前回同様、上鳴くん、かっちゃん、切島くん、轟くんで集まった。
席
緑 上
轟 爆
切
ランチラッシュ)よし。じゃあ、今回作っていくものを紹介するよ。
何やらガサガサと袋をあさり、ランチラッシュはレシピをみんなに配り始めた。
麗日)は、はらこ飯!?
ランチラッシュ)うん!おこげがあると最高だよね。でもやっぱ白米は落ち着くよね!最終的に!
最後は決め台詞で終わらせたランチラッシュ。クラスはできるのか、失敗しそうという不安に包まれた。
轟)緑谷
緑谷)わ
突然かけられた声に思わず動揺してしまう。
轟)おこげってなんだ?
緑谷)えっと...おこげっていうのは、底の方の焦げ付いた米のことだよ。
轟)そうか。ありがとな。
お礼をした轟は視線を前に戻した。
ランチラッシュ)みんな、不安かと思うが大丈夫!難しそうに見えて意外と簡単なんだ!一から説明するよ。
説明後
上鳴)なるほどな
緑谷)思ったよりもできそうだね。
ランチラッシュ)では、調理室へレッツゴー!
全員)おー!
ランチラッシュの掛け声に応えたあと、各自調理室へ向かった。
--- 調理室 ---
ランチラッシュ)じゃあ、2時間以内に仕上げよう!
2時間設定のストップウォッチが押された。一斉に調理し始めるみんな。少し遅れたスタートダッシュで僕達も完成を目指す。
爆豪)上鳴ぃ!!
上鳴)__は__いぃ
爆豪)俺がタレつくっからてめぇは米研いどけ
爆豪)緑谷ぁ!切島ぁ!!
爆豪)てめえらは鮭煮ろ。煮汁は捨てんなよ!!
轟)爆豪、俺は何をすればいいんだ?
爆豪)てめぇは炊飯器のボタン押すだけでいいんだよ。下手に動かれちゃ困る。
爆豪)鮭切ったか?
緑谷)一応...
爆豪)煮るぞ
かっちゃんが職人並みの手つきで鍋に調味料を入れ、煮立つのを待つ。煮立った調味料の中に僕達が切った鮭を流し込み、落とし蓋をした。
切島)おお、すげぇ
思わず切島くんも声がでる。
鮭が煮終わるのを待つ間。
上鳴)なあなぁ、ぶっちゃけクラスで誰が一番可愛いよ?
上鳴くんが恋バナを始めてくれたおかげでみんなは気まずいという顔をし始めた。
切島)ヤオモモは?
上鳴)ありかも
上鳴)緑谷は?麗日とはどうなんよ
振られた話に、僕の顔が、次第に熱くなっていくのを感じた。
緑谷)う、う、麗日さんとは...そんな/
上鳴)へぇ?ほんとに?
切島)そういう上鳴こそどうなん?耳郎とは
上鳴)じ、じ、耳郎とは...そんな感じじゃ
さっきの僕と全く同じに顔を赤くする上鳴くん。いい気味だと思う。
上鳴)お、おめぇはどうなんだよ爆豪!!
どうでもよくなったのか上鳴くんは絶対に話を振ってはいけない人物に振ってしまった。
爆豪)あ”?
上鳴)だから、クラスで誰が一番可愛いかって...
爆豪)轟だろ
あまり即答すぎたので僕達はその場でフリーズした。
轟)? 何がだ?
上鳴)だから、誰が一番かわ...
言いかけた上鳴くんを口止めするように、7分のタイマーが鳴った。鮭が煮上がったみたいだ。
爆豪)おい轟。てめぇの出番だ。
鮭だけを鍋から器用に取り除き、鍋にはいい匂いを漂わせた煮汁だけが残る。その煮汁と水を計量カップで測り、テーブルの上に置いた。
爆豪)いいか。簡単だ。米入れて水と煮汁入れてボタン押すだけだ。
轟)あぁ。
上鳴)頑張れ轟!(?)
切島)負けんな轟!(?)
謎の声援に押されながら轟くんは炊飯器のスイッチを押した。
切島)おぉ〜(?)
上鳴)よくやった轟!(?)
上鳴)...正直さ、不安じゃね?
僕達は轟くんが用事で呼ばれている間に4人だけでとある話をしていた。
切島)悪いけど、轟のことだしなぁ
爆豪)真っ黒焦げにしたらぶち殺す
上鳴)「緑谷!お焦げできたぞ!」とか言って
切島)イケメンのギャップってやつ?
そう言って適当に笑っていると、炊飯器が米を炊き終わったことを伝えた。
緑谷)できた…みたいだね
切島)轟いねぇけど
緑谷)随分戻ってこないよね
上鳴)先開けちゃう?
爆豪)どうせすぐ来るだろ
恐る恐る炊飯器の蓋開けた。真っ黒焦げになったご飯をみな想像していたが、目に映ったのは茶色に輝くはらこ飯。
緑谷)おぉ…
上鳴)まじか…!
爆豪)ったりめぇだろ炊飯器なんだから。
轟「緑谷!お焦げあった」