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鏡の花と未来⑥
「わあ、めっちゃ美味しそう!」
十月中旬。鏡花は果樹園にいた。神都で人気の菓子店のオーナーから頼まれてブドウを取りに来たのだ。籠を背負い、鼻歌を歌いながらブドウを収穫していく。
「これ後で一房ぐらいもらえないかな〜。なんかお腹すいた…」
籠の半分ほど収穫できた時、鏡花の足が止まった。人がいたのだ。
「あのー、部外者はここ入っちゃダメですよ……」そこで言葉が途切れた。目の前にいる少年が、あまりにも美しすぎて。ツヤのあるサラサラの金髪に、巨峰のような、いやそれよりももっと美しい菫色の瞳。同級生と比べたらだいぶ背が高くスタイルが良い鏡花よりも背が高い。大体の人が和装の神都では珍しい、白のワイシャツに焦茶のベストという洋装だった。
「あ、君ここで働いてる子?」
馴れ馴れしく話しかけられ、少し戸惑う。
「そう…ですけど。てか、勝手にここ入っちゃダメですよ!」
「大丈夫大丈夫。僕も一応神都の住人だから。」
(理由になってねえ)
心の中で呟く鏡花。
「あの…名前は?」
「秘密。初対面の人には言えない。あ、ここで僕に会ったことは誰にも言わないでね。あんま大っぴらにしないで欲しい。」
「あ、え、はい。」
首を傾げた鏡花を見てクスッと笑うと、少年はどこかへ去っていった。
遅くなりました。六話になります。学校から帰ってきてノリと勢いで伏黒描いてて髪型と目でつまずきました。あのトゲトゲした髪型とジト目を描くのはむずいです。この間の短編が結構楽しかったのでまたなんか短編出します。次の短編タイトル決まってんのに内容が思い浮かばないというやばい状況に立たされてます。では、感想待ってます。