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Auftakt#8
私は,コハク。暗闇の中にいる。
さっき,ワカクサと離れてから私は,山奥の小屋に閉じ込められたんだ。
ワカクサは無事に逃げただろうか…。
と,ぼんやり考える。あまりにいきなりで,全っ然現実味がしない。
1人でいると,石畳の冷たさが余計に体に染みた。手を縛られているから,超能力は使えない。窓らしき窓もない。つまり,脱出はほぼ不可能だ。
はあっとため息をついた。なんでこんなことに…その時,人間が来た。
「超能力を見せろ。」
私たちは人間の言葉をしっかり勉強しているから,理解できた。
ここで見せたら…ずっと,この手を使われる。ワカクサとか,ルリたちにも。
そう思って,決死の覚悟で超能力を使うのをこばんだ。
人間がイライラしたように舌打ちをする。
「超能力が使えないんだったらお前に用はないんだよ!」
その言葉に,ずきりと胸が痛む。遠い,遠い思い出がよみがえった…。
あとがきすることがないです…