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あまねくすべてに(文スト夢?)本編6
どうも、久しぶりの本編の普ですー(メタい)
或る繁華街。
「お嬢ちゃん。ねぇ、誰か待ってんの?」
「……。」
酔った男たちが少女に話しかけている。
「こいつ、昨日から同じ姿勢だぜ。死んでんじゃね?」
「あっ、今瞬きしたよ」
「……」
関わりたくはないけど助けたほうがいいのかな。
「うおっ、動いた!」
そう思っていると少女がいきなり走りだす。
少女がつかんだその先は、
砂色の外套。
「だ、ざい・・・?」
「え? 私?」
「……見つけた」
旋風と光。現れたものは…
「……これはまずい」
---
「相変わらず悪巧みかァ太宰!こりゃ最高の眺めだなァ」
「最悪。うわっ最悪、、」
えー私が今どこにいるかと言いますと―
「良い反応してくれるじゃねぇか。嬉しくて縊り殺したくなるぜ。」
「わあ黒くてちっちゃい人がなんか喋ってる」
「なっ」
「前から疑問だったのだけれど、その恥ずかしい帽子どこで買うの?w」
「はっ、云ってろよ放浪者。いい年こいてまだ自殺がどうとか云ってんだろどうせ」
「うん」
「否定する気配くらい見せろよ…だが今や手前は悲しき虜囚。泣けるなァ太宰。否、それを通り越して__少し怪しいぜ。何をする積りだ」
「何って…見たままだよ。捕まって処刑待ち」
「あの太宰が不運と過怠で捕まる筈がねぇ。そんな愚図なら俺がとっくに殺してる」
「考え過ぎだよ。心配性は禿げるよ…まさか!」
えっとーこれいつ出てったらいいのかなぁ?
「俺らが態々ここに来たのは手前と漫談する為じゃねぇ」
「じゃ何しに来たの」
「嫌がらせだよ」
「!」
「あの頃の手前の嫌がらせは芸術的だった。敵味方問わずさんざ弄ばれたモンだ。だが__」
そういって中也が太宰をつないでいた鎖を壊す。
「そう云うのは大抵後で10倍で返される。」
「手前が何を企んでるか知らねえが__これで計画は崩れたぜ。」
「俺と戦え太宰」
かっこつけてますねぇw
「手前の腹の計画ごと叩き潰してやる」
「はぁ…、中也」
「あ?」
そういうと太宰はヘアピンで鍵を開けた。
「嗚呼。君たちが私の計画を阻止?、、、冗談だろ?」
「何時でも逃げられたって訳か、、いい展開になってきたじゃねぇか!」
「あ、あとついでに―」
「?」
「はい、そろそろ出てきたらどーう?それとも異能解除されたいの?」
「…事後報告しないでくれない?」
『細雪』
「なっ、手m…アマネ…?」
「違うっ…!私はっ…アマネじゃ、な…い、!」
「はいはいー私抜きのおしゃべり辞めて―。…お疲れ様、普」
「う、ん…」
「、眼の色がちげぇ…?人違い…?」
「ほら、この蛞蝓莫迦だから」
「…なんか今ので気が抜けたわ」
「…?」
「とりあえず、気を取り直して続けていただいていいですよー?私は口出さないのでー」
「そ、じゃあー」
太宰が先に手を出した。
先に手出したら正当防衛って言えないじゃない。莫迦だなぁ
「なんだその打撃」
「!」
「按摩にもなりゃしねぇ」
そのまま中也が前に出る。
勢いのまま吹き飛ばされる太宰。もっと食えよ。
「手前の格闘術はマフィアでも中堅以下だ。異能力無効化は厄介だが、この状況じゃ異能を使うまでもねぇ。立てよ。パーティーはまだ始まったばかりだぜ」
「……流石はマフィアきっての体術使い。防御した腕がもげるかと思ったよ。」
おー。寸前で腕を挙げて防御したのか。攻撃を読んでるね。流石は元相棒ってとこかな、
「君とは長い付き合いだ。手筋も間合いも動きの癖も完全に把握している」
「じゃなきゃ、相棒は務まらない。だろ?」
にこっと笑う太宰。あ、中也キレた。
「じゃあこの動きも読まれているんだろうなァ⁉打撃ってのはなァ こうやって打つんだよ!」
ありゃ、太宰首絞められてる。
「っ…」
「動きが読める程度で勝てる相手と思ったか?終いだ。最後に教えろ。ワザと捕まったのはなぜだ。此処で何を待っていた。」
あれ?結構危機?私手伝った方がいいの?
「ふふ、何に対して喋ってんのー?中也w」
「…めんどくさ」
『細雪』
「は?」
「普ちゃん録画してた?」
「してない」
「あとで監視カメラでも見に行こうかなぁ…」
「はいはい」
「な、太宰には異能は効かないはず…!」
「ふふ、君のその頭じゃ千年考えてもわからないよーw」
「……で、一番は、敦くんについて、だったっけ?」
「敦ィ?」
「嗚呼、君たちがご執心の人虎さ。懸賞がかけられているのを忘れたかい?」
「その額70億。いいなぁ夢がある数字だ」
「そうだねぇ、…彼のために70億もかけたお大尽様は誰か知りたくてね。」
「身を危険にさらしてまで?泣かせる話じゃねぇか…その結果がこの様じゃあな。麒麟も老いれば駑馬に劣るってか?」
「でも脱出したじゃん」
「中也に勝ってるじゃん」
「っ」
「ふふ、良いことを教えよう。明日、五大幹部会がある。」
「五大幹部会?莫迦な、、あるならとっくに連絡が…」
「理由は私が先日組織上層部にある手紙を送ったからだ。で、予言するんだけど、、君は私を殺さない。どころか、懸賞金の払い主に関する情報を私に教えたうえでこの部屋を出ていく…
それも、内また歩きのお嬢様口調で、ね」
「はぁ⁉」
「私の予言は必ず当たる。知ってると思うけど」
「、巫女戯る…手紙?」
「手紙の内容はこう。『太宰、死没せしむるとき、汝らのあらゆる秘匿、公にならん。』」
「……!」
「裏切者さんを捕まえた。そこまではよかったけど彼を殺せばマフィアの秘密がぜーんぶばらされちゃうよー、っていう手紙も一緒についてきた」
「検事局に渡れば幹部全員百回は死刑に出来る。幹部会を開くには十分な脅しだ。」
「彼を死刑にかけるかは幹部会の決定事項だ。それより前に君が太宰を殺せば君は裏切り者だ!」
「そして俺形振り構わず手前を殺しても」
「手前は死ねて喜ぶだけ?」
「ふふ、ってことで、やりたきゃどうぞ」
中也キレてる
「ほら早く」
顔真っ赤だけど?w
「まーだーかーなー?」
「わーうざいw」
カラン、と音を立てて中也の持っていたナイフが落ちた。
「っ、糞」
「何だ。やめるの?私の所為で組織を追われる中也ってのも素敵だったのに。」
「真坂、2番目の目的は俺に今の『最悪な選択をさせる』こと?」
「そ」
太宰笑顔。気持ち悪
「俺らが嫌がらせをしに来たんじゃなく手前が、俺に嫌がらせをするために…?」
「久しぶりの再会だ。これくらいの仕込みは当然だよ」
「死なす…絶対こいつ死なす…!」
「おっと、倒れる前にもうひと仕事して。鎖を壊したのは貴方。このままだと貴方が逃亡幇助の疑いをかけられる。貴方が言うことを聞いてくれるなら、」
「探偵社の誰かが助けに来たように偽装してもいい」
「......それを信じろってのか」
「私はこういう取引では嘘を付かない。知ってると思うけど」
「で、望みは何だよ…ハァ、人虎がどうとかの話なら、芥川が仕切ってた。奴は2階の通信保管所に記録を残してたはずだ。」
「あ そう。予想はついてたけどね」
「てッ…!」
「どーも。でも一つ訂正。今の私は美女との心中が夢だ。君に蹴り殺されても毛ほどもうれしくない。」
「そーかよ、じゃ今度自殺志望の美人探しといてやるよ。」
「中也…君は実はいい人だったのかい?」
「さっさと死んでほしいってことじゃない?」
「そん通りだよ、バカヤロウ。言っておくがな太宰。これで終わると思うなよ…二度目はねぇぞ」
「違う違う!何か忘れてない?」
すっげぇ嫌そう
「✨」
「✨」
「二度目は無くってよ!!」
「……」
「……」
「そこは笑うとこだろ!」
「じゃあさっさと帰ります?」
「そーだねー情報だけもらって行こうか」
「無視するなぁッ!」
---
2階の通信保管所
「…ほんとに莫迦ね」
「…知ってたでしょ?…アマネは死んでるんだ」
太宰が開いていたのは敦君の情報ではなかった。
『アマネ
ポートマフィアビル最上階、首領執務室から飛び降り死亡。動機はポートマフィアより離脱したいという意思が認められなかったため』
「死体も見つかってないのに信じるのね」
「もう四年前だ」
「…もう四年になるのか」
「ま、見つかったら私みたいに死刑かなーっ?」
「わ、サイアク」
最後意味わかんねー