これまでに書いた短編小説のまとめです。
リクエスト、夢小説、自主企画参加の小説がジャンル問わず様々あります。
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目次
幼き探検家の冒険譚
はじめまして
初投稿です
誤字脱字など至らない点があるかもしれませんが、暖かい目でご覧下さい
モブおじ×ショタ(ボーイズラブ)ですのでお気をつけ下さい
喘ぎ声、バットエンド、レイプを含みます
ご理解いただけましたら背後に注意してお読み下さい
昔から町や森、路地を探検するのが好きだった。でも、あることがきっかけでめっきりやめてしまった。それは桜が咲き始めた暖かい春の日だった。
「お外、行ってくるね!」
そう母に告げ、嬉々として玄関扉を開ける。扉を開けて目につく青々とした草花と雲ひとつない青空。絶好の探検日和。今日はどこへ行こうか?どこへ冒険しようか?それとも、誰かを誘ってみる?
そう物思いにふけつつ、真新しいピカピカの赤い靴を石畳の道に一歩を踏み出した。
やがて、あまり人が通らない路地へたどり着いた。面白いことに路地には寝ている猫だったり腰を押しつけ合う男女が頻繁にいる。今思うと恐ろしいことこの上ないが、幼い故に分かるはずがなかった。
ただ、その日に限っていたのはその時の自分よりはるかに大きくガタイの良い男性だった。
「...?...こんばんは!おにい...さん?」
子供というのは疑うことを知らない無知な生き物。そこに大人がいたなら、例の男性を怖がって離れるように言うだろう。しかし、話しかけてしまってはもう遅い。男性は何も言わずゆっくりと手を俺の顔、身体に手を伸ばす。
「おにい、さん。なに...してるの?触ってもなんにもないよ?」
沈黙。何を呼びかけても反応がなく、こちらの身体をただ触り続けるのが怖かった。
荒い鼻息が首筋にかかる。はっきりと分かるのは気持ち悪いということ。それと、
「お゙っ♡」
どこから出たのか、自分でも分からない声。だんだんと触られている内に感じていたのだろう。
ゆっくりと後ろの方に指を沿わせ穴に太い指が入っていく。
「あ゛ッ♡ま゛ッッ♡」
その指が奥深くまで入りきる。指が一本入っただけ。それなのに頭がくらくらして身体が暑かった。
ただ、ここまでは大した問題ではなかった。男性もすぐに指を抜いてくれると思っていた。
それはすぐに打ち砕かれた。後ろの中でその太い指がぐにぐにと動き始めた。最初こそ何ともなかったものの動きがつき、何かが気持ち良いと自覚した。
その時、股の辺りが熱を帯び、とても言葉では表しづらいが強い快感がこみ上げた。
「〜〜〜ッッ♡♡♡!、!お゛ッ♡いぐ、っ♡♡」
パンツの中に液体のような何が出た感覚。当時は尿だと思っていた。
「おしっ...こ、♡♡!でちゃ…ッ♡♡あ゛ッ♡ん゛♡ふ、う゛……♡あ゛♡あ゛♡」
「あ゛ッ♡う゛、ぅ♡ん゛また、でちゃ♡〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ♡♡♡♡♡!、!!ん゛ッ♡ふ、う゛……♡あ゛、へ…………♡」
この辺りで指が抜けた。ヌポンと音がして、終わったのだと思い、立つこともせず脱力した。
それが間違いだった。唐突に腰を強く掴まれ、先程とは打ってかわり指よりも大きいものが入った。
「あ゛♡ひ、あ゛♡お゛♡お゛♡あ♡あ゛、ぅ〜〜〜〜ッッ♡♡♡!、!!」
パチュパチュと水音が響いて、何かを打ちつけられる。それがだんだん速度を増す。
「お゛ぎゅ、♡あ゛♡あ゛ッ♡お゛♡〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡!、!!も゛♡む゛り、♡♡あ゛♡お゛♡♡いぎゅ゛ッ♡お゛ッッ♡そ、こ♡あ゛♡♡あ゛、ん゛♡ひ♡あ゛、あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡♡あ゛♡あ゛、ぁ゛あ゛あ゛あ゛ッ♡♡♡たしゅ、け♡お゛、ほっ♡♡」
気持ち良くて逃げることすらできなかった。次第に頭の中で火花が散るような感覚と共に
「あ゛ッ♡ん゛♡ふ、う゛……♡あ゛♡あ゛♡.........♡♡」
そのまま、意識が薄れていった。
*********************************************
目覚めると男性の姿はなく、自分の後ろの中とパンツの中に白く濁って暖かい液体が大量にあった。
その出来事以来、冒険と称して探索することは少なくなった。
けれど、その時の快感を求めてか後ろを自分で弄ってみたり太く長い物を入れてみたりしたものの、満足感がなく、男子高校生となった今でも、あの男性を探している。
...決して、ハマったわけではない...と思う。
お疲れ様です。
初投稿でしたが、如何だったでしょうか?
お気に召していただけたのなら幸いです。
お読みいただき有り難うございました。
枯れた華を愛で続ける
お久方ぶりです、某探偵です
今回はヤンデレ×秀才...失礼、ヤンデレד元”秀才のボーイズラブです
タグが間違っていますか、そうですか。気にしないで下さい
残酷、生々しい描写がない為、R18を抜いております
それではどうぞ
何を間違えたのだろうか。いくら考えても、優秀なはずだった頭では何も答えが導き出せない。
この部屋の暗さのせいだろうか。手足を拘束され、身動きがとれないからだろうか。それとも、三日間何も食べていないからだろうか。
......考えたって無駄だろう。原因なんてものがあるとするなら、過去の行いのせいだ。
昔から、聡明で優秀な人だと誉められていた。それが当たり前だった。当たり前の優秀だったのが自分の唯一の個性だと思っていたから、あの男が現れるまで格上の優秀がいたことに驚いたと共に言葉には表しづらい何かが沸々と沸き上がっていた。
短い黒髪に色白とした肌、深く吸い込まれるような黒い瞳。頭脳明晰で運動神経抜群。それでいて、誰にでも別け隔てなく優しい人格者...漫画のような人物。
もしかしたら、話せば解りあえたかもしれない。けど、初めての劣等感は耐え難いものだった。
それで、
---
校舎裏に彼を呼び出した。別に殴ったり貶したりするわけじゃない。ただ、二人だけで腹を割って話したかった。彼は僕にとって、人格者ではあったが、どこか怪しく信用できなかったからだ。
始めは僕から切り出した。ほんの挨拶だった。
「急に呼び出して、ごめん」
彼は素っ気なく優しく微笑んで許してくれた。
だけど、その笑顔の男の手に何か棒状の物が握られていることに気づいた。
彼がその時、何をしようとしたかなんて分からない。でもそれに気づいた時、彼の笑顔が気持ち悪いくらいににやけた笑みを浮かべていることに気をとられて一瞬のうちに頭を強く殴られた。
何が起きたのか理解できず、苦痛の声をもらすことしかできなかったけれど彼がずっと気持ち悪い笑顔を浮かべているのが怖かった。そこから10分くらい殴られて、骨が折れたりはしなかったけれど痣は酷いものだった。
「ごめんね、痛かった?」
息が乱れて血も出ているのに、優しい笑顔で訊く彼が怖くて何も言えなかった。その後は毛布をかけてくれて、家まで送ってくれた。その日以来、彼と学校ですれ違う度に殴られるのではないかと怖かった。そして、彼を避けるようになった。
---
彼を避けるようになった一週間後、郵便受けに気味の悪い手紙や登下校中に人がついてくる気配を常に感じた。中でも怖かったのは僕が友人と一緒に映っている写真に友人の顔にだけ赤いバッテンが描かれた写真だった。
また、僕が周りの人間に変な噂を流されるようになった。テストをカンニングしているとか、関係を持って捨てた女性がいるとか、根も葉もない噂だった。
だんだんと僕の評価は秀才ではなく、偽物の秀才になっていった。一方で彼は株が更にあがっていくばかりだった。
---
ある日、彼が僕の家に来た。何しに来たのか分からなくて最初は戸惑った。でも、彼が僕の忘れ物を届けにきただけだと言ってその時だけ心の底から安堵した。
彼を家に入れようと扉を開けた瞬間、彼が急に押し入って僕にバチバチと音の鳴る機械を押し当てた。
そこで意識を失った。
目が覚めたら手足をロープで固く拘束されて、暗い部屋の中から出ることができない状態だった。
やがて、彼が部屋に入って来た。そこで彼が僕のことを異常なまでに好きなことを知った。
何故あの時、殴ったのかを聞けば二人だけの状態に興奮していたと意味が分からない理由だった。
理解を諦めて何度も部屋を出ようとしたけど、固いロープは外れず中々出れなかった。彼はその間にも僕を殴ったり、ご飯を食べさせたり、行為に及ぼうともしたけれどどれも怖くて嫌だった。
長い間、監禁されて疲れてきてしまった。彼の望む通りにすれば救われるのではないだろうか。
彼が帰って来た。いつも聞くことがある。
「ねぇ、僕のこと、好き?」
いつもなら何も答えない。けど、
「...好きだよ」
その言葉を待っていたのかあの時と同じ愛しい笑みを浮かべて、手を僕の後ろに伸ばしてくる。
「「愛してる」」
お疲れ様です
バットエンド?よりはメリーバットエンドですが、『僕』的には疲れて折れてしまったという点ではバットエンドです
ただ、どっちみち愛しく思っているのは本当でしょう
お読みいただき有り難うございました
夢うつつ
見馴れた天井が顔を覗く。重い頭を持ち上げて、冷たいフローリングに足をつける。冷たい。おそらく、冷たいはずである。
約六畳の小さな子供部屋の中で、齢15歳にもなる男子がパジャマを着て布団に腰を下ろしているのは異質だろうか。真っ白な長机の上に無造作にも置かれた教科書と学校のプリントは何も手をつけられないまま、開かれた窓から射し込む光で輝いている。
これは、学校の先生が持ってきた。先生はいつも、「皆が君を待ってる」とか「皆優しいから大丈夫」だとか言う。僕を皆が待っているわけでもないし、僕は皆が優しかろうが、嫌な奴だろうかがどうでもいい。ただ、学校そのものに行きたくない。ずっと、そんな気分なだけ。
「...ねぇ、どうしてずっと、家にいるの?」
不意に声をかけられた。声の主は開いた窓から。顔を向ければ、艶やかな黒髪に精悍な顔をした可憐な少女がいた。歳は、同じくらい?
「キミ、誰?」
僕が訊けば、彼女は花が咲いたように笑って、
「私?私は_______」
---
見馴れた天井が顔を覗く。重い頭を持ち上げて、冷たいフローリングに足をつける。冷たい。おそらく、冷たいはずである。
約六畳の小さな子供部屋の中で、齢15歳にもなる男子がパジャマを着て布団に腰を下ろしているのは異質だろうか。真っ白な長机の上に無造作にも置かれた教科書と学校のプリントは何も手をつけられないまま、開かれた窓から射し込む光で輝いている。
これは、学校の先生が持ってきた。先生はいつも、「皆が君を待ってる」とか「皆優しいから大丈夫」だとか言う。僕を皆が待っているわけでもないし、僕は皆が優しかろうが、嫌な奴だろうかがどうでもいい。ただ、学校そのものに行きたくない。ずっと、そんな気分なだけ。
「...ねぇ、どうしてずっと、家にいるの?」
不意に声をかけられた。声の主は開いた窓から。顔を向ければ、艶やかな黒髪に精悍な顔をした可憐な少女がいた。歳は、同じくらい?
「キミ、誰?」
僕が訊けば、彼女は花が咲いたように笑って、
「私?私は、マリ!」
「ねぇ、貴方の名前は?」
僕。僕の名前は、
「...ユウト」
タチバナ、ユウト。
「ユウト?素敵な名前だね!」
「...有り難う」
「ねぇ、どうして家にいるの?」
「...僕は学校へ行くより、宝物といるのが好きだから」
「宝物?私も宝物を集めて、入れて、見て、側に置くのが大好き!」
「本当に?」
「うん!」
僕はその言葉を訊いて、部屋の隅の宝物の青い箱と赤い箱に指をさす。
「僕の宝物、見たい?」
「いいの?」
「いいよ」
僕は立ち上がって青い箱を彼女に見せた。中にはたくさんの赤い宝石が詰まっている。
「わぁ、綺麗な宝石!赤くて、とっても綺麗!」
「いいよね、それ。僕好きなんだ」
「赤いものが好きなの?」
「うん、変かな?」
「全然!とっても良いと思うよ!」
彼女はまた、笑った。
「ねぇ、お部屋に入ってもいい?」
それを言われるまで、彼女が窓枠に腰かけたままだったことに気づいた。
僕は「いいよ」と返事をして、彼女を部屋に招き入れ、布団に座らせた。
「ね、一緒に遊ぼう?」
僕はそれにも返事をして、しばらくカードゲームだったりお話だったりをした。とても楽しかった。
その過程で彼女が最近越してきたことや彼女が着ている白いワンピースを最近買ったことを知った。
空がオレンジ色に染まった頃、彼女は、
---
--- 僕は彼女の手を強く掴んで、手に持った鋏を ---
---
夢をみた。彼女がずっと、僕の側にいる夢。
夢をみた。彼女が僕の側から離れていく夢。
---
--- 信じられない! ---
---
艶やかな黒髪が赤く塗れていく。純白のワンピースも、いつしか素敵な赤いワンピースになって、僕の眼下に落ちている。僕はそれを丁寧に抱き上げて、宝物の赤い箱に入れた。宝物の赤い箱の中にはたくさんの素敵なものが詰まっている。たくさんの赤。たくさんの人形。たくさんの幸せ。
僕は新しい宝物を赤い箱の中に詰めて、手に持っていた鋏を床に置き、蓋を閉めた。
そして、愛しいように宝物にキスを落とした。
桃色の鳥
参加させていただきます
こちら、ハイキューの日向翔陽の夢小説となります
永遠に女主人公目線です
ざっと内容を言えば、主人公の一目惚れの話です
大きな茶色の目、ふわふわとしたオレンジの髪。小柄だけど、ものすごい跳躍力を持ってる男の子。
...日向翔陽。彼は“小さな巨人を彷彿”とさせる。
昔から、バレーボールが好きで、大会を見たり自分でやってみたりしていた。その好きをつき貫く内に自然と“小さな巨人”がいたという鳥野高校へ入学していた。
そこで出会った。出会ったと言ってもただ、練習を見ただけだった。
けど、私が彼に惹かれたのは言うまでもない。
---
ボールの振動が床に響く。男子の声が飛び交う。やがて、どこからか大きく何かが跳ねる音がして、誰かの声援が聞こえる。
私はその音に釣られるようにして、体育館へ足を運ぶ。
ガヤガヤと賑やかな声に目を向ければ、複数の男子生徒たちによる部活の風景がある。
皆、休憩中なのか友人と話をしたり、次の相手との作戦会議だったり十人十色に時間を過ごす中、大きな茶色の瞳にふわふわとしたオレンジの髪の少年と目があった。
日向翔陽だった。彼は私を数秒じっと見つめたかと思うと、すぐに微笑んで手を振った。
私も手を振り替えそうとした時、練習を再開する笛の音が鳴った。
また、ボールの振動が響く。でも、今度は黒髪の男の子が日向翔陽に何か合図したかと思うと、高く跳んだボールより少し遅れて彼も大きく跳んだ。
あの小柄な身体では想像できないくらいとてつもないジャンプだった。そして、彼の手がボールに触れて、相手側に風を切るようにしてボールが床に叩きつけられた。
...“小さな巨人”。
彼のその姿を見て、瞬時を重ねたある選手の姿。
「...カッコいい」
私は一度、そう呟いた。
試合はやがて終わり、彼は片手でボールを持とうとして、落とした。
「あーっ!!!」と声を出して、ころころと転がるボールを追う。それは私の方向へ。
彼がそのボールを拾う前に私はそのボールを拾った。
「はい」、と差し出すと彼は太陽みたいに明るく笑って「ありがとう」と言った。
その笑顔が今も脳裏に焼きついて離れない。ずっと考えていると心が暖かくなってぽかぽかする。
そこで自覚した。
--- 私は、彼に一目惚れをしてしまったのだ。 ---
僕は死んでしまったのだろうか?
--- 「僕は死んでしまったのだろうか?」 そう言われて、目が覚める。 ---
蒸し暑い夏の日のことだ。朝の九時に起きて、扇風機をつける。
それから朝食。ハムエッグを作って、トーストを焼いて、インスタントのコーヒーを淹れる。
僕の住む安アパートには、当然のようにダイニングなんて洒落たものはない。
六畳一間の部屋で、僕は自前の布団を隅っこに畳んで、中央に足を折った卓袱台を置いている。そこで食事をするのだ。
冷蔵庫を開けると、しなびたキャベツと、中途半端に残った人参があった。
それで野菜炒めを作って食べることにする。自炊ができるのかと言えばそうではない。
僕は自分が好きだと思うこと以外、手をつけない。
たとえば料理なんかは好きではないので、調理器具が一切ない。
フライパンもなければ鍋もない。野菜炒めを作るためには、フライパンと鍋が必要だし、その二つがなければ野菜を刻むことすらできない。
つまり僕は自分が好きだと思ったものしか作らない。食べられれば何だっていいというスタンスだ。
朝食だってそうだ。ハムエッグとトーストは好きだけれど、トーストをかじりながらコーヒーを飲むのは嫌いだ。だからインスタントコーヒーなのだ。
そういう生活をもう二年も続けている。
「いただきます」
そんな拘りがあって雑な僕だけれど、最近の悩みはめっぽう一方通行の一つのことだ。
普段なら色んな悩みがあって、ふらふらしているのに最近は一つだけ。
真っ白な空間が壁も床もまともに分からないくらい広がっていて、その中に僕がいる。
要するに、僕が知らない真っ暗な空間の中で僕が僕を見ているのだ。
その僕は最初は背中を向けていて、何も喋らないけれどだんだんと顔が見える。
その僕はこれといった表示はしていないけど、一言だけ喋る。
--- 「僕は死んでしまったのだろうか?」 ---
そう言われて、目が覚める。
何を現すのか分からないけれど、僕はまだ死んでない。
僕は上から言われた仕事をきっちりこなして、職場の人と話して、買い物をして、料理をして、寝て......しっかりと生きている。
でも、近頃は確かに僕は死んでいるのかもしれない。
僕は教師になりたかった。でも、今は別の仕事をしている。
僕は人と話すのが苦手だった。でも、今は仕事の為に人と話すのが得意になりつつあった。
僕は買い物が嫌いだった。でも、今はなんだかんだ好きになっている。
僕は料理が嫌いだった。でも、今は自炊の為に好きになっている。
僕は過去の僕と真逆だ。
夢の中の僕。それは今の僕より、もう少しだけ若かった。
あれは僕自身なのかもしれない。
--- あの僕は、もう死んでしまったのだろうか? ---
跡
真っ白な銀世界の中、灰色の煙と騒々しいエンジン音をたてるモトラドがやけに平らな白い地面を走っている。それはどこまでも続き、ある一つの地点で止まった。モトラドの後ろには黒い車輪跡がくっきりと残っていた。
---
その跡をつけた運転手は、その車輪跡を見て
満足そうにほくそ笑むと、またモトラドに股がってその跡の続きを描いていった。
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私を仲間と呼んでくれますか
リクエストがあったので、それの消化です
【主人公】
⚪︎明るく元気な女の子
⚪︎照れ屋で褒められるのが苦手。褒められると真っ赤になりそっぽをむく
⚪︎すごく顔が整っており、可愛い系の美人。
⚪︎自分の家柄が嫌で家を飛び出た。
事前に主人公指定がありましたが、そこそこ情報を拾ってうまく読み手に当てはめれたらなと考えております。
ワンピース、ルフィの夢小説です。大変失礼ですが、にわかですのでご了承下さい
「海賊王に、おれはなりたいッ!」
フーシャ村にそんな声が木霊した。歳は8歳くらいの男の子はそう言って、元気に笑ってみせた。
モンキー・D・ルフィ...後に〖麦わらのルフィ〗と異名つく男である。
私...#主人公#はその男の子の擦り傷を手当てしながら、話す。
「海賊王なんて、どうしてなりたいの?」
「.........ええっと.........」
「...いいね、その夢。ガープさんは怒るだろうけれど...私は素敵だと思う」
「ほんとか!?#主人公#!!だったら、#主人公#...」
その言葉が途切れる。ふと、ルフィの視線が私の上にいく。振りかえれば、コワモテだがガタイの良い老人の姿がある。
「じっ、じいちゃん...」
ルフィにしては珍しく怖じけついた声色で彼は私の背中の後ろに隠れた。
その老人はこちらに一瞥くれると、ゆっくりと私の背中の後ろに手を伸ばして、ルフィを掴んだ。
その瞬間、ぐんと彼の体を持ち上げてそのままひきづっていった。無論、彼も暴れたり叫んだりしているがお構い無しである。
私は少し羨ましいといつも思う。暴力はいささかどうかとは思うが、怒ってくれるのは愛されているからこそなのではないかと思う。ただ、何にしろ家柄を嫌がって出てきた身としては無い物ねだりだ。
---
「ルフィが...麦わらの一味がまたやったって!」
そんな声が酒場に響く。その声は興奮げに話す村民からだ。
ルフィが海賊になって、それから色々と動き始めた。王下七武海が倒されたとか、大監獄から脱走したとか、舞い込んでくるルフィの成功。皆、嬉しそうに彼の成功、あがっていく賞金額について情報を掴んでは思い出話をするのが好きだった。
「懸賞金、30億ベリーだって!」
「ええ?4億ベリーじゃなかったかい?」
「最新の情報、見たかよ!?」
「四皇も倒したらしいぞ!」
皆、口々にルフィが、ルフィがと言う。それを聞いて無事を確認して安堵する自分がいる。
「おい、聞いてくれよ!ルフィが...」
「帰ってくるって!!」
それを聞いて、皆が目の玉を飛び出すほど驚いたのは言うまでもない。
嘘だろう、とかどこかの商人のデマでも拾ってきたのでは、とか言うものの彼はやってきた。
モンキー・D・ルフィは、帰ってきた。
---
すらっとした背格好、ボロボロになったが大切にされたことがよく分かる麦わら帽子、昔と変わらない元気いっぱいの笑顔。
確かにそこに彼はいた。
「#主人公#!」
彼は目を輝かせて私に駆け寄る。後ろには仲間と思わしき鹿のような子や橙色の髪の綺麗な女性、変わった眉の金髪男性、様々な人がいる。
ルフィは私の手を掴んで、あの時の言葉の続きを言う。顔が赤くなるのを感じる。
「#主人公#、仲間になってくれ!」
それが|仲間《なかま》から、|仲間《こいびと》になるのはそう遠くない話。
泡沫の告白
参加させていただきます。テーマ的にバレンタインを選びました。
一人の青年がロッカーの前に立ち尽くしている。青年が凝視しているのは、空っぽのロッカーの中に手紙が一つ。
「手紙!?なんで!?」
青年の悲痛な声が響く。後ろ手にはその悲痛な声に誘われ、騒ぎたてる青年や少女が多数。
「手紙?古いねぇ」
「バレンタイン間近だってのになぁ」
「|案外、幸せもんだよなぁ《可哀想そうに》...」
口々に述べる感想。しかし...
「「「行ってやれ」」」
その言葉だけは、皆同じだった。
---
カランカランと音のなる階段を登って、錆びついた扉を開ける。
俺は今、高校生として初めての告白を受ける...はずだった。
世間はバレンタイン間近だし、こう、愛!の告白だと思った。
でも、手紙はどうだ。
---
あることについて相談があるので、屋上に来てください。
---
俺はこう思う。友人の悪戯か、イケメンの友人にチョコを渡してくれという相談ではないかと。
嗚呼、平凡顔で大してモテない俺の高校生活よ。なんて哀れなものだろう。
そんなことを考えていたら、後ろに誰かから肩を叩かれた。
振り返れば、目鼻立ちの整った顔に艶やかな黒髪、華奢な身体つきの女の子がいた。
これは、
「えっ?......望月さん?」
望月杏夏。それはそれは俺とは天の地の差ほどのカーストの女の子。拝めただけでも有難いかぎりだ。
「え、あ、手紙......望月さん?本当に?」
いやにうわずった声で聞いてしまう。
「...うん、私。あのね、」
この次の言葉を聞くまでは俺は有頂天だった。
「...バレンタインチョコを作るのを、手伝ってほしいの!」
|恋愛!《くそったれ!》
「あ~...え?」
「その、す...私!料理苦手で、チョコ渡したいんだけど...」
|料理苦手!?《かわいい!!》
「いいよ!俺、料理できるから...放課後でいい?」
そう言って、俺は涙を拭わずに勢いだけで彼女の料理レッスンに付き合う羽目になった。
---
|初めは酷いものだった。《彼は手伝ってくれた。》
|少しの炒めものさえ焦がしている彼女に驚愕することが多々あった。《彼は何度失敗しても、許してくれた。》
|しかし、だんだんと上手くなっていく姿に俺も嬉しくなった。《彼が時折、微笑んでくれるのがとても嬉しかった。》
|そして、ようやく完成することができた。《未完成のままでも良かった。》
|俺は彼女の頭を撫でて、「おめでとう」と言った。《ずっと、こうしていたかった。》
---
「よし、これで終わり!お疲れ様!」
そう彼が笑う。きっと彼はこのチョコが誰宛てなのか分からない。
あの日の屋上。好きと声に出してしまえば良かったのに、料理が苦手だと嘘をついてしまった。
だから、勇気を出そう。泡沫の告白になってしまわないように。
|「貴方の事が好きです」《ありがとう》
栄光のその先に
#プレイヤー名#
▶はい いいえ
---
ずっと思ったことがある。勇者は、魔王を倒した後、どうなるのだろうか。
英雄だと称えられ、国の姫と結構して幸せな生活をするのか。
後に化け物だと恐れられ忌み嫌われるのか。
はたまた、国から去るのか。
#プレイヤー名#がそれを知ることはない。
クリアしてしまえば、#プレイヤー名#はもうプレイしない。
プレイしたとしても、エンド周回や分岐点の回収...一度データをリセットして初めてプレイされたキャラクターやデータは綺麗さっぱり忘れられる。
それがとてつもなく悲しい。
---
遘√?繧ゅ≧謌サ繧峨↑縺??縺?縲ゅ??
謔イ縺励>謔イ縺励>謔イ縺励>謔イ縺励>謔イ縺励>謔イ縺励>謔イ縺励>謔イ縺励>
蠢倥l繧峨l縺溘¥縺ェ縺??よカ医&繧後◆縺上↑縺??ゅ★縺」縺ィ蜀帝匱縺励※縺?◆縺??らオゅo繧翫↓蜷代°縺?◆縺上↑縺
---
私は
私の末路は
物語としてプレイされない
縺雁燕縺ョ縺帙>縺?縲ゅ♀蜑阪′謔ェ縺??ゅ♀蜑阪′繝励Ξ繧、縺励↑縺代l縺ー濶ッ縺九▲縺溘?縺?縲
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お前のせいだ。
星降る夜に
リレー小説にぶん投げたものを夢機能によって、どんなキャラクターでも当てはまるようにしたものです。
ボーイズラブですが、ガールズラブ等でも行けるかもしれません
青々と茂る草花。木々の上で赤く踊る炎。夏の思い出の一つ、キャンプとしては最高の絵面だろう。
しかし、せっかくの夜だというのに、空は雲で星は覆われて見えないし、地面は雨に降られたのかじめじめしている。...最悪だ。最悪だが、そろそろ夜もふけてきた。
#攻め#「もうテントに入って、寝たら?」
そう伝えると恋人が小さく「了解」と返事をしてテントに入っていく。少し時間を空けて#受け#を追うようにして入れば、寝袋に身体を包まれた#受け#が既に小さく寝息を立てていた。普段の姿も相まって、その寝顔が可愛くて仕方がなく、つい口づけをしようとした辺りで我に返った。火の後始末をしていないのだ。#受け#を起こさないように静かにテントを出て、火の後始末を慎重に行っていく。
後始末をする中、ふと#受け#の寝顔を思い出しては自分の顔がほころんでいくのを感じる。無理もない。あんな可愛いものを見たら誰だって蕩けてしまう。恋人の寝顔を見れるなんて、幸せの象徴としか言いようがないだろう。
---
一人で幸せを噛み締めながら後始末をしていたら、いつの間にか片付いていた。...自分もそろそろ眠い。早めに床につくことにしよう。
---
テントに入る間際に見た夜空は、いつの間にか雲が晴れ、美しい星々が顔を出して、#受け#の寝顔に負けないくらいに輝いていた。
ストーカーXの献身
夢機能によって、どんなキャラクターでも当てはまるようにしたものです。
ガールズラブを想定していますが、TLでもボーイズラブでも行けると思います。
郵便受けに小包を入れる。『#受けの苗字#様』と書かれた表札は少し錆びて、鉄の匂いがする。
...そろそろ、この匂いにも慣れてきた。初めて来た時はなんてボロい建物に引っ越したのだろうと思っていた。しかし、#受けの名前#が決めた新居だ。悪く言っては可哀想だろう。
#彼or彼女#はこの素敵な贈り物を気に入ってくれるはずだ。
そう考えて、ふと携帯を見る。時刻は正午ぴったりを指している。少しの間、部屋に戻って#彼or彼女#が出てくるまで待つとしよう。
---
午後1時。#受けの名前#が恐る恐る扉を開いて、外の地面に足を入れた。まるで尻尾を入れて怖がる犬のような見た目が愛らしいと思う。#彼or彼女#は、郵便受けに何かが入っていることに気づいたのか、中の贈り物を取り出した。そして、宛先不明の贈り物を開いて、《《そのまま落としてしまった》》。
その行動に少しだけ腹が立ったが、気にせず、#受けの名前#に何も知らないように話しかけた。
「大丈夫ですか?#受けの苗字#さん?」
「あ...#攻めの苗字#さん!いや、特に何もないんですけど...」
嘘をついた。その小包の中身は#受けの名前#への文集が入っている。
「そうなんですか?...その落とされた小包はなんです?」
「えっ、あぁ...例の方からです」
「はぁ、あの例の方ですか。引っ越してもまだ続いてるんですね」
「そ、そうなんですよね...#攻めの苗字#さんも引っ越し先に偶々?いたから、大丈夫そうだと思ったんですけど...」
「...良ければ、今から家でそのお話聞きましょうか?」
「いいんですか?」
「はい、#受けの苗字#さんさえ良ければですけど」
「全然!今から行きます!」
元気そうに返事をした#受けの名前#を見て、心の中でほくそ笑むしかなかった。
楽しそうに笑い、お菓子を貪るリスのような#受けの名前#。さっきまでの贈り物のことは忘れて、話す#彼or彼女#を見て愛しくて堪らず、つい手を伸ばし頬を撫でた。
---
#攻めの苗字##攻めの名前#。
お菓子を食べ続ける自分を愛しそうに撫でる#攻めの名前#に思わず、心の中で嬉しくなってしかたない。
引っ越せばついてきてくれる、郵便受けを開けば熱い手紙をくれる、少し歩くだけでも後ろでずっと歩くデートができる。
可愛くて、愛しくて、哀れで、心が満たされる。勿論、離れることも、離すつもりもない。
ただ、目の前で愛らしく掌で踊る人形のようにいてくれるだけでいいのだ。
高嶺の花の堕落を願う
リクエストのものです
まず一つ目(多分、全部和戸涼(美形&気が強い性格)受け)
和戸涼受け、日村修(美形&堂々とした性格)攻めの日常
事件を解決していく内に攻めがだんだん好意を抱きつつも、自身のプライドが邪魔する葛藤
多分、本編で恋愛はないです(断言)
涼がそもそもノンケの描写があるからですね
物事を考えていても、どうにも何かがちらついてしかたがない。
好きなミステリーゲームをしている時でさえ、普段なら集中できるしものの数十分で終わるはずだ。
それが、今は始めてから1時間も経過している。本調子ではない。何か、気がかりなことがあるに違いないのだが、それが何か分からない。
「...気分が悪い」
そう独り言を呟く。
「何がですか?」
独り言に返答がきた。頭がおかしくなったらしい。
「日村さん?」
いよいよ、末期か。
「日村さん。ねぇ、日村さんってば!」
「なんだ、五月蝿いな!」
「ああ、やっと返事しましたね。ずっと呼んでたんですよ」
幻聴だと思っていたが、人だったらしい。
偉そうに呼んだのは和戸涼だったようで、手にどこかの漫画雑誌を持って人の許可も得ずに個室の扉を開けたようだ。
「そうかい。それで、何の用で?」
「この漫画雑誌の...あ、これです」
パラパラと漫画雑誌を開いて、あるページを見せる。
特に特徴のない漫画の少女が真ん中に映る美少年と思わしき男性に対し、頬を赤く染めている絵。
「この作品、どこにあるか知りませんか?」
「...いや、知らないね」
「そうですか。お時間とってすみません」
「大丈夫だ。ちょっと集中力が切れていてね、良かったら私も探そうか?」
「...良いんですか?」
「ああ。Aの漫画コーナーから探してくるよ」
「有り難うございます。じゃあ、俺はZから見てきますね」
「了解」
バタバタと漫画コーナーへ駆けていく涼を見送り、Aの漫画コーナーへ移る。
『君のことが大大大嫌いな50人の彼氏』『山崎ちゃんとLv001の恋をする』『魔入りません、出人ちゃん』など様々な漫画が並んでいる。
様々なジャンルが立ち並ぶ漫画コーナーの中で、恋愛ジャンルは中高年層に絶大な人気を誇る。その中で一つ、誰かが戻し忘れたか、間違えたであろう恋愛に関する論文が棚の空きに収まっていた。
その本をおもむろに手に取り、頁を開く。
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〖性的指向〗
性的指向とは、人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念であり、具体的には、恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛(ヘテロセクシュアル)、同性に向かう同性愛、男女両方に向かう両性愛(バイセクシュアル)などを指す。異性愛が性的指向であるのと同じように、同性愛や両性愛も性的指向である。
(引用:wikipedia)
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...ただの解説だったらしい。
しかし、興味深い論文内容ではある。どこかで見たようなものだが...まぁ、気にしないでおこう。
本を横のテーブルに置き、店員が元に戻せるように置いておく。そして、ゆっくりとまた視点を移動させ、例の漫画を探す。
恋愛漫画、少年漫画と別れていればいいのにと思うが、別れたところで皆が元の場所に戻すか不明なため、不可能だろう。やがて、棚に例の漫画シリーズを見つけた。
シリーズの名前も先程見た漫画と同じもので、涼を呼ぼうと身体を後ろに向けた辺りで本人の顔が肌が触れあうほど、すぐ目の前にあった。
「うおっ...急に振り返らないで下さいよ」
驚いた顔から少し不機嫌そうになる顔に少々、心が跳び跳ねるような感覚になったが抑えて口を開いた。
「ああ、悪いね。私の後ろを見てみなよ、見つけたぞ」
「あ、本当ですね。じゃあ、ちょっと...」
その言葉が言い終わらない内に彼が腰を屈めて、そのシリーズを何巻か取り出す。
「助かりました、中々見つけられなくて...有り難うございました」
そう言われて、顔が赤くなるような熱を感じる。いやにおかしい。褒められることは慣れているはずだ。それが、何故、こんなにも嬉しくなるのか。
そもそも、最近はずっとこうだ。その原因は、おそらくきっと、和戸涼である。そうに違いない。
「...日村さん?どうしました?」
何も答えなかったからか、前と同様に訊いてくるのがどうにも、何故か、愛しいと感じる。
「いや...何でもない」
そう言えば、すぐに笑って軽く挨拶をし、去っていく彼の姿が瞳に映った。
仮に今の気持ちと似たようなものがあるとするなら、それこそ〖恋〗に近いのだろうが、私に限ってあり得ない話である。
きっと、先程読んだ本に思考が偏っているだけだ。
でも、もし。
本当に愛しているのなら、彼も一緒でむしろ私に伝える側になれと願わずにはいられない。
私が彼へなど、断じて許したくない。許されないのだ。
嘘吐きの遺却
リクエストのものです
バッドエンドの星のカービィ小説とのことですが、カービィが可哀想(個人の意見)なのでバッドエンド気味(モヤモヤ)です
星のカービィwiiデラックスのネタバレを含みます
時間軸はアナザーディメンションのエンド後
詳細は全キャラクターがアナザーディメンション後→マホロアエピローグ後→(カービィハンターズ後)→マホロアランド(今ここ)
つまり、マホロアが消滅?直後のマホロアエピローグからカービィハンターズの店主から何らかの方法でマホロアランドにてプププランドへ戻ってきたということです(星のカービィWiiリメイクのマホロアランドをどうにか本編のマホロアと同一にしたいだけ)
永遠にカービィ視点。カービィの一人称等を『自分』
特徴的な青と白のファンシーな洋服、茶黒い肌に細く丸い黄色の瞳、小さいが空中に浮いている身体。それが背後のお城の大きさと相まって、酷く小さく見える。
この|彼《マホロア》は、誰なのだろう。そればかりカービィはとても大きなロリポップを持ちながら考えていた。
自分がスフィアを集めていても、自分がマスタークラウンによって|彼《マホロア》と闘っていてもここにいた。まるで、始めからそこにいたような雰囲気を纏っているが、そんなわけがないのだ。
しかし、カービィは一つ気づいたことがある。
この|彼《マホロア》は自分が以前、闘った|彼《マホロア》であって、別れた後の|彼《マホロア》なのではないか、と。
バンダナワドルディやデデデ大王、メタナイトは自分たちも闘ったくせに何も疑問に思わない。
それどころか、|彼《マホロア》が用意したアトラクションを楽しんでいる。
それがとても、悲しくて、切なくて、心苦しい。
始めて会った時、この倒したはずの|彼《マホロア》は平然とした顔で自分へ近づいて、挨拶をした。マホロアランドの支配人としての挨拶だとしても、それが「はじめまして」や「久しぶり」で片づいて良いはずがない。
それなのに、|彼《マホロア》は「はじめまして」と言った。
同じ旅人だった。友達だった。そして何より、|助けるべき存在《仲間》だった。
今の今まで積み上げてきた石が崩されていくような感じがした。
「はじめまして」ではなくて、恨み言や怒りの一つでも言ってくれれば良かった。
でも、何も言わなかった。言えなかったのかもしれない。
仮に彼が|彼《マホロア》なら、あの時のことを覚えているなら、きっと素直に謝らないだろう。
でも、それでも良かった。良かったはずなのに今の|彼《マホロア》が何も言わないということが分かるのが辛かった。
それでも、あの時の苦しそうな瞳と疲れが出ている自分が貰ったリンゴの味が忘れられない。
どうか、あの時の|彼《マホロア》に戻ってほしいと願わずにはいられない。
また友達になりたいと思う。けれど、きっと|彼《マホロア》は|彼《マホロア》ではないから難しいだろう。
それがとても、悲しくて、切なくて、心苦しい。
ロリポップを一口、齧る。そして、口の中に転がす。
あの時のリンゴと同じ甘さが、口の中に広がり続けた。
悩む角には福来たる
参加です。
エセ関西弁ですし、キャラクターは一人しかいませんが、それでもよろしければ。
パソコンのディスクトップには様々な記事が映し出されている。
それがあるゲームの配信記事であるが、共通しているのはかなり難しいミステリー系列のゲームということ。
そのゲームの記事を見ながらややクリーム色に薄い緑の瞳、かなり顔の整った若い男性は頭を掻きながら、あるいはしばらく考え込んだりしながら記事のサイトから少し大きめに映されたゲームをプレイしている。そして、おもむろに手を離して〖221B〗と名札された個室の扉から出ていった。
---
「あれ、日村さん。クリアできたんですか?」
重そうな本を数冊、抱えながら黒髪の青年が先程、個室から出た人物へ話しかける。
「いや...まだだよ。結構難しいみたいで、ひとまず休憩がてらにね」
「なるほど、お疲れ様です。休憩するのは良いですけど、夏休みに入って小さい子も漫画を読みに来たりするので、ぶつかったりしないように気をつけて下さいね」
「分かってるよ。涼くんは、それをどこに持ってくんだい?」
「ああ...子供たちがそのままにした本を元の場所へ戻そうかと。読書感想文でもあるのか、難しい本を借りる子もいるみたいで」
「へぇ...夏休みの宿題ってやつだ。とりあえずその作業、無事に終わるといいね」
「ええ、日村さんもゲームの方、解けると良いですね」
涼くん、と呼ばれた青年が日村さんと言う男性に踵を返して去っていく。
それを見送って近くにあった本を手に取った。パラパラと紙の捲る音だけが辺りに響く。
暫くして、その音を止めると棚へ本を戻し、陳列された棚の森を歩き始めた。
そこから30分経って、ベストセラー小説が並べられた棚へ来た頃、後ろから何かがぶつかった感触がした。
「うわっ」
「なんやっ?」
特徴的な瞳に四つ葉のクローバーを頭に飾った背の低い小学生高学年くらいの女の子だった。
おそらく、宿題のテーマにする本でも探していたのだろう。
「わ、ほんまにすんまへん!」
「ああ、いや...こっちこそ気づかなくて申し訳ない」
反射的に謝った彼女に腰を屈めて、言葉を投げ掛けた。
「君は読書感想文のテーマを探してるのかな?」
「お、せやで。兄ちゃんは何探しとん?」
「私は、ただの気分転換だね。君、名前は?」
「.........」
日村がそう聞けば、少しむっとした顔でこちらを見る彼女。
まるで、文句でもあるような顔を察したのか先に日村が続けた。
「私は日村修だよ。ここに滞在している」
「...!...うち、木翡四葉や!」
「木翡さんか。素敵な名前だね」
「おおきに!読書感想文のテーマが見つからんなんて、どうして分かったん?」
「なんとなく、そう思っただけだよ。君が浮かない顔をしていたから」
「兄ちゃんの方が浮けへん顔をしてるように見えるで?」
「へぇ、そうかい。観察力がいいね」
「ありがとさん。そや!うち、幸運をもたらす程度の能力を持っとるん!」
「...能力?」
能力。ああ、子供の言うことなのだから、そういうことなのだろう。
なんとなく、悪い意味ではなくその純粋さが微笑ましく思う。
「そりゃあ、素晴らしいね。私は少し悩んでることがあるから、その悩みが解決できるようにしてもらおうかな」
「かめへんで!ここで会うたんもなんぞの縁やさけ!」
「あ~...ああ、それは...ありがとう」
おそらく、かけてくれるのだろう。
四葉は何か目を閉じて祈ったかと思うと、すぐに目を開け、口も開いた。
「かけたで!その悩み、ええ方向へ傾くとええな!」
「...それは...えっと、なんだか良くなりそうだね。かけてくれて、有り難う」
「かめへん!かめへん!ほな、宿題があるさけ、もう行くな!またな!」
「またね。気をつけて帰るんだよ」
また、去っていく人を見送る。気分転換も上々である。
これ幸いと、個室に戻りパソコンへ向かうと、先程まで解けなかった問題やステージがすらすらと簡単に解けるようになっていた。
あの女の子の言う能力なのか、それとも自分の努力なのか定かではないが...きっとあの女の子の力なのだろうと結論づけてキーボードを打つ手を動かし続けた。
やがて、そのゲームをクリアした頃に和戸涼...涼くんが職場の人から貰ったと、マカロンを差し入れしてきた。
そのマカロンを口の中で溶かしながら、何故だか、今日はとても有意義な良い日だったと思わずにはいられなかった。
哲学的ゾンビ
薄暗く人気のない路地で、一人の若い男性が右手を強く握ったまま死んでいた。
辺りには異臭が立ち込め、鼠や蚊が集まってきていた。
やがて、その男性の手が微かに動いた。
---
薄暗く光が差し込まない室内に二人の男性が長机を挟んで向かい合って座っている。
「だから、僕はやってないんですって!彼は《《哲学的ゾンビ》》で、今ものうのうと生きてるんです!」
そう言いきり、机を叩く一人の若い男性。
その男性の向こうにいる中年の男性は無表情でこう言った。
「その、《《哲学的ゾンビ》》ってなんだよ?どうせそれもお前の言い訳だろう?」
「違います!《《哲学的ゾンビ》》は、《《クオリア》》を持たない怪物なんです!」
「《《クオリア》》?」
「外面的には普通の人みたいだけど、内面は何の感情も持たないことです。
刑事さん、分からないんですか?」
「ああ、知らん。変な人間の垂れごとなんて聞かないのが警察だからな」
「酷い!」
本気で悲しそうな若い男性をよそ見に中年の男性はある薄い資料を見る。
資料には、左手を強く握った若い男性の死体が映っていた。それが何枚も違う男性の資料があった。
「それで?やっぱりお前が殺したんだろ?」
「殺してません!生きてるんです!彼は、なんて言ったって《《哲学的ゾンビ》》なんですから!」
「《《哲学的ゾンビ》》っていったって...それを証明するものがないだろ。
そもそも、《《哲学的ゾンビ》》だろうと殺してんだから殺人だぞ」
「法律に《《哲学的ゾンビ》》を人と見なして、殺害しても罪に問われる法律があるんですか!?」
「...ない。でも、外見は人なんだろ?なら、ダメだ」
「外見は人でも、中身は怪物です!」
「だとしたって...」
「良いですか、刑事さん!僕は正しいことをしたんです!!
《《哲学的ゾンビ》》は近年になって、増殖してきているんです!会社や学校、様々な公共の場所でその数を増してきている!十人の中、七人が《《哲学的ゾンビ》》なんです!
《《哲学的ゾンビ》》は一見すると普通ですが、内面は規則的で何も思っていないし、殺しても生き返るんです!
しかも、《《哲学的ゾンビ》》は変わった感染方法で、《《哲学的ゾンビ》》に殺されると感染する新手の感染方法なんです!」
「ふぅん...それだけ聞くと、人をやめる代わりに不死になるってわけだけど?」
「いいえ!殺されると自分の《《クオリア》》が死んでしまうんです!
つまり、生きているけど死んでいて、死んでいるけど、生きているんです!」
「...分かったよ。その《《哲学的ゾンビ》》の見分け方法は?」
中年の男性が抑揚のない声で若い男性に問いかけた。その問いに若い男性は少し考えて、こう言った。
「ありません!」
「...何故?」
「《《哲学的ゾンビ》》は、物理的、行動的には人間と全く同一で《《クオリア》》を持たない存在なので外見や行動からは、通常の人間と全く区別がつかないからです!」
「それは、さっき聞いた」
「《《クオリア》》がない《《哲学的ゾンビ》》は...」
「つまり、お前は今...《《哲学的ゾンビ》》がどこにいるか分からないわけだ」
「...へ?」
---
銃声が室内で響いた。
室内が赤く、赤く染まった。
それを見ても何も感じなかった。
---
「...確かに《《クオリア》》は持たないな。お前を殺したって、何にも思わない」
中年の男性が血の飛び散った室内で一人の若い男性を見下ろしながら呟く。
薄く白い煙の立ち上る銃をスーツのポケットにしまい、若い男性の身体を担ぎ、部屋の扉の外の薄暗く人気のない路地へ運び、寝かせる。
そして、寝かせた若い男性の左手を強く握らせようとして、
「...やっぱり、《《クオリア》》を元々、持っていた人間だから...」
そう呟いて、右手を強く握らせた。
□□□□○□□□□□
昔から他人とは違うと思うことがあった。
それが何と違うのかなんて分からないし、分かろうとする気もなかった。
だとしても、一緒になろうなんて考えはなかった。
---
「○!」
□が私を呼んで、私が□を呼ぶ。
まるで最初からそうだったみたいに呼ぶ。
「○、■■■■■■■■■■!■■■■、■■■~...?」
「□?■■■■■■■■、■■■■」
「■■■!■■■■■!!」
他愛もない会話を楽しんで、一刻一刻と時が過ぎていく。
□は私を■■■だと思ってはいないけれど、とても良くしてくれていた。
「■■■...○=●?□?」
「○=○。●=●」
「...■■■」
世間の□は■■■で、○は別物。●ともまた違う。
それに○や●は少数だから、□はやっぱり疑問に持ってしまう。
「□=○?」
「...×」
「■■、■■■■■■」
「■■」
□は○じゃない。
「■■■■■!!■■~■■■~■■!□!○...□?□?」
別の□だって、言う。
「■■■■。○」
「■■■?○......×!」
「□!」
「□...■■■■」
「○→□!」
「×」
「.........」
だから、結局は受け入れられないから、変わるしかない。
「○......□!」
「○!○!」
「□、■■■」
「○...」
私は○で、□。
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--- □□□□□□○□□□□□□ ---
--- □□□□□□□□□□□□□ ---
偽の聖人君子
本作品に置いては、いじめの内容が含まれます。
お辛い方はこの時点で戻ることを推奨します。怪文書、ハピエンです。
「おい、逃げるなよ」
主犯の女子が被害者の長い黒髪を強く掴んだ。
悲鳴をあげる間もなく、制服のスカートは切り裂かれ布切れと化した。
それをただ、私は見ていた。
何も言わず、何も出来ずに見ていた。
主犯でも被害者でもないけれど、傍観者ではあった。
私はそれに目を伏せて考えこんだ。
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聖人君子になりたいと、誰かの為に動くヒーローでありたいと、小さな頃からずっと願っていた。
テレビに映るヒーローはいつも誰かに囲まれて、優しい笑顔を向けながら悪人に正義を説く。
どんな悪人にでも手を差し伸べて救おうとする。
それが悪だとか、正義だとか議論するようになったのは近年に流行り始めたことで結局のところ一つのエンタメであることに変わりはしない。
例えば、本当はヒーロー側が本当の悪でそれを倒しに行くとか。
例えば、本当に悪は本当の悪でヒーロー側がそれを倒しに行くとか。
どっちみち茶番劇に過ぎなかった。
でも、どっちも勇気を持って挑んでいるのも自分の主張を突き通すのも共通していて、小さな頃からヒーローになりたいと願うだけのちっぽけな自分には到底敵うものじゃなかった。
現実社会で悪とするなら、なんだろう。
官僚の天下り、賄賂、児童虐待、障害者差別、高齢者の年金、税金、公害、不登校、いじめ...大量にある。
今もどこかでそれらは起きている。そして、目の前でも起きている。
世界中を見て、日本中を見て、それが起きなかったことなんて一つもない。
分かっていても変わらない無力さに何を語ろうなんて思わないけれど、目の前のことはもしかしたら、変わるんじゃないだろうか。
---
偽善でもいい。偽の聖人君子でもいい。
ただ、ヒーローみたいに、悪人みたいに勇気を出して自分の主張をするだけだ。
裏切られたって、標的になったって、私は私の正義を全うしたのだから誇らしく陰で行動する醜いものなど、それこそ主張だ。
だから、
「なぁ」
星の羽ばたき
一応、原作やってるタイプなので所々専門用語を知らずのうちに使っているかもしれません。
正直に言うと王子生まれなのでそこぐらいのオープニングの始まり方しか知りません。
そして、生まれた。
柔らかい砂の上に硬い陶器のような身体を埋めて、初めて見る景色をしかと黄色い瞳に焼きつける。
初めて“砂”を踏みしめる感触、涼しげな少し強めの風、眩しい朝日のような光、そして手に突如として現れる赤く心強いたった一本のキャンドル。
ゆっくりと確実に歩き、周りにその赤いキャンドルが生えているかのように置かれた数本、数本に火を灯していく。
やがて、その火が全体に燃え移り、洞窟のような空間の黒い岩壁に白く何らかの物語が描かれる。
そしてそこで、ようやく自覚する。
とても大層な使命を抱えていることを確認し、再び他のキャンドルに火を灯していった。
物語を、自分の使命を、粗方理解し始めた頃、初めて水に触れて少し心が踊っていた頃に遠くで自分の瞳のように黄色く輝く人の形を模した誰かがいるのに気づいた。
その誰かは私に手を差し伸べると、すぐに姿を消し、私の中に吸い込まれていった。
暖かな感覚に包まれながら、自分の前に立つ大きな壁に気づく。
跳んでも越えられそうにはない。
どうするべきかと悩んでいると、先程の輝く誰かが何か助言をしたような気がした。
それに素直に従って自分の身体を浮かすように跳ぶように跳ねると、すぐに自分の身体が浮遊し鳥のように飛ぶことができた。
あの誰かは私の“羽”になったようだった。
更に進んでいき、青白く発光する人と会った。それは何も喋らず、うずくまるような姿勢で何かを憂いているようだった。目の前の薄い壁は通れず仕方なく、その人物に近づく。
その人物を慰めようとして、赤いキャンドルが触れてしまった。その瞬間、それは高く飛び上がり移動したかと思うと複数人で何かをしているような思い出...記憶、が流れる。
それは決して私の記憶ではなく、その人物の記憶で何やら空を飛ぶ舟を作っているようだった。
最後の記憶が流れ、人物は化石のように黒い石を纏い俯く。また火を灯すとその人物がお礼を言って、薄い壁の先の神殿のようなものを指差した。
また初めての草花を踏みしめる。良い香りが辺りに充満していた。
神殿のような場所には白い鳥が描かれた大きな扉に両脇に赤いキャンドルの祭壇が一つ。
祭壇に火を灯せば、すぐに扉が開き、大きな墓のようなものに新しく白いキャンドルが神聖な雰囲気で並べられている。
火を灯し、座禅を組む。たったそれだけのことが自分のいる場所が大きく変わり、青く暗い空に背格好の大きい老人が杖に火を差し出すよう促す。
促されるまま、火を灯すと老人の周りに白い鳥が飛び回り、老人が杖で指した方向へ鳥が羽ばたいていった。
まるで、その先へ進めと教えられているようだった。
目が醒めると、神聖な空間に更に強い光が射し込んだ。奥の扉が開かれ、白い雲と青い空の先に緑の大地があった。
ここから私の物語が、使命が始まるのだと心が踊った。
一歩を踏み出して飛んだばかりの羽を大きく動かし、私は羽ばたいた。
対義語の世
何も考えずに読んだら意味分からん!となる話です。
人物の「」の言葉の意味を真逆に捉えて下さい。
「それで、|彼女《彼氏》が|僕《わたし》のことを|そこそこ《すごく》|忘れてて《覚えてて》、|卒業式《入学式》で|別れる《付き合う》ことに|ならなかったの《なったの》!」
かなり分かりにくいように話す友達。彼女は彼、僕は私、そこそこはすごく、忘れるは覚える、卒業式は入学式、別れるは付き合う、ならないはなる...言葉の意味が反対になる非常に面倒な世界である。
「あぁ、それは悪いね。僕も彼女できないかな」
合わせるように言葉の意味を考えながら世の中に適応するように話す。
「えぇ?可愛くないから全然できないよ!」
褒め言葉も一見すれば悪口に見える。
「そうかな。それなら、できないといいな」
---
「で、......は、司法の番人と呼ばれていなく...、弾劾裁判所...」
授業でさえも、無茶苦茶だ。
「ね、ね...西校舎に今行かないでおこう?」
授業中にだと提案する友達には少々飽き飽きする。でも、何があるってわけではないのだから別にかまわないだろう。
「行かないわ」
---
東校舎に入りながら、年季の入った床が軋む音を聞く。
いつからこんな生きづらい世の中になったのだろうか。
「少し新しいね~」
どこがだよ、と思ってしまう。西校舎よりも遥かに古く色褪せ褪せている校舎を瞳に映しているのに思っている言葉が口から出ないのはとてももどかしい。
「いつから、こんな変なことになったんだろうね」
...?
「そんな顔、しないでよ」
...なんだ?この、違和感。どっちだ?
「そのままだよ」
あぁ、そういうことか。
「もう、いいの?」
彼女は「うん」とだけ短く言って、また戻る。
この妙な話し方は私が生まれた頃からあった。昔は所謂、普通だったそうだ。
それが第三次戦争が勃発後、日本語をそのまま翻訳されると敵国に伝わりやすいという理由から戦後の今も受け継がれている。
ただ、それがまだ受け継がれているということは大人たちはそれを受け継がなければならないと考えているから現代の若者にもそれらを強要させる。
そうなると、普通の日本語を使いたくなる若者が出てくるのも当然だ。しかし、出る杭は打たれるという。それを避ける為、人目のない東校舎などが最適だった。
ただ、それだけ。
「おい、東校舎で何してんだ!」
運悪く教師が来るのをしかたがない。生徒の集まりになるのも教師は分かっているのだろう。
「有り難うございます、後で動かないようにします」
「...あぁ、そうだな」
ここで生きていると、よく分からなくなる。自分が何で、何がしたくて、何が好きなのか。
自分自身ですら反対にならなければならないから、とても難しい。
でも、確かに|好き《嫌い》なのは事実だ。
仮の苦悩
なんとなくカービィの二次創作が書きたくなったので...永遠にカービィ目線です。
内容は今まで倒してきた敵をもし、殺していたら?と考える話。
どちらかというと、角川つばさ文庫版のカービィですね。
一応、ハッピーエンドです。
ハルトマン、セクトニア、マホロア...様々な人をこの手で倒してきた。
それが良いことだったのか、悪いことだったのかなんて分からないけれど少なくとも、皆が喜んでくれた。
でも、皆が笑ってボクを祝う度に口には出さないけど、思うことがあった。
ボクが倒した後の皆は、どこに行くんだろうって。
今までは考えもしなかった。それがマホロアの一件で考えるきっかけになった。
赤くて円いリンゴを託してどこかへ消えたのを何度も何度も、ポップスター中を全て探し回るくらい探した。
いなくなったのが信じられなくて、ずっと一人で誰にも見られないように泣いていた。
やがて、もう戻って来ないという結論に辿りついた。今までは倒したら皆戻ってきたりしていた。
それがなくなった一つの変化だった。
それを考えて、倒した人たちを振り替えるとマホロアのように戻ってもこない人もたくさん、たくさんいた。
悲しくて、寂しくて、どうにも晴れない気持ちと罪悪感に押し潰されそうだった。
もし、ボクが今まで倒した人が目を覚まさなかったら?
もし、ボクが今まで倒した人が戻ってこなかったら?
もし、ボクが今まで倒した人が...死んでいるとしたら?
それは、ボクが殺したことになるのだろうか。
すがるような思いで星の夢を語るハルトマン、己の美に絶大な自信をもって醜さを嫌悪するセクトニア、ボクらを騙してまで目的を果たしたかったマホロア。
ハルトマンにはスージーがいて、セクトニアにはタランザがいて、マホロアは...きっと、ローアがいた。
デデデ大王だって、あんななりだけどワドルディたちからは厚い信頼を寄せられている。
ボクが倒した後の皆。残された皆。彼等は何を思ったんだろう。
悲しかったのだろうか。寂しかったのだろうか。それとも、ボクを恨んでいたのだろうか。
でも、皆はボクを感謝して褒め称えてくれる。きっと、良いことなんだろう。
それでも納得がいかないのは事実だから、それとなくメタナイトに聞いてみた。
経験豊富そうで、ボクらの中で大人なメタナイトだから良い答えをくれると思っていた。
でも、答えは、
「分からない。それを以て、どう思うかはその人次第だろう」
身体を羽のようなマントに隠したまま、仮面の中に黄色い瞳を光らせていつもと同じ冷たいけど暖かい声でそう言った。
そんな答えが欲しいわけじゃなかった。曖昧じゃなくて、はっきりとした答えが欲しかった。
やっぱり納得がいかなくて、デデデ大王のところへ駆け込んだ。
唐突にやってきたボクに少し驚いたような顔をしたけど、ちょっと考えて口を開いた。
「そんなもん、考えたことなかったぞ。なんで、そんなこと聞くんだよ?」
質問に質問で返された。ボクも口を開いた。
「だって、ボクらが倒した人たちの中で何人かは戻ってこないんだよ?!」
「そうだとしたって、それを考えても何にもならないだろ」
確かにその通りだ。けど、
「あのな、そう考えるのは別に悪いことじゃない。けど、倒さなかったら倒さなかったでアイツらのせいで滅茶苦茶になってたかもしれないだろ?」
「...でも...」
「確かに戻ってこないのは悲しいし、寂しい。でも何かが原因で戻ってこない可能性だってあるだろ。例えば...全員、大きなパフェを食い続けてるとかよ」
それは羨ましい。けど、そうじゃない。
「......お前は正しいことをしてるんだよ。だから皆、お前を褒め称える。どんなに大切な人でも悪いことをしたのは事実だ。殺したとか、倒したんじゃなく正しい行いができるように注意したと思えばいい。それにお前らしくないんだよ」
続けて言った。
「お前は、お前らしく美味いもん食って、寝て、笑って、戦ってればいい。それが《《星のカービィ》》だろ?」
そう聞いて、靄のような何かが晴れたような気がした。
自分らしく生きて、自分らしさを貫く。
それでいい。
それが、| ボ ク 《星のカービィ》だから。
個人的にはボスの中でハルトマンが一番可哀想かなと思いますね。
セクトニア(あの子)は美に囚われすぎた。マホロアは力に溺れた。ハルトマンは最愛の娘を探す為に人工知能に望みを賭けた結果、悲惨な末路を辿った。
黒い任天堂ですよ、本当に。それを考えるとディスカバリーは珍しくハッピーエンドですね。
なんですか?本編がマホカビっぽいって?悪いね、好きなんだよ。
趣味の話だけど、食べられないパンはなんだ?と聞いてマルクの靴という返答に対し、マルクが自分の足を食べて、だらだらと血を流しているイラストが好きです。pixivにあった。
ドラえもんもどっかで書きたいね、鬱だけど。
太陽に妬かれた“来訪者”
ノイズ混じりに機械音声なラジオが流れる。
『...市の...にお伝えします。...で、太陽が異常な熱波と紫外線......により人々は〖来訪者〗...怪物.........お近くの......昼に決して......出ないで下さい......不要な外出は...です...』
奇妙なラジオ。そう思って何も考えなかった。
お湯で沸かしたコーヒーを飲みながら昼間の窓の外を見た。
太陽の光のもれる窓に近づいて外の様子を見ようと目を向けた時、皮膚と目が焼けるような音が響き、臭いも部屋に充満して強烈な痛みが走った。
あまりの出来事にすぐにキッチンへ駆け出して蛇口を捻り、熱くなった腕や顔を水に晒す。
「いっ...ぃた...っ...」
熱が鎮まった頃に水からあげると見事に水ぶくれになった皮膚があった。
これがもし、目だったらと考えると怖くて怖くてたまらなかった。
その後は太陽の光や反射光にすら当たらないように水ぶくれになった箇所にガーゼを巻いたりしていた。
そして、夜になって外を見た。外には青白い身体の全体にぽこぽことした水ぶくれのようなものが多く見られ、目が破裂したような跡の空洞と謎の白い液体を垂らす怪物が彷徨いていた。
それが何人も、何人いて凄く怖かった。
やがて、朝になりまたラジオが流れた。昨日より切羽詰まったような声で、機械音声は聞こえなかった。
『…っ、お伝え...本日......〖来訪者〗の特徴...青白い肌......水ぶくれ、空洞の目...人の外見そっくり...化ける...見分け方は......充血した目...不自然に白い歯...土から出...汚れた爪......になります。......お近くの建物に......決して...出ないで.........外出、なんだ、肌おかし...おま......や......!......!!...』
しばらく雑音が響き、最後にはノイズだけが流れた。
よく分からないが、その来訪者とかいうのは昨日、外にいた怪物なのだろうか。
その怪物は人に化けることができる?それが分かるのは充血した目、不自然に白い歯、土で汚れた爪?
奇妙な内容だ。現実的じゃない。デジタルの情報は当てにならない。アナログの情報を目に通さなければならない。
急いで、室内の郵便ポストを覗く。横長に広い空間には燃えたような燃えカスと紙の焦げた匂いがした。
「なんで!?」
情報がない。誰かが嫌がらせに燃やしたのか?何のために?そもそも、こんなに熱い太陽の下でまともに動ける普通の人間なんているのか?
日の当たらないところに座り込み、悩んでいると唐突に床のタイルが浮き、ドリルのようなものが飛び出す。
「......ドリル...?」
そして、続けざまに一人の男性がタイルをどけて現れた。
「どうも、お隣さん」
少し土がかかった金色の長髪を垂らした20代後半ぐらいの華奢な男性だった。
「...あの...どちらさまで...?」
「忘れたんですか?___ですよ。以前、ご挨拶したじゃないですか」
「___さん、ですか?あの隣の...」
「ええ、そこの長男です」
「すると、他の方はどちらに?」
「それが、ラジオを信じずに父と母は出掛けておりまして...弟は無事なんですよ、ちょっと待ってて下さい」
「はぁ、それは...その、お気の毒に...」
「いえいえ、明日の昼に帰ってくると思いますから...また明日、来ますね。ああ、この新聞、いります?ガスとか電気は大丈夫でしょうけど、情報はラジオ以外入ってきませんから」
「ああ、はい、どうも...」
笑顔で踵を返し、穴へ帰っていく男性を見送り太陽が強く光輝く外を見る。
植物は荒れ果てて荒野になっているが、遠くの都会の町の電灯がついていることがよく分かる。
おそらく、人は確かにいるのだろう。
そう結論づけて渡された新聞に目を通した。
---
〖太陽の下に現れる?“来訪者”!〗
某月某日、某市に位置する研究所にて太陽が急激に熱を放つことが観測された。
また、強い紫外線、熱波により人間は肌が青白く水ぶくれが身体中にあり、化けることが得意になる“来訪者”へ進化を遂げると論文が発表された。
来訪者は人間に敵対的で非常に好戦的であり、一度進化すると太陽による被害を受けない。
しかし、完全に化けることは不可能で目は充血し、不自然に白い歯がある。
日中は土の中で過ごすことが多い為、土で汚れた爪でいることも特徴の一つである。
また、デジタルカメラで撮ると来訪者のみが写真に歪んだように写ることもあるらしい。
被害としては、
▪通常の人間を襲い、皮や服を剥ぎとりなって代わる(化ける)
▪家に一人でいる、または一人でいることを伝えると家に押し入る
以上であるが、前述の特徴から来訪者だと思われるものが入れば即刻、殺害に至ることが推奨される。
一度、外出から帰ってきた者や家へ入ろうとするものを確認してみるといいだろう。
対処法は以下の通りである。
▪前述の特徴に一つでも当てはまる者を殺害する
▪家に一人でいることがないようにする
▪鍵や窓を施錠し、バリケード等を立てておく
▪銃器や刃物を身の周りに置き、来訪者と疑いのある者の付近には置かないようにする
▪政府が派遣した特別調査隊の召集を待つ
(特別調査隊〖ネクローニ〗は来訪者の駆除や人間の保護を目的とした団体。保護できる人数は限られている為、訪問時には一人ずつの召集しか不可能であることを覚えていただきたい)
---
おおよそ、自分が知りたい内容は書かれていた。そのまま新聞を読み漁っていると、いつしか辺りは暗くなり外には星が見えていた。
その星を見ようと外に目をやり、気づく。今まで見たより小柄の来訪者がこちらに向かって気味悪く微笑んでいるのだ。
その不気味さに視線を逸らして、すぐに窓に鍵を開け、玄関扉へ急ぐ。玄関扉の覗き窓を覗いた。
そして、扉のノックするような音と共に先程の小柄の来訪者がこちらも覗き窓を覗いていた。
瞳のあったはずの空洞から垂れた白い液体のようなものが付着した唇を開いた。
「今...ひ、独り、ですかぁ?」
答えようとして、読んだ新聞の内容が頭の中で反響した。
一人でいてはならない、一人以上でいなくてはならない。一人だと家に押し入られる。
なら、どうする?来訪者に目はないように見える。きっと、家にいるのが一人なんて分からない。
「...二人、です」
その言葉に来訪者が扉のノブをガチャガチャと回し始めた。
「独り、ですよねぇ?」
「ひ...二人です!」
「独り、だろ?」
だんだんと声が高く、女性や男性、子供の声が入り交じったように独りであることを訊いてくる。
きっと、バレている。そう考えて近くの銃器を取った。レミントンM870のような散弾銃だった。
ノック音が激しくなる中、銃器を肩にしっかりと押し当てて扉が開かれるのを待った。
その頃にはノック音は止んでいて不信に思いつつもうっすらと足音が聞こえるのを頼りに待ち続けた。
10秒。
30秒。
1分。
5分。
少し時間が経ち、肩から銃器を下げた途端に窓から来訪者が窓の破片を飛び散らせながら入ってきた。
銃器を構える暇もなく、押し倒され掴んでいた銃器を奪い取られる。
そのまま、銃口が口に入って_
---
玄関へ続く廊下に脳みその破片が硝子の破片と一緒に飛び散った男性の遺体がある。
燃えるような赤毛に端正な顔立ちをした男性。昨日の昼に自分が掘った穴から出て、話した人だった。
少し黒ずんだ血に触れて後ろにいる弟に声をかける。
「気をつけろよ、窓の破片が散ってるから」
何も答えなかった。弟は一昨日、夜に出掛けたきりで昨日の夜にやっと帰ってきたばかりだった。
疲れているのだろうか。だとしても返事の一つくらい欲しいものだ。
「そういえば、昨日はどうやって帰ってきたんだ?他の家にでも泊まってたのか?」
やはり、何も答えなかった。
弟は帰ってくるなり土で汚れたような爪で晩飯につき、太陽でも見てしまったのか目が充血していた。
歯を磨く時なんかはそこまで汚れていない綺麗な白い歯をしっかりと磨いていた。
あんなに白い歯をしていただろうか。
それに...あんなに青白い肌をしていただろうか?
弟に何かを聞こうと振り向いた時、肌が青白く腕に水ぶくれのようなものができた弟だったはずのものが床に落ちた銃器を拾っていた。
直後に、銃声が閑静な家の中に響いた。
没シリーズの〖|Visitor of the midnight sun《白夜の来訪者》〗という名前のホラーミステリー、グロテスク怪物モノです。
そちらを設定が凝られすぎる、舞台が主人公の家しかない、一時期流行ったドッペル尋問間違い探しホラゲーの二番煎じという点から没になりました。
作品としてはそこそこなので〖地獄労働ショッピング〗にでもサイバーワールドや学園生活要素を本作同様、消費者の能力として載せるつもりです。
お読みいただき有り難うございました。
たった一つの小さな国の中で
たった一つの小さな世界で目を覚ました。
僕だけのたった一つの小さな世界。
たった一つの小さな世界の中のたった一つの小さな国。
僕はたった一人で、それ以外誰もいなかった。
何もいなかったけれど、だんだんと大きくなって色んな人が来るようになって、いつしか僕はそこの王様として君臨した。
誰かは花を咲かせた。誰かはお話をした。誰かは空を見た。誰かは夢を語った。
そんな世界の中で僕だけはたった一人。
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「僕の国は、僕だけなの?」
幼い頃、まだ僕以外何もなかった頃にそう訊ねたことがある。
それでも誰かが「何も知らない内は君だけのものだよ」と教えてくれた。
そう教えてくれた人が僕を愛しそうに撫でて、僕の国を大きくしたのを覚えている。
「僕の国が、大きくなっていくのは何でなの?」
幼い頃、国が大きくなった頃にそう訊ねたことがある。
それでも誰かが「何も知らないことが、君にとって少なくなったからだよ」と教えてくれた。
そう教えてくれた二人が僕を愛しそうに撫でて、僕の国に人を招いたことを覚えている。
「僕の国に、人が増えたのは何でなの?」
幼い頃、国に初めて人が増えた頃にそう訊ねたことがある。
そうでも誰かが「君がそれを人だと認識したからだよ」と教えてくれた。
そう教えてくれた二人が僕を愛しそうに撫でて、微笑んだことを覚えている。
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|この子《僕》だけのたった一つの小さな世界ができた。
|この子《僕》だけのたった一つの小さな国が生まれた。
たった一つの小さな世界と国は、大きくなって、人を招いて、成長した。
ただ、今はたった一つの言葉を。
《《生まれてきてくれて、ありがとう》》。
ある四兄弟の育児日記
母が亡くなった。
父からの突然の電報だった。
なんとも言えない喪失感が四兄弟の中で駆け巡った。
兄として、それをまとめねばと責任感に真っ先に駆られて母の遺品整理を他の兄弟と共に行った。
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母の個室。母が寝ていた布団はほんのりと暖かいようで、亡くなったことが信じられなかった。
布団の周りには家族写真や母の愛読書、コレクションなど様々なものがあった。
その中で一つの日記を見つけた。パラパラと紙を捲っていく内に一つの頁が目に止まった。
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某月某日、晴れ。
顔も体格も全く同じ四兄弟が一斉に走り出し、服も全く同じだったため、誰が誰か分からなくなってしまった。
名前を呼び掛けても全員が反応する。
長男の|華月《かづき》を呼べば他の兄弟である、二男の|観月《みづき》、三男の|皐月《さつき》、四男の|伊月《いつき》も含め呼びに応える。
困ってしまってパパに相談すれば、「全員が全く同じ顔をしているのだから、誰が誰でも大丈夫だろ」と言われた。
今度から、それぞれに違ったタグや服を先につけておこうと思う。
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この頁を最後まで見た時、悪寒が走った。
僕は本当の長男である華月なんだろうか?
僕らは大人になっても全てが同じだった。
性格も仕草もコピー人間のように同じで、唯一違うのは服装だけだった。
それで、皆が区別できたし、僕らもそれで満足だった。
けど、この日記。母が残した、日記。
もしかしたら、華月は今の伊月で、観月は今の皐月で、伊月は今の観月で、皐月は今の華月だったりするのだろうか。
今の今まで、長男として、二男として、三男として、四男として過ごした時間と記憶や思いが全てひっくり返されたような気がした。
自分が長男の華月であることを否定するわけではないけれど、もしそうなら兄弟たちはどんな反応をするのだろうか。
喜ぶ?笑う?悲しむ?困る?...いや、ただ、呆然と何も言わず悲嘆に暮れるだろう。
そもそもどこからが兄で、弟なんだろうか。
生まれた日は一緒だったから、生まれた時間か、成長した後に性格から上下が決まったのだろうか。
でも、なぜだか、始めから兄弟としての関係は確立していた気がする。
だから返って、これを覆されると怖いような違和感が永遠と胸に残る。
この日記は後で燃やした方が良いだろう。
兄弟、という関係を守る為にも。
でも、
僕は兄弟の中の誰なんだろうか。
@echo off :LOOP echo loop goto :LOOP exi
〖←↗↓↑↙→↘↗←〗
メモに書かれた方向をコントローラーで操作して3Dキャラクターの背中を見ながら動かす。
何も起こらない。当たり前だ。
〖←↗↓↑↙→↘↗←↑←→BA ↓↑←BA →←BA〗
ボタンを織り交ぜてコマンドを打っていく。何のコマンドかは分からない。
ふと、打っている内に〖最強のコマンド〗が頭から出てくる。
自分が打ったコマンドはそのコマンドではないけど、なんとなくそうであると良いと思いながら無駄な作業を一つの望みにかけて打っていく。
〖←↗↓↑↙→↘↗←↑←→BA ↓↑←BA →←BA↓↓↓↓←←←↗↗↖↙→↘XYY〗
〖↓↓→↑↖↙↓↙↑←↗↘↓→→↘↓↙↑↖↙↑A↖BA↓↓Y↑←↓↗↑↙↘→↑〗
だんだんと指が疲れてきた。
〖↘↘↘→↖↖→→→↖↖↖→↖↖→↑↑→↖←↘↙↙↗↖→←↑←←↙↗↗↓↓〗
もうそろそろ、終わりに近づいた辺りだろうか。
ふと、画面を見て打ったコマンドを確認した。
コントローラーを持ってひどく疲れた自分の姿を瞳の中で見た。
そして、その自分の姿を映すキャラクターの近くで見える瞳を見た。
何も起こらなかった。
---
じっと、ひどく疲れた姿をした人物を瞳に映す。
ごちゃごちゃと自分の身体が動いて最終的にxxxxの方を見た。
何をしているのだろうと自分の意思では決して動かない身体の中で、唯一動く頭の中で疑問をもった。
その疑問を介して、人物の奥を見た。
同じ顔、同じ背格好、同じ服装でコントローラーを握る自分が同様にいるだけだった。
それを確認すると、顔が強制的に前へ行き画面の方へ向き直させられた。
そこにも、やはり同じ姿の自分がコントローラーを握って画面を見ていた。
そのキャラクターの先も同様だった。
また、コマンドを打つだけの手が動き始めた。
可哀想の偏見
目が見えない。
足がない。
上手く言葉を伝えられない。
女の子、男の子として生きたい。
普通でありたい。
誰かが、これを異質だと見て、最終的に可哀想だとか辛そうだとかそういった偏見を持つ。
それがとんでもなく虚しくて悲しくて、そう思われる度に「可哀想」に嫌悪感を抱きつつあった。
可哀想だと思われたいから、こうなっているわけじゃない。
ただ、そういう風に生まれたから、こうして隠さずに我を貫いているだけだった。
盲導犬を連れていると誰かは《《異質の私》》に気づいて手を差し伸べてくれる。
でも、私は《《普通の私》》でありたい。
「いえ、大丈夫です。でも、有り難うございます」
見えにくい瞳で顔だけが真っ黒の声の主にお礼を言って優しく断る。
盲目でも、全員が完全に目が見えないわけじゃない。
一人一人の性格が違うように、人によって中央だけが真っ黒だったり、白い点々がずっと浮かんでいて見えにくいだけだった。
それでも手を差し伸べてくれるのは嬉しかった。
---
ある時、友人と話をしていて、テーブルの下で伏せの態勢でいた盲導犬に気づいたのか年配の女性が話しかけてきたことがある。
「あら...貴方......その歳で大変ね、これ、少ないけど使ってちょうだい」
悪気の無さそうな明るい声でじゃらじゃらと音の鳴る小銭を数十枚、強引に手渡された。
その女性が去って、見えていた友人はこう言った。
「君だけなんて、ズルいよ!」
友人は目は見えているし、身体的な障害はない。強いて言うなら、自分の性別は女性だけども、恋愛対象が女性なことくらいで私的には普通だった。
「ズルいって言われても...小銭、欲しいの?」
「欲しい!だって、座ってるだけで金貰えるんだよ?!」
長い金髪を揺らして興奮気味に異を唱える彼女になんとなく違いを感じて嬉しくなる。
可哀想だと思われることが多かった。
彼女のように「ズルい」なんて言われることは初めてだった。
つい、笑みが溢れて下にいる盲導犬の振られる尻尾が足に触れた。
向かいの彼女からは素っ頓狂な声が漏れた後、怒ったような声がした。
どうにもそれが嬉しくて、彼女の傍では《《普通》》でいられるような気がした。
ラムネ瓶に映る夏
からんと音がして、ラムネの硝子玉が鳴った。
ラムネ瓶は冷たくて中の炭酸がしゅわしゅわと音を立てる。
からん、からん、しゅわしゅわ、からん、からん、しゅわしゅわ。
どうにも心地好くて夏の暑さを逃れようと耳を立てた。
ぴったりと頬に瓶をつけると、ひんやりとした冷たさが音も相まって心地好くなった。
「なに、してるの?」
不意に切られた西瓜を持って立っていた|千夏《ちなつ》に話しかけられた。
僕は少し驚いたけれど、すぐに口を開いた。
「ラムネ瓶の...音を、聞いてたんだ」
「ラムネの?...聞かせてよ、面白そうだし」
千夏が西瓜を置いて、僕の隣に座る。
ふんわりとしたシャンプーの匂いが鼻の鼻孔をくすぐった。
そのまま彼女が僕の持ったラムネ瓶に耳を当て、聞く。
顔が紅潮するのを感じた。
からん、からん、しゅわしゅわ、からん、からん、しゅわしゅわ。
「...良い音色だね」
そう言って彼女がラムネ瓶から耳を離して、微笑んだ。
「顔、真っ赤だよ。暑いもんね」
「あ、ああ...そうだね」
「西瓜、先に食べてて。氷入れた飲み物取ってくるから」
「...分かった」
千夏が席を立って、足音が離れていく。
僕はよく冷えた西瓜をとり、赤い果実に思いっきり噛りついた。
塩が振られていたせいか、塩味と甘味が口の中いっぱいに広がった。
喉の奥に冷たいものが流れていく。
それでも、僕の頬の赤さが冷えることはなかった。
暑いね、滅びろリア充
⦅ 堕 落 ⦆
う~ん...粗方キャラクターを明白にして起こしたはいいものの、納得いかず...。
色々と調べましたが、やはり難しいと感じたので、第三者視点で、面白そうだしマーファさんに殺害されるストーリーで良いのでは?となりましたので、今回書き起こさせて貰いました。
場面としては〖マーダラたちのアセンブリー〗のプロローグにて亡くなった男性です。
普通に口調に関しては自信がなかったのでないです。
世界観的に主要キャラクターだけが人外なのか?はたまた全員なのか?...不明だったので分かりやすく前者の設定にしました。
作中で刺されているのは頭だけですが、残虐性が欲しかったので背中等も刺しています。
殺し屋ならスムーズに事を済ませたいとは思いますがご了承下さい。
お目汚しでしたら、申し訳ない限りです。
人気のない路地を一人の男が逃げるように走っていく。
その男性の後ろを余裕そうに嘲笑う人物が追っていた。
何故、奇妙なものに追われているのかも分からないし、何故、自分が危険な状態であるのかも分からない。
そもそも、追っているものが“人”なのかすらも定かではない。
遠目から見ては確かに人に見えた。しかし、改めて見るとどうだろうか。
その瞳はいやに光っていて人とは思えないし、雰囲気的にもどこか異質だ。
だが、それがどこか美しさを感じざるを得ない。まるで、《《元は光だった》》かのように。
そんなことを考えながら走っていると息の乱れが目立つようになった。
息の乱れを回復させようと足を一瞬、止めた瞬間に両足首に熱い感覚が走る。
すぐ鋭い痛みと両足から感覚がなくなるようなものを感じ、その場にうつ伏せで倒れる。
足音が響き、焦りが募る。明らかに近づいてきている。何で足首を切られたのだろうか。
一体、何で?...そう考えている内に背中に|ソレ《マーラ》の足が乗りうつ伏せの体制を維持する結果になる。
そして、両足首と同様に背中に熱い感覚が走り、今度は何かが抜けていくような感覚に陥る。
頭の中がふわふわと夢見心地になったかと思うと熱く鋭い痛みが背中や腕、太股に広がっていく。
身体中から液体のようなものが抜け出ていく感覚で終わるかと思われたが、突如として頭に強く激しい痛みが走った。
呻くような、絶叫するような声で叫び頭に突き立てられた何かを抜こうと必至になってもがいた。
もがき続けても効果はなく、更に強く大きな力で押し込まれた。
そのまま、それが滑って背中へ到達した途端に背中が大きく裂かれるような痛みに襲われる。
その痛みが引かない内に突き立てられた何かが勢いよく抜かれ、路地裏の壁に向かって身体を投げ飛ばされた。
刺された痛みと投げ飛ばされた衝撃の痛みがひどく刺さる。
投げ飛ばした人物とは言えばと、よく手入れのされたナイフを持ちながら厳かな雰囲気のある様子で鼻歌を歌っている。
その血に濡れた姿に天使のような...いや、堕天使のような美しさを持って、それに藁にもすがる思いで手をゆっくりと動かして今にも途切れそうな声を口にした。
ミルクティ様、お誕生日おめでとうございます。
多種多様な人外のキャラクター達がとても好きです。
お読みいただけたのなら幸いです。
777
※援交の描写が含まれます。
本作品は、そのような行為を推奨するものではありません。
朝イチに入った新台に座り、嬉々として遊び始めた。
平凡な人生の中で様々な色に光り輝く台が人生の中の光のように見える。
ずっとそれだけが光だった。
両親はろくに働かず、弟や妹を作ってばかりで全てをこちらに任せていた。
それが当たり前だった。
目の前の台は確変になっているようでオヤジ打ちをしていたが思いがけず大当たりしたようだった。
ふと、周りを見ると新台でカニ歩きをしている男性が一人いた。みっともないと思うが、自分が言うことではないだろう。
すぐに魚群が通り、期待で胸を膨らませる。
やがて、大量のコインを筐体が吐き出した。
別の台へ座り、目押しをしようとボタンに手をかける。
オスイチを成功させたことはないが、できたら良いことだろう。
回る数字を見ながら、先程の男性を見た。特に何もせずに台を続けている。
画面に顔を戻し、見て急いでボタンを押した。
速く回っていたのがだんだんと遅くなり、一定の数字で止まる。
--- *〖 7 7 7 〗* ---
ラッキーセブン...大当たりだった。
心の中でガッツポーズをして、男性の方を見る。そちらも同様の値だった。
良いものを見つけた。
---
男性が店を出たのを確認して人気の少ない道で声をかけた。
「お兄さん」
呼ばれた男性が振り返った。黒髪に黄色い瞳をした20代前半くらいの若い男。
その男性の服の裾を掴み、上目遣いで自分がやれることを話した。
初めは戸惑っていた男性も聞いている内に乗り気になり、連絡先を交換することができた。
---
〖円光希望〗
〖本番NN〗
〖ゴ無〗
〖最高@5、最低イチゴ〗
〖ホ別〗
〖51〗
〖F〗
〖JOJO〗
〖撮影〗
〖dk〗
---
そんな言葉を並べ立て男性を誘う。
〖緑〗のチャットアプリはとても便利で、自分の商売道具だった。
たとえバレていたとしても、本番に持ち込んでしまえば問題ない。
約束された場所へ行き、男性がシャワーに入っている間に財布から現金を取り出す。
少し臭いようで、五万ほどしか財布に入っていなかったが、メリット無しに貰えるのだから安いものである。
シャワーから出てくる前にホテルの扉のノブに手を伸ばした直後、別の男性が驚いたような顔をして何やら重そうな箱をもって立っていた。
「...あ......」
自分が手にしている現金を見てすぐに状況を把握したのか、すぐにこちらの手を強く掴んだ。
そして、厳しい顔で見下ろすとシャワー中の男性の名前を呼んだ。
その手を強く掴んだ男性が着ているジャケットに*〖 7 7 7 〗*の黄色い数字。
この時はアンラッキーセブン...大外れだった。