もし、Beastの芥川が本編世界に迷い込んだら…?
そんなこと思ったことありませんか?
気になった人、居ますよね?
少しでもいいから、覗いて見ませんか?
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目次
It was a peaceful day.
beastの伽羅には(B)とつけています。
とある日、探偵社員の芥川龍之介と織田作之助はとある事件の解決に向かっていた。
芥川龍之介(B)
「織田先輩。此方は終わりました。」
織田作之助(B)
「嗚呼。此方も終わった。」
芥川龍之介(B)
「では、帰りましょう。」
敵を縛っていた羅生門をしまい乍ら云う。
敵
「異能力!異世界転移っ!」
芥川龍之介(B)
「!? しまった…っ!」
あたりは白い光に包まれ、光が収まった時には、誰も居なかった。
---
芥川龍之介(B)
「ん?一体何だったのだ?」
《《何も変わって居ない…?》》
其う呟いた芥川の後ろで、織田が起きる。
芥川龍之介(B)
「!大丈夫ですか?織田先輩」
嗚呼、と織田は相変わらずの仏頂面で返事をする
織田作之助(B)
「取り敢えず外に出てみるか」
芥川龍之介(B)
「はい」
廃墟の外に出てみると、いつもと変わらぬヨコハマの風景が広がっていた
芥川龍之介(B)
「ただの見せかけだったのでしょう。光は閃光弾か何かか…」
織田作之助(B)
「取り敢えず、探偵社に戻ろう」
芥川龍之介(B)
「はい」
---
ガチャ、とドアノブを回す音がする
中島敦
「ん?依頼人ですかね?」
探偵社の|扉《ドア》を開け、芥川が入ろうとすると
探偵社全員が身構えた
芥川龍之介(B)
「 __何故身構える必要があるのだ… __」
小声で云った言葉は、社員には聞こえず、空気に溶けた
国木田独歩
「ポートマフィアが何の用だ」
芥川龍之介(B)
「ポートマフィア?僕は探偵社員だが?」
芥川龍之介(B)
「其れに、ポートマフィアなのは虎と夜叉使い。お前だろう」
谷崎潤一郎
「え?敦君は探偵社員だよ…ね?」
中島敦
「そうですよ!」
ますます話の食い違いが大きくなり、意味がわからなくなっている
所に、ただいま〜!、と云う陽気な声が聞こえてきた
中島敦
「あ、太宰さん!|此奴《芥川》如何にかして下さい!」
太宰治
「え?何で君居るのさ」
芥川龍之介(B)
「黒衣の男…… お前は死んだ筈だが」
太宰治
「!そう云うことか。少し《《2人》》で話そうじゃあないかい」
芥川龍之介(B)
「?嗚呼。《《3人》》で話そう」
太宰治
「え…」
芥川龍之介(B)
「?」
|It was a peaceful day.《其れは平和な日の事でした。》
A twist of misunderstanding. And a premonition of turmoil.
取り敢えず、太宰に会議室に連れられた芥川。
後ろには、相変わらずの真顔の織田が立っていた
太宰治
「織田…作?」
芥川龍之介(B)
「何となく理解した。此処は、《《この世界》》は、お前が死際に云っていた世界だ」
太宰治
「あ、嗚呼。其うだよ。正解だ」
芥川龍之介(B)
「其うでなければ、辻褄が合わぬ」
織田作之助(B)
「お前は…《《ポートマフィアの首領》》は、死んだ筈ではないのか」
その場の空気が下がる
太宰治
「…」
無言の太宰の目には、光が宿って居なかった。
最年少幹部の時と同じ眼。
眼の奥に、闇が渦巻いている。とてもドス黒い、何かが。
太宰治
「此処は…、織田作に|BAR《Lupin》で話した…」
織田の前だからなのか、言葉が途切れ途切れになり、上手く発音出来ていない。
織田作之助(B)
「草加。良く判らんが理解した」
この一言で、太宰の顔には笑みが浮かんだ。
織田作、安吾、太宰。あの3人で笑い合う時の、否、本当の太宰の、心からの笑みだった。
太宰治
「さあ!社長に話を付けに行こうか」
芥川龍之介(B)
「判った。行きましょう。織田先輩」
織田作之助(B)
「嗚呼」
---
太宰治
「__と、云う事なのですが…。如何ですか、社長」
福沢諭吉
「太宰。お前が面倒を見る、と云うのならば許可しよう」
太宰治
「!はい。有り難う御座います」
太宰治
「さあ、着いて来給よ」
眼を細める
太宰治
「新しい仕事場だ」
其う云う太宰の眼は、遥先を見据えて居た。
波乱と共に、何かが起こりそうだ
|A twist of misunderstanding. And a premonition of turmoil.《すれ違いの巻き起こり。そして、波乱の予感。》
Peace comes in darkness.
太宰治
「たっだいまー」
明るく陽気な声を背後に、事務所の扉が開く
国木田独歩
「くぉら太宰ぃぃっ!仕事をしろ!」
太宰治
「まあまあ、そんなに怒らないでよぉ」
国木田独歩
「あ?」
太宰治
「折角許可して貰えたのに。社員だよぉ」
金属の擦れる音と一緒に入ったのは、先程見た
芥川龍之介(B)
「宜しくお願いします」
中島敦
「?り、理解が追い付かないのですけど…?」
国木田独歩
「嗚呼。宜しく」
開き直った国木田さん
理解が追い付かないヘタレ
---
谷崎ナオミ
「そんな事があるのですね〜」
取り敢えず、beastの世界線を話した
ナオミちゃんは平然としている
泉鏡花
「…そう」
与謝野晶子
「意外だねェ!《《あの》》敦がポートマフィアの遊撃隊隊長だなンて」
中島敦
「僕がポートマフィアで意外なのは分かりますよ!?」
「《《あの》》ってなんですか!悲しいですよ」
与謝野晶子
「御免ねェ」
笑いながら謝る与謝野さん
謝ってる気更々無いだろ
国木田独歩
「さぁ!仕事に戻れ」
全く、俺の理想が…、なんてぶつぶつ呟いている国木田さんを横目に、太宰さんは笑顔だった
|Peace comes in darkness.《平和の行くは、闇の中。》