夜のあじ。
それは、どんなあじ?
君も、一緒に探さない?
夜のあじ、知ってみない。
変わった『味』を認識できる少年、ルイ。
彼は街を渡り歩き、街の人たちの過去や生き方に触れながら、
『夜のあじ』を探していく。
ノリです。不定期投稿への文句は受け付けません。
一応兄弟作品も考えるつもりではいます。多分きっとおそらくmaybe
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
夜のあじ。 1話
『ごめんなさい…!!!』『あの子とは違うんだよ。』
『?きみ、だーれ?』『面倒クセェガキだな!失せろ!!』
『@、##)「%)#…に…¥%:-8%:)て#%:%「##*…』
「!!!!!!!!!!!!」ガバッ
少年が、勢いよく飛び起きた。
(なんだ今の……誰…………夢か。)
寝ていた床から起き上がり、辺りを見回す。
彼の名前は、ルイ。
どうやら、知らない家の床で静かに寝ていたようだ。
(…頭ぶつけそうになったし…カーペットくらい引いたらいいのに)
無造作に置いてあるジャケットを羽織って、静かに家を出る。
早朝のこの時間は、ほぼ全ての家主は熟睡している
どうして知らない家で寝る必要があるのか、それは、ルイ自身のある特性が
関係していたのだった。
---
最初は、ただの違和感だった。
変な味がしたんだ。
甘い、苦い、旨い、酸っぱい、辛い。
これじゃない、もっと不思議な。
何かをぺろっと舐めたり、食べてみたりすると、
どんなものでも感じる、俺の変な特性。
このことを周りに話すと、みんな不思議がると同時に、
気味悪がった。
『こいつ、普通じゃない。』『なんか気持ち悪いね。』
でも別に、悲しかったり辛かったりってのは、みじんもなかった。
だって、その『不思議な味』を感じる個性を自らが面白がって遊んでたから。
桜の花びらのあじ。
とっても爽やかで、心がスーッとするあじだった。
体育館倉庫の空気のあじ。
奥があって、なんだかお茶に近かった記憶がある。
こんなふうに、いっつも暇になれば近くのものの味を確かめて、遊んでた。
ただ、中には俺が感じられない味もいくつかあった。
特に、『時間』なんてのはわからない。
どうやって確かめたらいいのかすら、まだ不明なまま。
でも、俺はだからこそ面白がった。
時間の味を、なんとかして確かめてやろう。
絶対面白いじゃんか。
どうせなら、静かで穏やかな、『夜のあじ』を……
---
この、不思議な味を感じる特性を使い、ルイは『夜のあじ』を
探すために、夜の街をふらふらと過ごしている。
「さて、この街に来てもう2日か……そろそろ、どう動くかも考えないとな。」
スケッチブックの一枚目に、つらつらと考えを書いていく。
「やっぱり、それぞれの家の様子を見てみる事とかからかなぁ」
彼が最初に考えたのは、行く街の人々の様子を見る事だった。
案外そういう人生?とかのことを分かっておくのも、
最初の段階ではアリなのかもしれない、と思ったからだ。
(いろんな人の夜の過ごし方、ってのを知るのも、夜のあじを知るのに
繋がるかもしれないしな)
「そうと決まれば、さっそく今夜から動き出すかねぇ……
ん?」
今まさに動き出そうとした彼の足が、不意に止まった。
「あいつ…なんか、変な感じがする……」
彼の視線の先には、全く浮かない顔をした、少しやつれた少女がいた。
学校から帰る途中なのか、ランドセルを背負っている。
が、公園のベンチに座ったまま、一向に動く気配がない。
むしろ、なんだか怯えているようだった。
「あの、さ。お前、大丈夫?」
ルイが少女に声をかけた。
すると、少し驚いたような顔をしたものの、
戸惑いつつ少女は無表情に戻った。
「えっ、えっと……何がですか…?ていうか、その…どなたですか…」
震えた声で話す少女に、ルイは優しく話しかける。
「落ち着いて。俺は悪いやつじゃない。少し、話を聞きたいだけなんだ。」
1話終わり〜。久しぶりだね!へへ。