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目次
1.はじまり
むかしむかしあるところに天使と悪魔がいました。
この2つの種族は、資源を分け合い、お互いを助け合い、楽しく仲良く暮らしていました。
しかし、これは長く続きませんでした。
1人の悪魔が、資源を独り占めし、天使の住む村を燃やしたのです。
もちろんその悪魔はすぐに捕まりました。
ですが、この事件は天使と悪魔の生活に大きな影響を与えたのです。
まず、天使が悪魔を差別するようになりました。
悪魔が利用できる店は少なくなり、仕事も天使に奪われてしまいました。
初めは優しかった悪魔も、天使からの差別により、心が黒く染まり、悪事ばっかり働くようになってしまいました。
やがて、2つの種族はお互いに嫌い、憎むようになりました。
彼らは2度とお互いの顔を見なくて済むように、天使は天界、悪魔は魔界へ住むことにしました。
おしまい。
---
「……なんて、これで終わっていいのかよ!!!」
何もない空間に俺の声だけが響いた。
---
5歳の頃の俺は読書が好きだった。どこへ行っても本を片手に持ち、どこでも読む。
本の世界へ入ってしまえば、周りのことを忘れることができる。
俺にとって、本は現実から目を背けるための大事な物だ。
ある日、こんな物語に出会った。それが、初めに出てきた天使と悪魔の話だ。
後から知った。これは、ノンフィクション?というものらしい。本当にあることを書いた本のことだって。
この世に天使という生き物が存在するなんて、聞いたこともなかった。
前までは。
あれから10年が経ち、俺は15歳になった。
天使という存在があることも信じるようになった。
また、天使はとても悪いやつだということも、わかった。
学校でも習うようになったからだ。
周りの悪魔達はみんな言っている。「天使は最低だ」とか「天使に会うと食べられる」とか。
恐ろしい存在だなと思った。絶対に関わりたくない。
そしてまた1年が経ち16歳になった日、人間界へのおつかいが許可された。おつかいの内容は特定の人間の寿命を減らすこと。
いくつかの資料も渡された。住所などの個人情報や、減らす寿命の数、特徴など、いろいろ書いてある。
これが成功すれば、俺は正式に悪魔だと認めてもらえる。だが、失敗すれば処刑されるらしい。
正直、俺は甘く見ていた。こんなの簡単だろう、と。
俺はすぐに人間界へ紛れ込んだ。
まずはその人間を見つけるとこからだ。
まずは住所のところを探してみる。…いた。
「さて、寿命を減らす手順は…」
俺は呟いた。
「ちょっと待ちなさい!あんた、悪魔でしょ!」
と、鋭い声が俺の耳に響いた。
「…えっ?」
振り向いた俺は全身が凍るような気分になった。
頭上の黄色い輪っか、白い羽。こいつは、天使だ…!
「ねぇ!」
天使は続けて言った。
どうしたらいいか分からない俺は思わず逃げてしまった。
…けど、どうせ今戻っても失敗ということになってしまう。
だから俺はとりあえず隠れることにした。
だが、ずっとここに隠れるわけにも行かない。俺は外に出ることにした。
が、外でさっきの天使が待ち伏せしていたのだ。俺はまた、逃げようとしたが、天使に手首を掴まれた。
どう振っても振り解けない。逃げられない。
そうしているうちに天使がまた言った。
「大丈夫、私はあなたに危害を加えないわ」
そんなの信じられるわけがない。
俺は言う。
「俺は信じないぞ。お前の…天使の言うことなんて。」
天使は少し驚いたような表情をして、言った。
「あのね、私は、天使と悪魔は仲良くなれるって思うの。だからさ、友達になりたいなって…」
何言ってるんだこいつ、会ってすぐに友達になろうとするやつなんて初めてだ。
それに、こいつは天使で俺は悪魔だぞ?
「…だよね、無理だよね。仲良くなるなんて。」
と、また言った。
それにしてもおかしい、敵意があるのなら俺はもっとすぐに殺されてるだろう。
なのに、こいつは、。
「…」
「天使、俺はお前を信じてない。でも、お前の言葉には裏がないような気がする。だから…」
俺がまだ言い終わらないうちに
「ってことは友達になるってこと!?」
「まぁ、そう言うことになる?か、も…」
本当はすぐに逃げたかったが、逃げれない状況だったから、この回答でよかったのかもしれない。
とりあえず、この天使の「友達」になった俺は、もう地獄には帰ることができないのかもしれない。
別に地獄に大切な人とかは居ないわけだし、別に俺はそれでいいが、。
まぁ、そう言いながらも俺たちはすぐに仲が良くなっちまったんだけどな。
俺の警戒心なんて、ちょっと話して気が合えばすぐに無くなるし。
でもわかったことがあった。それは、他の悪魔が言うほどに天使というのは悪い生き物じゃないこと。天使も可愛く笑うこと。天使も俺たちと同じような感情を持っていること。
天使というのは、明るくて、優しい生き物なんだと知った。
天使が悪いやつだというのは、俺たちの思い込みだったんだ。
俺はこの天使と話して考え方がいろいろ変わった。
話せば話すうちに、どんどん楽しくなっていった。
どこへ行ってもあの天使のことを考えてしまう。
そして、やっとわかったんだ。
俺は…生まれて初めて、恋に落ちたんだ。
それから約6年、楽しく過ごした。娘もできた。
幸せだった。
でも、結局、魔界の偉い悪魔に、バレてしまった。
抵抗する間もなく、俺はそいつに撃ち殺された。
でも、君の言った通りだよ。天使と悪魔は仲良くできるのは、本当だったんだね。
そして、俺はゆっくり目を閉じた。
Q、これを書きおわった時の眠兎の気持ちを答えよ。
A、これ最後まで読み終わった人いるのか…?話飛びすぎて急展開ーって感じだし、語彙力ないし、下手だし、意味わからんし、キャラの魅力もないし、etc…
眠兎のクソ小説増えたね👍
ファンレターください(?)
2.メフィスエル
僕の物心がついた頃には、父はもういなくなっていた。
母によると、事故に巻き込まれただとか、
まぁ、その母もいなくなっちゃったけど。
だから、僕は今、1人だ。
もう寂しさも無くなったけど。
僕の父は悪魔で、母は天使だったらしい。
つまり僕はハーフってこと。
でも、後から知ったんだけど、元々天使と悪魔は仲が良くなかったみたいで、僕の両親は殺されたんだって。
法律ってのがあるらしい。お互い関わってはいけません!みたいなね、
だから、その裏切り者の子供の僕は、指名手配されてるってわけ!
で、僕は考えたのさ、天界と魔界に僕の居場所がないのならば、人間界に行けば良いのでは…と、
だから、今は人間に化けてる。
人間を騙すのは簡単だからね、僕が捨てられたって言ったらみんな信じてくれたし、村でお世話してくれることになった。
「メフィー?いるー?」
…
「はーい、いるよー」
と、僕は答える
村、と言っても小さな村だ。当然、田舎だ。
透き通るような空気、はっきりと聞こえる鳥の鳴き声、川の流れる音。
場所選びは正解だったようだ。
さっすが僕、センスある!
「ちょっと、これ運んでちょうだい!」
と、おばさんはまた叫ぶ
別に、聞こえるからそんなに叫ばなくていいのに。
今日は村で僕の歓迎会だ。元々人が少ない村だから、こうやって歓迎会を開いたりするらしい。
僕が歓迎されてる側だってのに、なんで手伝わなければいけないのかと、ちょっと不満があるが、まぁいい。
僕が人間じゃないことはバレてないはずだ。バレても別に村ごと燃やせば問題ないだろう。
歓迎会が終わって、日も沈み、あたり一面真っ暗になる頃だった。
ぐっすり寝ていたというのに、周りから叫び声のような悲鳴が聞こえた。
外から聞こえてきている。
僕は、外に出て様子を見に行った。
だけど、僕が外へ出て行った時にはもう叫び声も聞こえなくなっていた。
村のみんなが《《何か》》に殺されたみたいだ。
しばらく歩くと、人影が見えた。村の人だ!と、思い近づいた。
だけど、背中に羽が生えてるように見える。もしかすると、天使か、悪魔なのかもしれない。
僕を追ってきたのだろうか?
もうちょっとよく見たら、どうやら悪魔っぽい。
それに、僕を追ってきたんじゃなくて、人間界を悪魔のものにするだとかそういう計画があるらしい。
「なーんだ、心配して損したじゃないか。」
すると、連中が一斉に僕の方に振り向いた。
どうやら僕、無意識に声に出していたみたいだ。
「おい」
わっ、なんかこっちに歩いてきてる。
とりあえず逃げよう。そうしよう。
だから走った。どこへ走れば良いのかわからないけど、とりあえず走った。
めっちゃ速い。追いつかれそう。
僕はその辺の家に隠れた。多分しばらくは見つからない。多分。
「うぅっ…ぐずっ」
なんか、泣き声っぽい聞こえてくる…。もしかして、まだ生きてるやつがいる?
僕はその声の主を探した。
だけど、どこにもいない。物置とかか?と、思い開けてみると、やっぱり。
中に子どもがいた。
しばらく泣いていたが、その子も僕に気がついたみたいで、泣くのをやめた。
「…お兄ちゃん、だれ…?」
と、聞かれた。
歓迎会に参加していなかったのか?いや、おかしい。村のみんなが参加してると聞いた。
じゃあこいつは村の子どもじゃないってこと…か?
「あー、僕の名前はメフィスエル」
そいつが急に黙ったと思ったら、顔に笑いを浮かべ、こう言った。
「みつけた。」
3.堕天使
「みつけた。」
子どもはそう言い、僕の方へと近づき、また言う。
「お前を探していたんだよ。」
僕は、意味がわからず顔をしかめる。そして、もう一度その子どもに目をやった。
だが、そこにいた子どもは居なく、代わりに知らない奴が立っていた。
「私は、天使だが、天使じゃない。いわゆる、堕天使ってやつさ。」
堕天使…天使じゃないのか…?
それに、多分さっきの子どもは、こいつが化けていて、僕をおびき寄せるためにわざと演じていたという感じか?僕を捕まえに来るために?
「大丈夫だよ。私は、君を捕まえに来たんじゃない。」
捕まえに来たのではないのか…?ちょっと意味がわからない。
すると、そいつは顔に笑顔を浮かべながら、玄関へ向かった。ぼろぼろになったドアノブに手をかけ、ゆっくりと開けた。
もう、外は異常なほど静かになっていた。
火はもう消えたようだが、焼き焦げて、ぼろぼろになった村が目に映る。
先程まで賑わっていた村が、こんなに静かになるとは。
「あっ、自己紹介がまだだったね。私の名前は、ルラ。趣味は人殺し。」
ルラ…だれ?
あれ、もしかして、村が燃えたのって…?
「この村も私が燃やしたんだよ。」
犯人こいつじゃん…!
「で、なんで僕を探しに来たんだ?」
僕は、声を張り上げて言った。
「あっ、やっと喋った。」
しかしこいつは、それだけしか言わずに、ただ歩き回るだけだ。仕方なく僕も答えてくれるまで着いて行ってるのだが、一向に答えてくれない。
「おい、聞いてんだろ。」
イライラした僕は、少しぶっきらぼうに言う。
だが、そいつは「…あーあ、めんどくさ。」
と、言うと、今度は僕に近づいてきた。そいつは俺に手のひらを向けた。
すると、目の前が真っ黒になり、その後は、もう覚えていない。
---
目が覚めたら、僕は知らない所にいた。どうやらあいつに連れて来られたようだ。
俺は歩きだす。が、歩けなかった。
手足が縛り付けられている。そこで、身動きが取れないことに初めて気づいた。
僕がいるところは、ただの何もない部屋のようだ。
ただ、ドアが1つあるくらいだ。
さぁ、どうしようかと、考えていたら、ドアが開くのが見えた。
誰か来るのかと僕はじっと見つめる。
来たのはさっきの堕天使であった。そいつは、椅子を僕の目の前に出し、そこに偉そうに座った。
「メフィスエル。お前に選択肢をやる。」
と、そいつは言う。さっきとはまるで雰囲気が違う。
「"私達"の仲間になってくれ。もし、仲間にならなければここで、焼き殺す。」
拒否権はないってことか。どうせ断ったって殺されるだけだ。ここは、従っておくべきだな。
「わかった。仲間になる。」
と、僕は答えた。なんだか命乞いをしている様な感じもして、なんだか恥ずかしい。
だけど、ここで死んだらなにも出来ないからな。
すると、手足を縛っていた縄が消えた。
「じゃあ、ついて来い。それと、無理やり連れてきちゃって、……ごめん。」
と、言った。さっきまでの偉そうな態度は無くなっていた。
「おい、早くついて来いつってんだろ」
やっぱり、そうでもなかった。
4 天使の村
「さぁ、入れ。」
案内されたのは、一つの部屋だった。部屋の中には机と、椅子がただ並べてあるだけの部屋だった。
そいつは、椅子を机に向き合うように並べた。そいつはその椅子に座り、足を組んでまた、こちらを見た。
「私達は、天使と悪魔が共存できていた時代を取り戻したいと思っている。そのために今、仲間を集めているんだ。」
と、そいつは話し始めた。
「天使と悪魔のハーフ。お前の力が必要なんだ。」
僕は顔をしかめる。さっきまで殺されかけていたと言うのに、急に僕の力が必要だなんて、意味がわからない。
「…なぜ天使と悪魔が共存できなくなったか分かるか?」
と、僕に問いかける。
「悪魔が、天使の住む村を燃やしたから。」
と、僕は言う。すると、そいつは僕を睨みつけた。
「みんなほとんどそう答える。だけど、それは間違っている。私は見たんだ。天使の村を燃やしたのは、天使でも悪魔でもない。」
「は?じゃあ、誰が…。」
と、僕は間も開けずに問う。
「…それは分からない。ただ黒い影が1つ。だけど、あれは絶対に悪魔じゃない!!!」
と、そいつは怒鳴りつけるかのように僕に言った。
「思い返してみると、その生き物は羽も、ツノも生えていなかった。だから、私達はもしかしたら人間なのではないのかと思った。だから、そいつを探し出せば、2つの種族の誤解を解けるかもしれない!」
自信満々にそいつは言う。
「じゃあ、どうやってその…人間?を見つけるんだよ。」
「…その方法を今、考えてるんだ。ただ、一つわかるのはあいつは火に強い。天使の村が燃やされた日、あいつの周りだけ燃えていないように見えた。今わかるのはそれだけだ。」
それだけ言うと、そいつはすっかり黙ってしまった。
人間にそんなことできるのか?と、聞きたかったが、そいつはもう話したくなさそうだった。
「…なぁ、お前、堕天使になったんだよな。なんで?」
俺は問いかける。
「…「お前」じゃなくて、「ルラ」だよ。」
と、そいつは苦笑いをした。
そしてまた、話し始めた。
「私が堕天使になったのは、ちゃんと理由があるんだ。天使は生き物を殺せない、自分以外のね。でも、堕天使なら、殺せる。だから堕ちたんだ。
そして、運良く、その時に新しい能力を手に入れた。自分の年齢を操れる能力だ。」
俺は、「なんとなく分かった。」という顔をして頷いた。正直、なんかよく分からんかったけど多分そこまで重要じゃないと判断したのでこれでいい。
「ま、お前も今日から仲間だからな。色々と教えてやるよ。」
と、そいつは言い、にっこりした。