ここでは、夏に関するお話を投稿します!リクエストもお待ちしてます!
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
白夜
自分に嘘を付き続けている子のお話です。
「雪花、これお願い!今忙しいの」
「また?しょうがないなあ」
ヤダとは言えず、沢山のプリントを受け取る。
「ありがとう!」と言い、友達は立ち去っていった。
友達と言えるかは怪しいが。
あの子にとって私は、都合のいいときだけの”偽り”の友達だ。
最近は話しかけても無視するし、陰口を叩いている様子も見られる。
でも、コッソリとやっているから先生は気づいていない。
優等生ぶってるとか思って、気に食わないのだろう。
別に優等生ぶってるわけではないが。
でも、そんなこと気にしてはいない。
私には太陽があるから。
私の沈んだ心を明るくしてくれる。
最初は、弱みをさらけだそうとしてるんだ、なんて考えてた。
けど、今は太陽の光に当たっている時間が一番の幸せ。
机の上に体を伸ばし、ポカポカした気分になるのが、私の日課。
なんだけど、今は暑い。
7月下旬。
夏真っ盛りだ。
だから、太陽に当たるのが辛い...。
ってわけではない。
35度を超える日が続く今日このごろも、太陽を浴びるという日課は変わらない。
*
「ただいまあ」
「雪花、おかえり」
学校から帰ると、家にはお母さんがいた。
普段は、近所のスーパーでバイトをしているのだが、今日は休みらしい。
「どう?学校は楽しかった?」
ううん。
嘘の友達にこき使われて大変だった。
なんて、言えるわけもなく。
「うん!友達が変なことしててね...」
お母さんに助けを求めることもできない。
それが、私の一番の弱みだ。
自分の辛さを他人に打ち明けることができない。
偽りなのは、私と友達の関係だけじゃなくて、私自身も。
「ねえ、雪花。今度、公民館で夏祭りがあるんだけど、鈴桜と一緒に行ってくれない?夏休み中にクラスの子に会える、いい機会にもなるし」
鈴桜というのは、私の妹。唯一、私のことを理解しようとしてくれる子だ。けれど、真実は話せていない。
「夏祭り...か」
「ダメかな?」
「ううん、大丈夫。楽しみにしとくよ!鈴桜と沢山遊んでくるね」
そう言うと、私の気持ちを知らないお母さんは顔をほころばせ、「よかった」と言って、料理を作り始めた。
*
宿題が終わった私は、嘘の笑顔を作ることに疲れ、自分の部屋に逃げる。
窓の外を見ると、いつしか日が沈み、月が出ていた。
私は、太陽が好きだ。
それと反対に、夜が好きではない。
私の暗い心を、さらに、暗闇に落としてしまいそうで。
机の上にあるパソコンに起動させ、フリー会話スペースの一部を開く。
そこでは、「空」の話が繰り広げらている。
太陽の話も。
だから、そのスペースを見るのが私は好きだ。
今日は、南極や北極の空模様の話になっていた。
何やら、「|百夜《びゃくや》」という現象が起こるらしい。
『具体的には、どういうことが起こるのですか?』
少し狭い私の部屋中に、パチパチというタイプ音が響く。
気になったことは、すぐに聞くようにしているのだ。
「送信、っと」
返事はすぐに帰ってきた。
『夏の間、一日中太陽が沈まない日があるんです。そういう日を百夜と言うんですよ』
太陽が、
「沈まない日」
いいな。
羨ましい。
私に、そんな日が一日でもあれば、もうちょっと明るくなれるかな。
そんなこと叶いやしないけど。
南極と北極なんて、ここからどれぐらい離れてるんだろう。
想像もできない。
どうせ、叶わない願い事なんだよね。
明日も、この暗い心のまま、学校に行かなきゃいけないんだよね。
誰か、私の心を救ってくれないかな。
誰か、私に「白夜」をくれないかな。
そんなことを繰り返し、私の一日は過ぎていく。
毎日、何も変わらないまま。
私の心の中に、光が当たらないまま。
うわああ?なんか、この話、終わってなくね。どういうこと?って書き終わって自分でも思ったけど!いいやあってなりました。あははっ。まあ、はい。ファンレターくれると嬉しいです!ファンレターくれた方には、必ず返すことにします。今、ここで決めました。ということで、ファンレターください。あ、別に無理には求めませんが。くれると嬉しいなあってだけですよ?
浴衣
夏といえば...?何でしょうか?
夏と言ったら浴衣、か。
小さい頃、1回だけ着た気がする。
今は、家にないけど。
夏祭りに行くために、浴衣を着て。
りんご飴食べて、焼きそばを食べて。
金魚すくいして、お面を買って。
楽しかったな。
色とりどりの浴衣。
同じぐらいの年の子と、私の浴衣はどっちが可愛いかな?
なんて思って。
後ろのリボンをひらひらさせて。
クルクル回っているのが楽しかった。
今年の夏は。
お母さんの言う通りにしなきゃ。
お母さんの機嫌を損ねないように。
自分のやりたいことを我慢するんだ。
ワガママを言って困らせないように。
クラスの子達は、夏祭りに行くって言ってたなあ。
まあ、誘ってくれなかったけど。
遊びに誘っても、全部断る私なんて、好きじゃないよね。
ごめんね。
でも、大人になって、一人暮らしをしたら。
友達をたくさん作って。
浴衣を着て出かけるんだ。
その時は、断らないから、一緒に笑い合おうね。
それまでは我慢する。
いつか、きれいな色の浴衣を着て。
夏のお話です!皆さんは、浴衣持ってますか?私は、確か、存在していたはずです。クローゼットの奥に眠ってると思います。
風鈴
いえーい。あつーい。でも、なつやすみー。
正解を探す、女の子の話です。
リン、リン、リン。
風鈴の音色が部屋中に響く。
そして、風鈴が鳴ったということは、風が吹いたということ。
もちろん、風鈴の鈴の音は好きだ。
けど、風鈴は風が来てくれた合図だと思っている。
まあ、当然のことなんだけど。
私にとっての風鈴は、音を楽しむものじゃなくて、風が来たことを知らせてくれるもの。
風鈴は、正解を教えてくれる。
風が来たよっていう紛れもない”正解”を
風鈴が鳴ると、窓を開いて、思いっきり風を浴びる。
なんか、夏っぽいけど、夏だけじゃない。
春でも秋でも冬でも。
風鈴を自分の部屋に吊るし、風を浴びる。
冷たい風でも、温かい風でも。
不思議な人だねって言われることもあるけど、周りとは違うって意味だから、悪く捉えはしない。
そんな不思議な人だから、いつも一人なのかな?
とも思ったけど、いつまでたっても正解にたどり着けなかったから、やめた。
私は、正解を探しているんだ。
間違えてばっかりだった今までの人生を、全て正しくする方法。
どうやったら、私の人生は良くなるんだろう?
両親も友達も先生も。
私を大切にしてくれる人はいっぱいいる。
別に、誰からも、
「君の人生は間違えだ」
なんて言われたことない。
だけど、なんとなく間違っている気がするんだ。
周りにばっかり合わせてきて、自分の意見を通そうともせず。
そうして、他の人に飲み込まれていった。
いつでもどこでも、状況は同じ。
周りに合わせ、普通になっていくだけ。
それが、私の間違い、かな。
そんな中風鈴は、私を導いてくれてる気がするんだ。
風鈴の役目は自分で見つけるのではなく、実際にあったことを「正解」として、沢山の人に届ける。
私もそんな人になれたらいいな。
みんなに情報の「正解」を届け、多くの笑顔を作れる人。
「正解」は自分で作り出すだけじゃない、ということを伝えるんだ。
私の人生は、フラフラだ。
でも、今、少しだけ真っ直ぐになった。
正解っていう目標を見つけられたから。
いえーい。最後、風鈴が関係なくなってましたね。はい。えっと、さんざん正解正解って言いました。が!私は別に、「正解を見つけなくてはいけないんだ精神」(?)の持ち主ではないです。自分の目標が見つからなかったとしても今を楽しめばいいんじゃない?っていう人です。今を楽しむっていうのを目標にすれば、フラフラな道でも、太い道になっていくんじゃないでしょうか?ま、皆さんそれぞれの人生なので、私のような分際が長々と喋っていいことではありませんが。ということで(?)これからもよろしくお願いします!ファンレター送ってくださると嬉しいです!