あの日、僕は村の生贄になるはずだった＿ --- 村人A「やれ！30年に一度の蛇神様の生贄だ！」 村人B「蛇神の怒りを鎮めろ！」 村人達「こ〜ろ〜せ！こ〜ろ〜せ！」 　　　　　　　　　　　　　　　　ジャラ…(鎖) おらふくん「…」 村人C「本当に白髪青眼の男子だったのか…」 そう。この村では30年に一度、 蛇神の怒りを鎮めるために生贄を捧げる。 恐ろしい大蛇の姿をした蛇神に… 護衛A「これから、おらふさまには山に登ってもらいます。」 護衛A「そして、蛇神様の住処とされる洞窟の前で寝てもらいます。」 護衛A「護衛には屈強な男達5人をつけておきますので、心配はありません。」 護衛A「何か質問はありますか？」 おらふくん「…いいえ」 護衛A「では、出発いたしましょう。」 護衛A「これを食べてください。」 おらふくん「…ﾓｸﾞﾓｸﾞ」 おらふくん「…ﾊﾟﾀｯ ｽｰｯｽｰｯ」 護衛A「…慎重に輿に乗せろ」 　　　　　　　　　　　　　　　　ざっざっざっざっ＿ 　　　　　　　　　　　　　　　　シャーッ…シャーッ… 護衛B「ひぃ！化け物！」 蛇神「…(怒)」 護衛B「ぐああああっ！」 　　　　　　　　　　　　ゴキゴキィ！バキッ！グチャ…ブチィ！ 護衛A「まさか…そんな…本当にいたなんて…！」 護衛C「う、うわああああ！(逃)」 護衛D「ぎゃああああ！」 　　　　　　　　　　　　　　　ゴギャッ！バキャッ！ 護衛E「に、逃げろっ！(逃)」 護衛A「あ…あ…」 蛇神「…我が花嫁になんということを…万死に値する」 護衛A「や、やめてください！私には妻も子供もいるのです！」 蛇神「ほう？この傷…やけども殴られた痕もあるが？」 護衛A「ぐっ…それは…」 蛇神「別にお主を生かしてやっても良いが…」 護衛A「…！」 蛇神「妻と子供を連れてこい。花嫁がされたことと同じことをしてやる。」 護衛A「やめてください！」 蛇神「ギャアギャアとうるさいのう…」 蛇神「もう良い」 　　　　　　　　　　　　　　　　　グサッ！ 護衛A「あがっ！　…」 蛇神「早く花嫁を中に入れて温めなければ…！」 蛇神「と、その前に…蛇の姿だと怖がらせてしまうかも…」 　　　　　　　　　　　　　　　　　シュン！ 蛇神(人間の姿)「これでよし」

おらふくん「ん… ﾊﾟﾁｯ」 蛇神(人間の姿)「起きたんだ」 おらふくん「ここは…？」 蛇神(人間の姿)「俺の住処」 おらふくん「って…僕って蛇神の生贄になったんじゃ…」 おらふくん「もしかして…君が助けてくれたの？」 蛇神(人間の姿)「ううん。違う。俺が蛇神」 おらふくん「そっか…って、えぇっ！？」 蛇神(人間の姿)「俺は蛇神のおんりー」 おんりー「よろしく」 　　　　　　　　　　　　　　　　　“俺の花嫁” おらふくん「…え？」 おんりー「ﾆｺﾆｺ」 おらふくん「…どゆこと？」 おんりー「俺の祖先達は…」 　　　　　　　　　　　　　　　“村人達に殺された“ おんりー「その報復として我が家は代々生贄をもらっていた」 おんりー「そして…この間俺の父と母が殺された」 おらふくん「…何か騒がしいと思ったら…そんなことが…」 おらふくん「…ごめんなさい」 おんりー「別に謝らなくていいよ。君のせいじゃないし。」 おんりー「あっ！忘れてた！君の名前は？」 おらふくん「僕はおらふくん！」 おんりー「おらふくんね。分かった」 おんりー「俺のペット…気持ち悪いかもしれないけど…」 ちっちゃいヘビ「わぁ〜っ！お客さんだ！」 おんりー「あ、こらっ！驚かせちゃうでしょっ！」 ちっちゃいヘビ2「ご飯の用意しなきゃ！」 おらふくん「か…かわいぃ〜っ！」 おらふくん「もしかして…精霊？」 おんりー「そうだよ。この子がユナ」 ユナ「こんにちは！」 おんりー「そして、この子がルナ」 ルナ「初めまして！」 おらふくん「よろしく！ユナ、ルナ！」 ルナ「よろしくお願いします！花嫁様！」 おらふくん「僕男なんだけど…」 おんりー「気に入ったから花嫁にした⭐︎」 おらふくん「えぇ…」 ユナ「ご主人様！ご飯ができました！」 おんりー「ありがとう。じゃあ行こうか」 おらふくん「…！うん！」 おらふくん　(はじめはどうなるんだろうと思っていたけど…) おらふくん　(ここに来てよかった…！) おんりー「たくさん食べてねっ！」 　　　　　　　　　ご飯、山菜のおひたし、鮎の塩焼き、りんご おらふくん「美味しそう…でも…」 おんりー「食べないの？」 おらふくん「泥じゃないの？」 おんりー「…泥なんかじゃなくてこれ食べな」 おんりー　(村人達め…そんなことをしたのか…) おんりー「ﾎﾞｿｯ 今度会ったらタダじゃおかないぞ…！」 おらふくん「美味しい…こんな美味しいもの初めて食べた…！」 おんりー「たくさん食べな…」 ユナ&ルナ「ｳﾝｳﾝ( ´ω` )」

さな視点 さな「やっとアイツがいなくなったわww」 さな「きっと今頃は蛇神の餌食になっているわねwww」 義父(さなの父)「アイツのことなんかお前は考えなくていい」 義母(さなの母)「そうよ。雪姉にしてもあんなバカと結婚して さぞ幸せだったでしょうよwww」 さな「お父様？わたくし、アイツの骨を回収してきてあげたいの」 さな「いいかしら…？」 義父「もちろんだ。さなはアイツと違って優しいな。 だが、お前の安全のために護衛を10人ほどつけておこう」 さな「ありがとう！お父様大好き！」 義父「行ってらっしゃい」 義母「気をつけてね」 --- おらふくん視点 おんりー「！？…誰かが俺の住処に近づいてる」 おらふくん「えっ？村人さん達かな…」 おんりー「邪悪な気配がする。おらふくんは出ないで…」 おらふくん「ちょっと僕、様子を見てくる！」 おんりー「話聞いてた！？」 　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ… おんりー「足はっや」 おんりー「心配だし追いかけるか…」 　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ… --- さな視点 さな「…は？」 おらふくん「さな…“様”…」 さな「な、なんでアンタが生きてるのよ！蛇神に喰われて死ねばよかったのに！」 さな「護衛！アイツを捕まえて！そして殺してちょうだい！」 おらふくん「ひっ！　ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ」 おんりー「…そこまでだ」 さな「うるっさいわね…だ…れ…っえ？」 おんりー「…」 さな(かっこいいわ…！何という名前なのかしら…！ぜひ婚約者にしたいわ！) さな「こんにちわぁ♡お名前はぁ、なんて言うんですかぁ？♡」 おんりー「…キモい」 さな「…っえ？」 おんりー「護衛のくせにお前らも俺の花嫁をいじめてんじゃねぇよッ！！」 おんりー「雷の槍」 　　　　　　　　　　　　　　　ドガガガガーン！ さな「っきゃあ！」 おんりー「“二度と俺とおらふくんに関わるな”」 さな「っ！」 　　　　　　　　　　　ふっ(おんりーとおらふくんが消える) さな「…」 さな「ギリギリギリギリギリ…」(歯ぎしり) さな「おらふめッ…」 　　　　　　　　　　　　　　**`“絶対に許さない”`** さな「死ぬほど後悔させてやるわ」

さな「あの男の人を私の婚約者にして、おらふを殺す」 さな「そのためには… ﾆﾔｯ」 --- さな「お父様！お願いがあるの！」 父「ん？何だね？宝石が欲しいのかい？それとも新しい着物？」 さな「違うわ！蛇神討伐のおふれを出して欲しいの！」 父「…なぜだ？」 さな「あいつが…おらふが生きていたのよ」 母「えっ！？あいつが…！？」 父「もちろん出そう！今すぐに出すよ」 --- 村人A「蛇神の討伐か…確かに生贄を捧げるのは我が村にとって悪いことしかない！」 村人B「で、でも、神なんだろ？神に人間の俺らが勝てるわけないじゃないか」 村人C「でも…おふれだからなぁ…」 村人B「…そうだな。気乗りしないがどうせ強制的に行くことになるもんな」 村人D「…武器を持て！早速出発だ！」 他の村人達『おぉ〜っ！』 --- おんりー「…はぁ、またゴミが来たよ…」(山すら登っていない時) おらふくん「ゴミ…？ゴミって歩くっけ…？」 おんりー「いい？おらふくん。これから何があっても、いいと言うまで出ちゃダメだよ」 おらふくん「？わかった…」 おんりー「ﾆｺｯ」 　　　　　　　　　　　　　　　タッタッタッタ… おんりー「…」 蛇神「…よし。行くぞっ！」 　　　　　　　　　　　　　　　　村に着いて 村人A「うわ〜！蛇神が攻めてきたぞ〜！」 蛇神「…」 　　　　　　　　　　　　　　　　ゴシャッ！ 村人A「あがっ！」 村人B「逃げろっ！」 さな「なっ…なっ…！なんで逃げてるのよ！早く戦いなさいよ！」 村人C「こんな状態で戦えってのか！？村は焼かれ、村人は殺される始末だ！」 村人D「そうだそうだ！みんなお前のせいだ！」 村人B「うわあぁぁ！蛇神が来たぞ！」 蛇神「…キシャアァァ！」 さな「きゃあぁぁ！」 　　　　　　　　　　　　　　　　グシャッ！ さな「ぐ…あっ…」 この夜、一つの村がほろぼされた…やがてそれは伝説となり、 蛇神は決して怒らせてはいけないと後世に渡って語り継がれたのであった…

名前　おんりー 種族　蛇神 性別　男 歳　18歳 家族　父、母、妹(死別) 「…俺から離れないでっ！」「なんでっ！なんで俺なんかのために…」 「俺なんて…生きてる意味…w」 名前　おらふくん 種族　人間 性別　男 歳　16歳 家族　父、母(死別) 「僕の話を聞いて！」「お前はッ！お前だけはッ！絶対に許さない！」 「僕は…生きてて何になったの…？(泣)」 第二期もやるからお楽しみに〜